千本木啓文
#10
【前回までのあらすじ】「政界の黒幕」の老人の事務所が吹き飛んだ。戦前、総理大臣を暗殺するために隠したダイナマイトが米軍の空襲によって爆発したのだ。その現場を見に行った老人とレイ子は、焼野原になった東京で悲惨な現実を目の当たりにする。(『小説・昭和の女帝』#10)

#2
日本有数の機関投資家である農林中央金庫が巨額赤字に沈もうとしている。危機を招いた元凶として、農林中金の「独裁化」「政治組織化」が挙げられる。奥和登理事長が独裁体制を築いていく中で運用のプロが排除され、約50兆円の運用方針を決定する理事会のメンバー7人中、2人しか市場運用経験者がいないという脆弱な体制が出来上がった。その経緯をつまびらかにする。農林中金を立て直す次期トップの本命候補とは。

#9
【前回までのあらすじ】「政界の黒幕」の老人の計らいで、レイ子は前々から気になっていた加山鋭達と二人きりになり、ついに男女の関係に発展する。その後、加山に妻子がいることを知ったレイ子は激怒し、復讐を誓った。(『小説・昭和の女帝』#9)

#8
【前回までのあらすじ】戦前、新橋のバーでレイ子と出会った加山鋭達は出征後、中国大陸で病魔に冒され内地に戻っていた。建設業を再開した加山は、軍の仕事にありつくため「政界の黒幕」の老人宅を訪れ、レイ子と再会する。(『小説・昭和の女帝』#8)

#1
農林中央金庫は2025年3月期、1.5兆円規模の赤字に沈む見込みだ。農林中金の巨額赤字の引き金となった米国債の運用失敗の原因などを検証する農水省の有識者会議の議論が大詰めを迎えている。だが、農林中金には、同会議が“政治的な配慮”からか、意図的に議論を避けている重大なガバナンスの欠陥がある。

予告
JAグループと農協の「断末魔」、経営悪化と人材流出の実態に迫る!保身の末に理念を失った巨大組織の末路
JAグループの瓦解が始まった。全国の農協を束ねてきたJA全中は凋落。農協法改正で農協への監査権限を失い、ITシステム開発の失敗で結集力を失った。グループ内の稼ぎ頭で「影の実力者」だった農林中央金庫やJA共済連も収益力の低下にあえいでいる。これら3組織に依存し、農業をおろそかにしてきた農協は、将来像を描けず人材が流出している。本特集では、組合員や職員に見限られつつあるJAグループの実態を解明するとともに、再生の可能性を探る。

#7
【前回までのあらすじ】アメリカとの戦争が始まった。世間が日本軍の連戦連勝に沸いているのと対照的に、「政界の黒幕」の老人宅は静かだった。ある日、右翼青年の鬼頭紘太が屋敷を訪れ、ミッドウェー海戦での大敗を報告する。老人と青年は、敗戦を見据え、日本再建のための資金づくりに動き出す。(『小説・昭和の女帝』#7)

#6
【前回までのあらすじ】総理大臣を暗殺する計画が目の前で進行するなど、「政界の黒幕」の老人宅での生活はレイ子にとって信じられないことの連続だった。そういった特殊な環境下で、彼女は老人の「なぐさみ者」にされていく。(『小説・昭和の女帝』#6)

#5
【前回までのあらすじ】芸能界で活躍する夢を諦めつつあったレイ子は、右翼青年、鬼頭紘太から「政界の黒幕」といわれる老人の世話をする仕事を紹介される。政治や権力に興味を抱いていた彼女は、不安を覚えつつその仕事をやってみることにした。(『小説・昭和の女帝』#5)

#2
農業者に「儲かる提案」を行い、肥料や農薬などを売るビジネスで毎年400億円の利益を上げる会社が米国にある。丸紅の完全子会社、ヘレナだ。同社は15年間で売上高が3倍になるなど急成長している。日本の農協の農業関連事業が慢性的に赤字で、縮小しているのと対照的だ。ヘレナの成長の秘訣を明らかにする。

#4
【前回までのあらすじ】昭和の女帝は19歳のころ、芸能界を目指しつつも、新橋のバーで女給をしていた。彼女はバーで、政治家や官僚、経営者らと会話を交わす中で、「権力」の魔力に見せられていく。

