永吉泰貴
#3
金利上昇により銀行業界の決算は絶好調に見えるが、その裏では債券の含み損や保有株下落で有価証券の評価損益が悪化している。そこでダイヤモンド編集部は、2025年3月期決算を含む直近4年分の財務データを基に、全国103行の運用総合利回りランキングを作成。利回りがマイナスの銀行は、前年の3行から直近では85行へと急増し、好業績の陰で含み損の重荷を抱える銀行が少なくないことも分かった。

#2
国内金利の上昇を追い風に、銀行業界の本業利益は好調に転じている。ただし、その恩恵は一様ではなく、本業赤字に沈んだ銀行は14行に上った。最新の2025年3月期決算を含む直近4年分の財務データを基に、全国103行の本業利益率ランキングを作成。金利上昇で浮き彫りになった実力差を明らかにする。

#1
国内金利の上昇により、銀行間の実力差が鮮明になってきた。本業利益と有価証券運用の両面で好調な銀行がある一方、債券の含み損の拡大や預金流出に直面する銀行も目立つ。そこでダイヤモンド編集部は、全国103行が開示した2025年3月期の最新決算を検証し、「銀行実力番付2025」の総合ランキングを作成。金利上昇時代の実力差を独自の評価軸で明らかにする。

予告
銀行実力番付2025!金利上昇で「躍進する銀行」と「沈む銀行」を最新決算で徹底検証
国内金利の上昇を追い風に、2025年3月期決算では全国103行の銀行のうち87行が増益を達成。本業利益は回復傾向にある。しかしその一方で、債券を中心とした保有有価証券の評価損益が悪化し、本業不振と重なって預金流出に直面する銀行も目立ち始めている。そこでダイヤモンド編集部は、103行の最新決算を基に独自指標で「銀行実力番付2025」を作成。金利上昇時代に強さを発揮する銀行と、低迷を続ける銀行をあぶり出す。

#8
株主総会のピークが迫る中、注目を集めるのが不祥事企業の行方だ。機関投資家が「不祥事認定」を下せば、取締役の再任に黄信号がともる。しかし、その判断基準は投資家間で大きく異なるのが実情だ。そこで主要機関投資家による不祥事認定の議決権行使結果を集計し、「不祥事企業を許さない機関投資家ランキング」を作成した。不祥事に厳しく対処した投資家と、静観した投資家。その対応の差と実名を明らかにする。

3月28日、千葉銀行が千葉興業銀行の株式19.9%取得を公表した。両行は将来的な経営統合を視野に協議を進める。この流れをけん引したのが、投資ファンド「ありあけキャピタル」だ。同社が22年に千葉興銀への投資を開始し、このタイミングで千葉銀行に株式を売却した背景は何か。田中克典代表が問題意識を持っていた千葉興銀の課題や、1年3カ月前に千葉興銀に提示した改革案、今年3月に株式売却に至った経緯について詳述する。

#6
1990年代末にMBO(経営陣による企業買収)を実施し、再上場後も貴金属めっきの高い技術力で存在感を放つ日本高純度化学。しかし今、その経営を長年支配した渡辺雅夫取締役相談役こそが業績低迷の最大要因だとして、投資ファンドのひびき・パース・アドバイザーズが渡辺氏の人間関係までを追及する異例の公開キャンペーンに踏み切ることが分かった。ダルトン・インベストメンツ東京子会社の元社長であるファンド代表を直撃し、フジテレビの“日枝帝国”とよく似た権力構造の実態を激白する。

金利上昇を追い風に、2025年3月期の銀行業界では収益回復がいっそう鮮明になった。そんな中で注目を集める指標の一つが、経営効率を示す経費率だ。そこで、メガバンクから地銀、第二地銀まで全103行を対象に最新の経費率を集計。前年からの改善や悪化も可視化し、ベスト&ワースト1位の銀行を明らかにする。

新興のスモールキャップPEファンド、マラトンキャピタルパートナーズが、外資系大手に匹敵する異例の高報酬制度を導入していることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。マラトンの職位別給与レンジを実額で初公開するとともに、潤沢なキャリー(成功報酬)を生む仕組みと、現場メンバーに手厚く還元される配分制度の全容を明かす。

#5
株主総会で経営陣の命運を左右するのは、業績や取締役構成だけではない。不祥事に対する機関投資家の視線が、かつてなく厳しさを増している。そこで機関投資家によって不祥事認定された上場企業を集計し、ランキングを作成。不祥事の内容と認定数の多さから、不祥事認定されやすい5つのパターンが浮かび上がった。

