iDeCo(個人型確定拠出年金)おすすめ比較&徹底解説[2019年]

iDeCoに加入しても「やってはいけないこと」とは?
60歳まで引き出せないiDeCoの掛金を捻出するには、
固定費や生活費の「前向きな節約」を実行しよう!

2017年10月13日公開(2018年1月11日更新)
山崎 俊輔
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iDeCoの掛金のために、
月々の貯金を減らしてはいけない

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 この連載では、iDeCoのメリットをいろんな角度からお話してきました。特にお得な節税メリットを知って、「それならやってみよう!」とiDeCoへの加入を決めた人は少なくないでしょう。

 iDeCoは早く始めた人ほど、たくさん税制優遇が受けられ、老後資金として多くの元本を積み立てるチャンスが得られます。ですから、iDeCoを始めるなら基本的に「思い立ったが吉日」です。

 しかし、iDeCoの間違ったスタート方法が1つだけあります。それは、

「今、行っている月々の貯金額を減らして、iDeCoの掛金に回す」

 というものです。

 「貯金とiDeCoのどちらも将来のためにお金を貯める仕組みだから、どちらにお金を回しても同じではないか」と思う人も多いようですが、今行っている貯金とiDeCoは分けて考えなければなりません

 すでにコツコツと貯金をしている人は、何か目的があって貯金をしているはずです。仮に「毎月3万円、年2回ボーナスから10万円を頑張って貯めている」という人がいたとします。しかし何の目的もなく貯めているということはまれで、多くの場合、「子どもの将来の学費のために」や「住宅購入の頭金に」といった理由があります。

 そのための貯金を、60歳になるまで引き出せないiDeCoにそのまま回せば、どうなるかは明らかです。

 仮に月1.2万円の資金をiDeCoに回せる人(一部の会社員や公務員)であれば、「年間14.4万円×積立年数」の掛金分、子どもの学費ないし住宅購入の頭金として使える金額が減ってしまうことになります。

 10年も続けていけば、手元の貯金残高が144万円も少なくなるわけですから、子どもの高校や大学への進学費用に支障が出るかもしれません。そうした支障をきたさないためにも、iDeCoを始めるなら、「今コツコツ行っている貯金は継続しつつ、iDeCoの掛金も捻出する」ことを考えなければなりません。

iDeCoの掛金を捻出するための2つの節約術iDeCoの掛金を捻出するための2つの節約術を紹介!

 要するに、今の生活からさらにムダをカットして、iDeCoの掛金を絞り出す、ことが大切なのです。

 「これ以上、節約してお金を絞り出すなんてイヤ! 絶対ムリ!」という悲鳴が聞こえてきそうですが、今の家計に切り込まなければ、本当の意味でのiDeCoの活用と老後資産形成は実現しません。

 心配はいりません。きちんと家計改善に取り組めば、30~40歳代の一般的な家計でも、公務員や一部の会社員の掛金の上限額である月1.2万円は案外簡単に絞り出せるはずです。

 そこで今回は、その月1.2万円を捻出するためのヒントと具体的な節約術をご紹介します。

「固定費の見直し」で掛金を捻出する方法!
月6000円以上の節約は意外と簡単だった!?

 節約のアプローチは、2種類あります。それは、「固定費の見直し」「日常生活費の見直し」です。

 最初のアプローチである「固定費の見直し」から見ていきましょう。固定費として、毎月自動引き落としで払っているものに不要なものや割高なものがあれば、それを削るだけで、無理をして節約したという感覚は持たずに手元にお金を残すことができます。

 まずは、「預金通帳を記帳」し、「クレジットカードの支払い明細」を手元に用意します。次にマーカーを取り出して、毎月引き落とされている項目をすべてチェックしていきます。

 水道・ガス・電気代のような公共料金、携帯電話代、インターネット代、衛星放送やケーブルテレビ料金、ネットメディアの有料会員の契約など、チェックをしていくと、結構たくさんあるものです。

