千本木啓文
#35
【前回までのあらすじ】戦後最大の疑獄、L社事件は、「昭和の女帝」真木レイ子がCIA関係者から教えられた筋書き通りに進んでいた。前総理の加山鋭達は国策捜査で追い詰められ、鬼頭紘太も有罪を免れない情勢だった。CIA関係者はレイ子に、加山は「用済み」、鬼頭は「潮時」と伝えていた。後ろ盾の鬼頭と、宿敵の加山の失墜が確実になった今、レイ子はどう立ち回るのか。(『小説・昭和の女帝』#35)

#5
農林中央金庫の奥和登理事長が辞任する方針を固めたことが18日、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。2025年3月期決算で1.5兆円超の最終赤字に陥ることの責任を取る。農林中金は、同決算期に巨額赤字に沈む見込みを発表した24年5月の決算会見当日、奥理事長の続投を決めていた。JAグループ内からは「引責辞任のタイミングは遅きに失した」との声が上がる。農林中金の次期理事長の実名と、トップ交代の裏事情、残された経営課題を明らかにする。

#34
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子の宿敵、加山鋭達の政権は、カネと女性スキャンダルによって瓦解した。さらに永田町の激震は続く。鬼頭紘太が秘密代理人を務めていたアメリカの大手航空機メーカーL社が、日本政府関係者に賄賂を贈ったことなどが発覚したのだ。(『小説・昭和の女帝』#34)

#33
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子の宿敵である加山鋭達が総理に就任した。内閣支持率は60%を超え、加山ブームが巻き起こる。それと反比例するように、レイ子は凋落していた。彼女の唯一の救いは、後ろ盾の鬼頭紘太がアメリカの巨大企業の秘密代理人として息を吹き返していることだったが……。(『小説・昭和の女帝』#33)

#4
1.5兆円超の最終赤字に沈む見込みの農林中央金庫の経営責任について、農協役職員の8割が、「現状の役員の責任の取り方では不十分」と考えていることが分かった。奥和登理事長の辞任を求める意見が大勢を占めていることも判明した。ダイヤモンド編集部が実施した「農協役職員アンケート」の結果に基づき、「奥氏は辞任すべきだ」と考える農協関係者の割合や、ガバナンスなどに対する農協役職員の本音を大公開する。

#32
【前回までのあらすじ】自民党の総裁公選での勝利が確実になった加山鋭達は、「昭和の女帝」真木レイ子の事務所を訪ねた。レイ子は権力の絶頂にある加山と会話する中で、彼が二十代のころに抱いていた理想を忘れてしまったことや、女性に対する支配欲が強くなっていることを確信した。(『小説・昭和の女帝』#32)

#31
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」の真木レイ子は、ライバルの加山鋭達が総理の座にあと一歩まで迫ったことで危機感を抱き、右翼の巨頭、鬼頭紘太に助けを求めた。鬼頭はレイ子に頼まれるまでもなく、原発用地の買収で加山に「罠」を仕掛けていた。(『小説・昭和の女帝』#31)

#30
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子は永田町の権力闘争において、ライバルの加山鋭達と互角以上の戦いをしてきた。だが、佐藤栄作が総理の座に就き、加山が自民党幹事長に昇進すると彼女の劣勢が決定的になる。次の総理の座を狙う加山の勢いを押しとどめることはもはや不可能だった。(『小説・昭和の女帝』#30)

#29
【前回までのあらすじ】レイ子は永田町で権力の階段を着実に上り、大蔵省や通産省のタニマチと称されるまでになった。だが、ライバルの加山鋭達が史上最年少で蔵相に就き、彼女の縄張りを侵していく。『小説・昭和の女帝』の第四章(#29~#32)では、レイ子と加山の因縁の対決に迫る。(『小説・昭和の女帝』#29)

#3
JAグループを束ねるJA全中が、ITシステムの開発に失敗し200億円の損失を出したことが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。JA全中は、システムを使う農協などに負担金の増額を求めており、強い反発を受けている。今回の失敗は、農協界を牛耳ってきたJA全中の機能不全の象徴といえ、役員の辞任や組織の改廃は避けられない情勢だ。

