脱炭素地獄#予告Photo:SEAN GLADWELL/gettyimages, Graph_1980/gettyimages

日本製鉄によるトヨタ自動車の提訴、ソニーグループと台湾TSMCの半導体タッグ――。この二つの大事件に共通しているのは、発端が世界的な脱炭素シフトにあるということ。主要国のグローバル企業が、グリーン覇権を握ろうと命懸けのアクションを起こし始めている。脱炭素が企業に迫る「ビジネスモデル転換」のプレッシャーは、それほどまでに凄まじい。来年からは、東証プライム市場に上場する企業に「気候変動リスクの開示」が義務付けられるなど、企業の競争力を測る物差しとして「炭素」が急浮上している。非エコな企業はビジネスの参加資格すら得られず、“脱炭素地獄”に転落してしまうのだ。そこで、ダイヤモンド編集部では統合報告書を開示している大手企業を対象に「炭素排出量と財務データ」を掛け合わせた独自ランキングを作成。脱炭素時代に勝ち残る企業を炙り出した。

#1 10月18日(月)配信
ソニー×TSMC構想の裏にトヨタと経産省、日の丸半導体「一発逆転計画」綱渡りの内実

脱炭素地獄#1Photo:SOPA Images/gettyimages, 123RF

 ついに、日本政府の悲願達成に近づいた。台湾TSMCが日本で巨大半導体工場を建設する方針を表明したのだ。「先端拠点」誘致の立役者となったのはソニー。その一方で、新工場の運営に参画するデンソーの役割は見えないままだ。経産省とトヨタの思惑先行で描かれる国内半導体産業の「一発逆転シナリオ」の行方を追う。

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#2 10月18日(月)配信
トヨタが日本製鉄に訴えられた真の理由、中国と日鉄の二股が招いた「2年戦争」の全内幕

脱炭素地獄#2Photo:Imaginechina/JIJI

 10月14日、日本製鉄がトヨタ自動車と中国鉄鋼大手・宝山鋼鉄を訴えた。電動車に欠かせない虎の子製品、無方向性電磁鋼板に関する特許権を侵害されたというのが、表向きの提訴理由だ。だが、この日本製鉄とトヨタの公開喧嘩の背景には、単なる特許侵害にとどまらない根深い「対立構造」がある。2年に及ぶ全面戦争の内幕を暴く。

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#3 10月19日(火)配信
脱炭素「脱落危険度」が高い会社ランキング【ワースト421社完全版】7位日本製鉄、1位は?

脱炭素地獄#3Photo:Katsumi Murouchi/gettyimages, Bim/gettyimages

 企業の競争力を測る物差しが「利益」から「炭素」に変わる――。非エコな企業はビジネスの参加資格すら得られず、“脱炭素地獄”に転落する危機にある。そこでダイヤモンド編集部では、統合報告書を開示している大手企業を対象に「炭素排出量と財務データ」を掛け合わせた独自ランキングを作成した。本稿では、脱炭素による「脱落危険度」が高い企業の総合ランキングを公開する。

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#4 10月19日(火)配信
ENEOSの再エネ企業2000億円買収の裏で、トヨタ・NTTと競らせた「暗躍者」の正体

脱炭素地獄#4Photo:NurPhoto/gettyimages

 石油元売り最大手のENEOSホールディングスが、純資産約400億円の再生可能エネルギー新興企業を2000億円もの巨費で買収した。実はこの身売り案件には、トヨタ自動車グループやNTTグループなど脱炭素に焦りを見せるレガシー企業が買収に名乗りを上げていた。大型買収劇の裏でほくそ笑む「暗躍者の正体」に迫った。

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#5 10月20日(水)配信
日本製鉄がトヨタから値決め主導権を奪還も、焼け石に水で「鉄鋼3社統合説」急浮上

脱炭素地獄#5Photo:Anadolu Agency/gettyimages

 8月下旬、日本製鉄とトヨタ自動車との間で行われる鋼材価格の値決め交渉が、大幅値上げで決着した。値上げ幅はこの10年で最大とされるが、実は日本製鉄が狙ったのは「一時的な値上げ」だけではない。これから必要となる5兆円の脱炭素投資に備え、値決めの主導権をも奪還しようとしている。

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#6 10月20日(水)配信
脱炭素シフトに「ついて行けない」危険性が高い企業ランキング【排出量が多い12業種】ANA、三菱ケミは何位?

