脱炭素の最強カード#10
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自動車業界のEVシフトで最も打撃を受けるのは、エンジン部品やトランスミッションなど、ガソリン車にしか搭載されていない部品を製造している自動車部品メーカーである。ダイヤモンド編集部では、上場する自動車・自動車部品メーカー107社を対象に「EVシフト耐久度」ワーストランキングを独自に作成した。特集『EV・電池・半導体 脱炭素の最強カード』(全13回)の#10では、EVシフトで脱落する企業と浮上する企業を浮き彫りにした。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)

自動車・自動車部品メーカー107社
「電動化に消極的」ワーストランキング

 ガソリン車から電気自動車(EV)へーー。世界の自動車産業の潮流がEVに定まったことは間違いない。トヨタ自動車をはじめとする日本の自動車メーカーは、強いハイブリッド技術を持つだけに、このまま一気にEVシフトが進むとは考えにくいのが現状ではある。

 しかし、自動車産業はグローバルで戦っている産業である。サプライヤーピラミッドの頂点に立つ自動車メーカー(完成車メーカー)のみならず、その傘下の自動車部品メーカーにも、EVを主軸とする大きな電動化の波が押し寄せている。その潮流に抗うことはできない。

 EVシフトの方向性は、大まかには二つある。強い自動車部品で価格競争力を極める「車のコモディティ化」と、EVに新たな付加価値を提供する「ソフトウエア主軸のゲームチェンジ」の二つである。自動車・自動車部品メーカーは、そのどちらの道へ進むにしても巨額の投資が必要になる。

 電動化へ突き進むために資金力はあるのか。あるいは、新世代の技術へ投資する余力はあるのか。ダイヤモンド編集部では、杉浦誠司・東海東京調査センターシニアアナリストの協力を得て、自動車・自動車部品メーカーを対象に、EVシフトの「耐性」を評価するワーストランキングを独自に作成した。

 上場する自動車・自動車部品メーカー107社のうちワースト1位となったのは、どの企業なのか。