 チェックした中で「止めても困らないもの」があれば、見つけ次第、電話するなり、ウェブサイトでアクセスするなりして、解約手続きをして、サービスの利用を終了させましょう。視聴していない、あるいは利用していないなら、すぐに止めても困らないはずです。「月に一度くらい」というものも、いっそ契約を止めてしまうほうがいいでしょう。

 例えば、HuluやNetflixを契約して、見ている人が、以前から契約しているスカパー!やWOWOWをめったに見なくなっている場合などは、後者は解約を検討するべきです(もちろん、元を取れるくらい見ている人は解約しなくてもかまいません)。

 また、月に一度も行っていないスポーツジムに“お布施”を払っているくらいなら、一度退会してしまいましょう。スポーツジムの会費を全額無駄にし続けるより、老後資金が少しでも増えるほうが断然マシではないでしょうか。

 こんな調子で、「利用していない」「利用がほとんどない」に振り分けたものを解約していくだけでも、固定支出はどんどん切り詰められます。

 次に、「割安サービスがありそうなもの」をチェックします。電気代、スマホ代、家の固定電話料金やインターネット代、生命保険料や自動車保険料などは、見直しがしやすい項目です。

 特に、スマホ料金は高額なので、家族4人がスマホの契約を大手キャリアから格安スマホ会社に変更するだけで、月1万円以上の費用を浮かせることも十分可能でしょう。最近は、以前と比べても格安スマホの通信速度はほとんど気にならないレベルになっています。サービスの質がほぼ同じなら、浮いたお金をiDeCoに回して、豊かな老後を実現する原資とすべきです。

 電気料金も電力自由化によって、今では手続きをするだけで月1000円程度も割安になる場合もありますし、家の電話回線をケーブルテレビの付属サービスに変えたり、インターネット契約を変更したりすることで、月々1000円くらいコストが下がるなら、これも試してみるべきでしょう。

 こうした取り組みを積み重ねていくことで、固定費だけで月1.2万円以上を浮かすことができれば、最高です(もっと浮くなら、iDeCo口座を夫婦で1つずつ作ることができるかも!)。少なくとも掛金額の半分以上は固定費の見直しで捻出しておきたいところです。

日常の生活費を見直して、掛金分の節約をする方法
アプリも活用して「底値」で商品を買う習慣を!

 次に、「日常生活費の見直し」で掛金を捻出する方法を見ていきましょう。

 毎日の買い物の中から掛金分の節約をするのは、それなりに努力が必要になります。しかし、頑張れば頑張るほど、効果の大きい節約になります。1日100円、あるいは1週間で700円の節約ができれば、月3000円に相当します。

 固定費の節約だけでまだ足りなければ、それを補うために「目標1日100円」や「目標1日200円」というように、日常の生活費から1日あたりの節約する金額を設定してみましょう。

 1日100円程度であれば、レジに向かう前にムダな買い物がないか自問自答することで達成できる可能性が高いと思います。週末に1週間分の食材を買い込むときなどは、使い切れない恐れがあるものや買わなくてもいいもの(特に、お菓子とかお菓子とかお菓子とか!)を数品見つけて棚に戻せばすぐに500円以上の節約になるはずです。

 1日200円以上の節約をすれば、月6000円を捻出できることになりますが、さらなる努力が必要です。いつも当たり前になってしまっている買い物を見直して、「実は買わなくても平気かもしれない」とか「いつも買うものより安くて、質が下がるものを買っても平気かもしれない」などという検証をしてみる必要があります。

 惰性で買っていて、ほとんどムダづかいになっている買い物はまず止めてみましょう。スタバで毎日3時にカフェラテを買うけれどいつも半分は残していたり、夕刊紙を買って帰りの電車に乗っものの読まずにFacebookやスマホゲームに夢中になっていたりする場合、その消費はただのムダづかいでしかありません。