脱炭素地獄#6Photo:Katsumi Murouchi/gettyimages, Bim/gettyimages

 企業の競争力を測る物差しが「利益」から「炭素」に変わる――。非エコな企業はビジネスの参加資格すら得られず、“脱炭素地獄”に転落する危機にある。そこでダイヤモンド編集部では、統合報告書を開示している大手企業を対象に「炭素排出量と財務データ」を掛け合わせた独自ランキングを作成した。本稿では、炭素排出量の多い12業種に絞ってワーストランキング100社を公開する。

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#7 10月20日(水)配信
脱炭素の目玉「2兆円基金」の内訳とは?半導体、水素、鉄鋼…予算争奪戦が勃発

脱炭素地獄#7Photo:123RF

 2050年のカーボンニュートラルの目標を掲げる日本政府の目玉対策が、2兆円の「グリーンイノベーション基金(GI基金)」だ。GI基金は、財務次官からバラマキ政策の一例として批判される一方で、「予算規模が他国より1〜2桁少ない」と真逆の指摘もなされている。果たしてGI基金の予算規模や支援対象の絞り込みは十分なのか。徹底検証する。

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#8 10月21日(木)配信
「TSMC国内誘致は“愚の骨頂”」半導体元技術者が経産省の悲願を一刀両断する理由

脱炭素地獄#8Photo:REUTERS/AFLO

 日本政府・経済産業省の“悲願”である台湾TSMCの国内誘致が決まった。だが、半導体メーカー元技術者の湯之上隆・微細加工研究所所長は、今回のプロジェクトを痛烈に批判する。TSMCの日本進出にはらむ問題点とは何か。

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#9 10月21日(木)配信
「脱炭素シフト」に殺される企業ランキング【自動車・電機100社】アイシン、ホンダ、パナの順位は?

脱炭素地獄#9Photo:Katsumi Murouchi/gettyimages, Bim/gettyimages

 企業の競争力を測る物差しが「利益」から「炭素」に変わる――。非エコな企業はビジネスの参加資格すら得られず、“脱炭素地獄”に転落する危機にある。そこでダイヤモンド編集部では、統合報告書を開示している大手企業を対象に「炭素排出量と財務データ」を掛け合わせた独自ランキングを作成した。本稿では、自動車、電機、機械など日本の屋台骨を支える製造業ランキングワースト100社をお届けする。

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#10 10月21日(木)配信
三菱商事、三井物産、東京ガスが付け込む炭素大量排出の「悪者」は?

脱炭素地獄#10写真:森田直樹/アフロ, REUTERS/AFLO

 日本製鉄や日本製紙など製造業が自家発電施設として所有する石炭火力発電所は、二酸化炭素を多く排出する「悪者」として、投資家や環境団体らから槍玉に挙げられている。石炭火力発電をできるだけ“クリーン”にする必要があるが、そのフィールドをビジネスチャンスとして三菱商事や東京ガスらが攻め込んできている。

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#11 10月22日(金)配信
日の丸半導体“蘇生”には5兆円が必要、TSMC誘致に続く「次の切り札」とは?

脱炭素地獄#11Photo:123RF

 世界的な半導体不足が深刻化する中、脱炭素とデジタル化に必須である半導体の重要性は増すばかりだ。半導体を安定的に調達する「一助」になるという意味で、TSMC誘致実現の経済波及効果は大きい。日本政府は、凋落した日の丸半導体を復活させるためには「5兆円」の追加投資が必要との見方を示すが、誘致に続く“切り札”はあるのか。

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#12 10月22日(金)配信
EY、KPMG…会計四大コンサルが脱炭素強化の理由、秘策「お墨付きビジネス」とは?

脱炭素地獄#12Photo:123RF

 世界的な脱炭素シフトにより、空前の商機が到来しているのがコンサル業界だ。脱炭素に悩む企業の駆け込み寺となるコンサルだが、中でも幅広いサービスを手掛ける会計ビッグ4の動向に注目が集まっている。炭素排出量の第三者保証といった「お墨付き」ビジネスでは、会計監査で培った経験が活用できるからだ。会計コンサルならではの秘策とは。

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#13 10月22日(金)配信
脱炭素シフトで勝ち残る会社ランキング【ベスト50社】2位リクルート、1位は?