#15
裁量が大きく、高報酬で知られるプライベートエクイティ(PE)ファンド。そんな華やかなイメージの一方で、週5日の地方出張や“席の空き”次第で決まる昇進など、意外な現実もある。匿名座談会・後編では、現役社員がリアルな年収水準、起業やCFO(最高財務責任者)転身などキャリアの悩み、実力主義に見えて実は運要素の大きい昇進構造を率直に語る。

#14
プライベートエクイティ(PE)ファンドの仕事は、企業を買って終わりではない。むしろ、ミッド・スモールキャップファンドにとっての本当の勝負は、その後の企業変革にある。匿名座談会・中編では、現役PEファンド社員たちが中小企業の現場で信頼を築く過程と、そこで直面する失敗や試行錯誤の日々を赤裸々に語る。

#13
狭き門故に働く人の数が限られ、実態が見えにくいプライベートエクイティ(PE)業界。だが今、コンサルティングや総合商社人材の多くが現実的に目指しているのは、就職難易度が高いラージキャップよりも、中小企業に投資するミッド・スモール(中小型)キャップのファンドだ。なぜ彼らは、あえて泥くさい現場に飛び込むのか――。現役PEプレーヤーたちが、その選択の背景と、知られざる必須スキルを語る。

3メガバンクが、2025年3月期決算で軒並み最高益を更新した。国内の金利上昇で本業が復活し、政策保有株式の売却も利益を大きく押し上げた形だ。しかし米トランプ大統領の関税措置がもたらした為替・株式市場の混乱により、各行は26年3月期の業績見通しを急きょ引き下げる異例の事態に。絶好調の裏で高まる先行き不透明感とリスクを詳報する。

4月24日、群馬銀行と第四北越フィナンシャルグループが経営統合の基本合意を発表した。従来の“救済型”とは一線を画す、“成長”を志向した異例の地銀再編である。業績が堅調で地元シェアの大きな地銀同士がなぜ越境統合に踏み切ったのか。その内幕と狙いに迫る。

#12
中小企業との資本提携やM&Aに特化し、2021年に設立された新興ファンド、マラトンキャピタルパートナーズ。総額113億円の1号ファンドに続き、2号ファンドでは340億円もの資金調達に成功。創業からわずか4年で急成長を遂げている。だが一方で、同社の投資手法に業界内では、中小企業を安く買いたたく“転売ビジネス”との批判もくすぶる。小野俊法代表に、一部批判に対する見解と今後の展望を聞いた。

#11
新興のスモールキャップPEファンド、マラトンキャピタルパートナーズが、外資系大手に匹敵する異例の高報酬制度を導入していることがダイヤモンド編集部の取材で分かった。マラトンの職位別給与レンジを実額で初公開するとともに、潤沢なキャリー(成功報酬)を生む仕組みと、現場メンバーに手厚く還元される配分制度の全容を明かす。

4月14日、金融セクターに特化した投資ファンド、ありあけキャピタルが、滋賀銀行株を大量保有していることが明らかになった。千葉銀行と千葉興業銀行の統合協議を後押しし、地銀再編の“仕掛け人”として注目を集める同ファンドが、次に照準を定めたのが滋賀銀行だ。その真意はどこにあるのか。大量保有の判明後、田中克典代表や周辺関係者への取材を通じて、狙いの核心に迫る。

地銀再編の動きが加速する中、同一県内での合併として一足早く注目されたのが、5カ月前の福井銀行の決断だ。2024年11月、福邦銀行との合併に際し、行名を「福井銀行」に一本化すると発表。26年5月には「福邦銀行」の名が姿を消す。なぜその決断が可能だったのか。福邦銀行側の反発はなかったのか。長谷川英一頭取に、合併や行名一本化の合理性、福邦銀行を説得した経緯について聞いた。

#7
プライベートエクイティ(PE)ファンドのIPO(新規株式公開)銘柄は投資家から敬遠されがちだが、その株価パフォーマンスは一様ではない。そこで、2015年以降に上場したPE銘柄を分析し、株価騰落率のワーストランキングを作成した。その結果、株価パフォーマンスの明暗がくっきりと分かれ、上場後の企業成長に対する姿勢の違いが浮き彫りとなった。