 格安品にもチャレンジしてみましょう。これまで牛肉は国内産しか買ってこなかったけれど、子どもの成長と食欲に応じて購入量を増やしていたら、キリがありません。そこで、代替品としてオージービーフなどを焼き肉のタレを使いながら調理して出したとしても、案外子どもは平気で食べていたりするものです。こうした対策ができれば、一気に節約も楽になります。

 このように、子どもの成長に伴って、食費や被服費などの消費量が増えている時期は、今より安いものを一度試して、いけそうだと思ったらどんどん切り替えてみましょう。ガマンできない場合は、元に戻せばいいのです。

「底値追求」も習慣にしたいところです。iPhoneアプリに「ソコネオ」というものがあります。これは、複数のドラッグストアやスーパーマーケットで安値の商品を見かけるたびにメモをすることで、安値リストが完成する底値比較アプリです。

 実際にアプリを見てみると、同じ店舗であらゆる商品の買い物をすると、あまり節約できないことが分かったりします。トイレットペーパーはドラッグストアMが最強で、洗剤はスーパーAの特売日が最強、シャンプーは別のドラッグストアKが最安、と確認していくと、それぞれ割高なお店と比較すれば100円以上の差がついていたりします。

 同じモノを買うのなら、少しでも安く買ったほうがいいのは当たり前です。こうしたアプリだけでなく、ネットショップの価格も比較しながらお店を使い分けていくといいでしょう。「浮いたお金が老後の豊かさにつながる」と考えながら、ぜひ最安値を見つけて買物してください。

iDeCoの掛金は「生活水準」を変えず、
楽しく、ラクに節約しながら用意しよう!

 ここまで、iDeCoの掛金を捻出するための主に2つの節約術を見てきました。

 iDeCoの活用というと、投資初心者の方にとっては「運用」のイメージが強いかもしれません。しかしiDeCo活用の本丸は「節約」であり、日々の家計の見直しだと私は考えています。

 どんなに有利な税制優遇があっても、そもそもそこに入金する「毎月の掛金」が用意できなければ、まったく意味がありません。節約ができないために、iDeCo加入を断念している人も少なくありません。

 しかし、iDeCoのための節約は、楽しい節約です。なぜならiDeCoの掛金を用意するための節約は、「家計が赤字だから」するものではなく「今の節約が老後の豊かさにつながる」ものだからです。そう考えると、「節約」することにも前向きな気持ちになり、頑張りがいが出てくるのではないでしょうか。

 今回ここで紹介した節約は、「生活水準をダウン」させることなく、「生活水準はあまり変えず、生活コストを抑える」という発想で、iDeCoの掛金の原資を見つけるための提案です。

 ただひたすらにガマンして、みじめな気分になるような節約は楽しくありません。むしろ「節約は楽しく」「節約はラクをして」取り組んで欲しいと思います。

 頑張れば頑張るほど老後が豊かになる、「iDeCoのための節約」に皆さんも挑戦してみませんか?

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山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)[ファイナンシャルプランナー]
1995年株式会社企業年金研究所入社後、FP総研を経て独立。ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士、AFP)、1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)、消費生活アドバイザー。若いうちから老後に備える重要性を訴え、投資教育、金銭教育、企業年金知識、公的年金知識の啓発について執筆・講演を中心に活動を行っている。
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どの金融機関でiDeCo口座を開設した場合でも、別途、国民年金基金連合会へ支払う加入時手数料2829円、国民年金基金連合会と信託銀行へ支払う手数料合計171円(毎月)かかる。受取時は給付手数料440円(1回毎)を信託銀行に支払う。還付時には、国民年金基金連合会と信託銀行への還付時手数料として合計1488円(1回毎)がかかる。運営機関変更時の手数料は「他の金融機関から」変更の場合で、「他の金融機関に」変更する場合は4400円の手数料が発生する場合がある。下記の金額は掛金を拠出する場合(すべて税込)。
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