早川幸子
第179回
前回はがんの患者も障害年金をもらえることを紹介した。しかし請求すれば誰でももらえるというものではなく、認定基準をクリアする必要がある。その際にカギになっているのが「医師の診断書」だ。

第178回
年金は、「老後にもらうもの」というイメージが強いのではないだろうか。だが、公的な年金制度は、人の「老病死」による経済的リスクをカバーできる設計になっており、老後にもらう「老齢年金」のほかに、「遺族年金」「障害年金」という保障も備わっている。

第177回
昨年秋、SNSが発端で炎上し社会問題化した「妊婦加算」が、今年1月1日から凍結された。経済原理的には丁寧な医療の提供に適正なコストはつきもので、今回の凍結はそれを否定したことになる。果たして、妊婦の健康を守る上で、妊婦加算の凍結は正しい判断だったのだろうか。

第176回
介護保険は、高齢者介護の問題を解決するために作られたものなので、利用できるのは、原則的に65歳以上で介護が必要になった人だけだ。だが、40~64歳でも要件を満たせば、介護保険は利用できる。

第175回
会社員の健康保険には、病気やケガをしたときの医療費の保障だけではなく、療養のために仕事を休んでいる間の所得保障をしてくれる「傷病手当金」という制度もある。ところが、そのことを知らず、損している人が非常に多い。

第174回
外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法改正案の国会審議が進むなか、注目を浴びるのが外国人への公的医療保険の適用問題だ。外国人労働者が増加すると、その家族も健康保険の適用対象となり、医療費が膨張する可能性があるが、それを快く思わない人もいる。

第173回
重い病気の高額な医療費の負担を少しでも抑えるために、涙ぐましい節約の努力をしている人もいる。そのひとつが、クレジットカードでの医療費の支払いだ。

第172回
医療機関を受診した患者が公的な医療保険(健康保険)を使って医療を受ける場合、患者が支払っているのは自分が使った医療費の一部だけだ。では、自己負担分以外の残りの医療費は、だれがどのように支払っているのだろうか。

第171回
医療費が高額になった場合に、窓口負担を軽減できる「限度額適用認定証」。この8月から高額療養費の限度額が見直されたことに伴い、70歳以上でも高所得層の一部に「限度額適用認定証」の申請が必要になっている。

第170回
前回は、70歳以上の高齢者のうち、所得の高い人たちの医療費の負担が引き上げられたことを紹介した。だが、高所得高齢者の負担増は健康保険だけではない。介護保険の自己負担割合も、この8月から最大3割に引き上げられている。

第169回
8月から70歳以上の高齢者の「高額療養費」の限度額が再び変更され、2017年8月から段階的に見直されてきた制度改正の総仕上げが行われた。一部に、「目を離したすきに、高齢者負担は増やされる」「高齢者の医療費、大幅引き上げ」といった報道も目にするが、実際はどうなのか。

第168回
日本では健康保険に加え各種社会保障、税制優遇、自治体のサービスなどが重なり合って、病気やケガをした人の暮らしを支えている。そのなかで、今回は障害が残った場合に様々なサービスを受けられる「身体障害者手帳」について詳しく見ていきたい。

第167回
台風が過ぎ、水が引いたあとは、一転して酷暑に見舞われた西日本豪雨の被災地では、ふだん健康な人でも相当に疲労をにじませているはずだ。災害救助法が適用された地域の人々は、健康保険証がなくても必要な医療が受けられる。

第166回
会社員や公務員の人は、病気やケガ、出産を理由に仕事を休むと、その間の所得保障として「傷病手当金」と「出産手当金」が支給されるが、国保には原則的にこうした制度は用意されていない。その理由を健保法、国保法制定当時の時代背景から探ってみよう。

第165回
健康保険の「出産手当金」は、会社員や公務員などの女性が出産で仕事を休んでいる間に給付されるもので、女性が働き続けるための重要な保障。一定の要件を満たせば、退職後も出産手当金をもらうことは今でも可能だ。上手に活用するためのポイントを確認しておこう。

第164回
4月の医療費の改定で、どのような薬局に行くかによって1回につき最大90円(3割負担の場合)の差が出るようになった。だが、薬局で支払うお金は、この基本料金だけではないから厄介だ。

第163回
健康保険料はどのような仕組みで決まるのか。知っておくと、もらえるお金に差が出ることもあり、また2018年10月からは保険料の計算方法が一部見直されることになっている。

第162回
5月病など病気で仕事を休みがちになると「会社を辞めなければ…」と思うかもしれないが、それは早合点。会社員の健康保険には「傷病手当金」という制度があり、療養中は所得保障をしてもらえるので、早まって会社を辞めることは絶対に避けてほしい。

第161回
今年のゴールデンウイークは、最長9連休となるため、旅行に行く人も多いのではないだろうか。旅先が国内なら、荷物の中に忘れずに入れておきたいのが「健康保険証」と「おくすり手帳」だ。

第160回
4月に行われた医療費の改定では、「かかりつけ医機能」のある病院や診療所に対して通常より高い報酬がつけられることになった。そのため、この4月からは、「かりつけ医機能」をもった診療所や中小病院を利用すると、患者が窓口で支払う自己負担額もこれまでより高くなっている。