#3
「昭和の女帝」真木レイ子は、総理大臣の吉田茂が大磯の自邸で開く自由党幹部会に参加を許されている実力者だ。『小説・昭和の女帝』の第二章(#3~#17)では、時を戦前に遡り、レイ子が「政界の黒幕」や「フィクサー」と呼ばれた権力者たちの知遇を得ることになった秘密に迫る。

#2
吉田茂と鳩山一郎、戦後日本政治の2大巨頭の間で揺れる「女スパイ」の素性
【前回までのあらすじ】自由党(自由民主党の前身)の幹事長である佐藤栄作は、造船疑獄で窮地に陥る。彼は、自己保身のために「昭和の女帝」真木レイ子に、罪を被るように依頼。それに激怒した彼女は、佐藤に『リンゴの唄』を歌わせることで屈辱を与えた。総理候補にそこまでさせることができる彼女の力の源泉とは。

#1
総理候補・佐藤栄作に「リンゴの唄」を歌わせ、屈辱を与えた36歳の女性秘書とは
自民党の源流となる保守政党の結党資金は、血塗られたダイヤモンドによって賄われていた。敗戦のどさくさに紛れ、巨万の富を手に入れた「昭和の女帝」「右翼の大立者」「たたき上げの総理大臣」が繰り広げる権力闘争! 松本清張でも書き切れなかった“日本の黒い霧”の向こう側――。アメリカの陰謀、強奪、脅迫、ハラスメント、無情の復讐、何でもありの裏面史を描き切る。

目次
永田町に君臨した、知られざる「昭和の女帝」…松本清張でも書き切れなかった「日本の黒い霧」の向こう側
自民党の源流となる保守政党の結党資金は、血塗られたダイヤモンドによって賄われていた。敗戦のどさくさに紛れ、巨万の富を手に入れた「昭和の女帝」「右翼の大立者」「たたき上げの総理大臣」が繰り広げる権力闘争! 松本清張でも書き切れなかった“日本の黒い霧”の向こう側――。アメリカの陰謀、強奪、脅迫、ハラスメント、無情の復讐、何でもありの裏面史を描き切る。

#1
日本の稲作を「儲かるビジネス」に変えると同時に、コメ不足の解消を目指す農業イベント「超農祭」が11月22日、開催された。全国の大規模生産者ら500人が横浜市に集まった。豪農たちが参加費1万円を払っても聞きたいと思った農業イベントの中身を明らかにする。

予告
「令和のコメ騒動」は農業にとってチャンス!食料生産の変革をリードするNTTなど大企業と豪農たちの深謀遠慮
「令和のコメ騒動」では、国内農業の生産力の弱体化が浮き彫りになった。米価が高止まりしているにもかかわらず、コメ農家の離農は過去最多となりそうだ。農業の主役だったJAグループも低迷から抜け出せていない。だが、暗い話ばかりではない。農業の世代交代が進み、固定観念にとらわれない新時代の農家が隆盛しているのだ。ついに「夜明け」を迎えた日本農業の真実の姿に迫る。

#3
ホンダ、日産自動車などによる電気自動車(EV)における協業で、モーターなど駆動システムでの提携に向けた交渉が難航している。両社とも、駆動システムを手掛ける傘下のサプライヤーに配慮しなければならず譲歩が難しいからだ。ホンダ、日産のEV駆動システムを巡る交渉の内実に迫る。

#2
ホンダ、日産自動車、三菱自動車が、電気自動車(EV)における協業で、二つの合弁会社の設立を検討していることが分かった。だが、実現までに乗り越えるべきハードルは高い。従来、どちらのEVバッテリーの技術を採用し、共有化するかでホンダ、日産が衝突していたが、そこに、日産の経営の不安定化という新たな難題が加わり、交渉が複雑化した。3社の提携に向けた協議の内実に迫った。

自動車部品メーカー幹部250人が暴露する「業界の闇」トヨタ、日産役員がもらう昇進祝いは10万円!?
『週刊ダイヤモンド』11月23日号の第1特集は「自動車・サプライヤー『緊急事態』」です。完成車メーカーが空前の利益を上げる一方、生産コストを製品価格に転嫁できず経営難に陥っている部品メーカーが少なくありません。ダイヤモンド編集部は、自動車メーカー取引先アンケートの251人の回答を基に、「下請けいじめ」といった自動車業界の闇に切り込みました。
