アフターコロナを勝ち抜く
「株価勝者」の条件

●菊地正俊氏(みずほ証券チーフ株式ストラテジスト)
 市場での競争力や経営者の能力、社会・経済の構造変化への対応力がポイント。国内経済は中長期的に縮小傾向なので、グローバル展開も重要だ。セクター別では、電機、精密機器、機械などで今後も高成長を期待。産業構造の変化を踏まえると、欧米より遅れているとはいえ、サービス系やIT系の企業群も有望とみる。

●阪上亮太氏(JPモルガン証券チーフ株式ストラテジスト)
 従来の成長ストーリーが一変したリーマンショックと異なり、コロナ禍は以前からあった流れを加速させる存在。直近の相場上昇はバリュー株(割安株)の買い戻しが中心だが、数カ月内には再びグロース株(成長株)優位に戻るとみる。今後は世界的なデジタル化や環境規制の流れに乗る企業が勝ち組となっていくだろう。

●藤戸則弘氏(三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ投資ストラテジスト)
 大きく変化する経済構造に適応する企業こそが成長を続けていくだろう。コロナ禍の悪影響が大きかった業種は、以前からビジネスモデルが陳腐化していたところも多く、感染が終息しても元の姿に戻るのは難しい。今後、分野別では「半導体・電子部品・FA・環境関連・DX」の5本柱が中長期投資で有望な銘柄群とみている。

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