#28
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子は、自民党幹事長を務める粕谷英雄と大喧嘩をし、家出のような形でアメリカにいる自動車メーカーの御曹司の下に身を寄せた。ワシントンで、レイ子は恋人と二人きり、夢のような生活に溺れるが……。(『小説・昭和の女帝』#28)

#27
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子は、パートナーである自民党幹事長、粕谷英雄と大喧嘩をし、アメリカにいる恋人の下に身を寄せることになった。レイ子の「家出」の行方は。(『小説・昭和の女帝』#27)

#26
【前回までのあらすじ】60年安保闘争の“革命前夜”、「昭和の女帝」真木レイ子はデモ隊に国会周辺で包囲されたが、命からがら抜け出した。日米安保改定と引き換えに、内閣総辞職した岸信介の後を継いだのは、レイ子とツーカーの仲である池田勇人だった。彼女は自民党幹事長の秘書として権勢を振るうようになったが、思わぬところに落とし穴があった。(『小説・昭和の女帝』#26)

ホンダ・日産の統合は難航必至!「三菱グループ3社」が自動車業界再編の鍵を握る理由とは
『週刊ダイヤモンド』1月25日号の第1特集は「ホンダ・日産の命運」です。急転直下の婚約劇――。ホンダと日産自動車が経営統合に向けて協議を始めました。両社が統合を急いだ背景には、日産の買収に動いていた台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の存在がありました。日産のかつての盟友である仏ルノー、経済産業省、みずほ銀行をはじめとする銀行団、そして日産の経営不振に付け込むアクティビスト――。日産買収劇には多くの利害関係者の思惑が渦巻いており、統合交渉の行方は視界不良です。統合か破談か。波乱含みの買収ゲームが始まりました。

#13
ホンダと日産自動車が経営統合して生き残るための鍵は何なのか──。論点は数多いが、あまり論じられていないポイントに、両社の弱体化した「政治力」の立て直しがある。ホンダと日産、トヨタ自動車などの政治献金額や米国でのロビー活動費を比較しながら、各社の政界工作の優劣や課題を明らかにする。

#25
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子は、副総理秘書官という重責を担っていたが、満たされない日々を送っていた。そんなある日、タミヤ自動車専務の田宮浩二からドライブに誘われ、男女の関係となる。だが、田宮には妻子があった。(『小説・昭和の女帝』#25)

#24
【前回までのあらすじ】岸信介内閣のキーパーソンとして政権の中枢にいた「昭和の女帝」レイ子は、タミヤ自動車専務の田宮浩二から開発中のクルマを見に来るよう誘われる。彼女は軽い気持ちで応じたが、思わぬ展開が待ち受けていた。(『小説・昭和の女帝』#24)

#23
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子は、政界の黒幕といわれていた父から禁じられていた酒に手を出した。19歳の日本人女性が、商社の戦後賠償ビジネスのために、海外の有力者に「貢ぎ物」にされるのを見て、やり切れなくなったためだった。禁断の飲酒が、眠っていた彼女の欲望を呼び覚ました。(『小説・昭和の女帝』#23)

予告
建機ビジネスで下剋上!?中国メーカーの挑戦を受けるコマツ、日立建機と総合商社の生き残り戦略の真価とは
中国建機メーカーの台頭で、日本の「建機メーカーと商社」のタッグは曲がり角に差し掛かっている。日本勢は世界中に張り巡らせたディーラー網による保守サービスを強みとし、交換部品の供給などで高収益を上げてきた。しかし、中国勢とのシェア争いに敗れれば、過去の「強み」も「ドル箱」も同時に失いかねない。背水の陣で臨む日本勢の生き残り戦略の真価を明らかにする。

#22
【前回までのあらすじ】「昭和の女帝」真木レイ子は、岸信介内閣で初の女性副総理秘書官となり、番記者が付くほど力を付けていた。だが、そんな彼女でも、政財界のフィクサーである鬼頭紘太からの頼みは断れない。ある日、鬼頭はインドネシア大統領と“お見合い”をする日本人女性の介添人の役をレイ子に依頼した。(『小説・昭和の女帝』#22)