脱炭素地獄#12Photo:Katsumi Murouchi/gettyimages, Bim/gettyimages

 企業の競争力を測る物差しが「利益」から「炭素」に変わる――。非エコな企業はビジネスの参加資格すら得られず、“脱炭素地獄”に転落する危機にある。そこでダイヤモンド編集部では、統合報告書を開示している大手企業を対象に「炭素排出量と財務データ」を掛け合わせた独自ランキングを作成した。本稿では、脱炭素シフトの「耐久力」があるランキングベスト50社を公開する。

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#14 10月23日(土)配信
「脱炭素で食料危機」リスクの真相、発電事業と農業が同じ原料を奪い合う重大懸念

脱炭素地獄#14Photo:123RF

 日本政府は2050年までに農林水産業の「CO2ゼロエミッション化」の目標を掲げる。だが、農業には一つの重大な懸念がある。社会全体のカーボンニュートラルに不可欠な“燃料”としてのアンモニアの利用が増えると、“肥料原料”用途のアンモニアが足りなくなってしまうのだ。肥料価格の高騰や収穫量の減少、ひいては食料危機にもつながりかねない大問題の真相に迫った。

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#15 10月23日(土)配信
3メガバンクと政投銀が「100兆円」を脱炭素へ投下!仁義なき顧客争奪戦の実態

脱炭素地獄#15Photo:Viaframe/gettyimages

 長らく貸出先不足に苦しめられていた銀行業界にとって、世界的な「脱炭素シフト」は業績アップを見込める一大商機だ。脱炭素向けの資金需要の“激増”に備えて、銀行各行は顧客発掘に余念がない。銀行間で親密取引先を奪い合う「仁義なき顧客獲得合戦」の行方を追った。

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#16 10月24日(日)配信
三井住友FGがトヨタより「水素」で脚光浴びる理由、250社を束ねる思惑とは?

脱炭素地獄#16Photo:Olemedia/gettyimages

 日本のエネルギー基本計画に「水素」の二文字が盛り込まれたのは2004年のこと。直後にトヨタ自動車が水素で動く燃料電池車を発売したが、水素革命は不発に終わった。それから16年が経ち、再び水素エネルギーが脚光を浴びている。協議会メンバーは1年足らずで約250社・団体に激増した。中でも水素にご執心なのが3メガバンクの一角、三井住友フィナンシャルグループだ。水素を巡る企業の思惑を探った。

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#17 10月24日(日)配信
ホンダ、ヤマト、三菱ケミカル…エコじゃない企業の涙ぐましい「脱炭素戦術」の勘所

脱炭素地獄#17Photo:123RF

 製鉄や自動車など環境負荷の高い企業が、血眼になって「脱炭素」に取り組んでいる。電気自動車の開発といった王道の技術開発だけではなく、太陽光発電の導入からペーパーレス化の推進に至るまで、実に涙ぐましい努力を重ねているのだ。主要業種の統合報告書から、その取り組みの“勘所”を読み解く。

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#18 10月25日(月)配信
EV激増で勃発した「車載電池争奪戦」の内幕、半導体不足の教訓を生かす秘策とは?

脱炭素地獄#18Photo:123RF

 欧米・中国が脱炭素に向けて思い切った電気自動車(EV)シフトを打ち出している。車載電池需要が爆発するのは必至で、主要国による巨額投資競争は熾烈を極めている。だが、その流れに逆行しているのが日本だ。すでに電池欠乏危機に見舞われることが懸念されている。半導体払底の教訓は電池で生かされるのか。電池争奪戦の内幕を追う。

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#19 10月27日(水)配信
トヨタを襲う「新・六重苦」!日本企業が脱炭素地獄に転落するもっともな理由

脱炭素地獄#19Photo:Bloomberg/gettyimages

 トヨタ自動車は「脱炭素地獄」に耐えられるのか。トヨタグループ・サプライヤーへの脱炭素のプレッシャー、欧州・中国に仕掛けられたEVシフトのゲームチェンジ、半導体・車載電池の欠乏、電力コスト高騰による国内生産の危機、輸出に伴う炭素税の賦課――。脱炭素シフトに伴う「あらゆる負荷」に苦しめられているトヨタをケーススタディーに採り、日本企業が見舞われている脱炭素地獄の実態を徹底解説する。

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Key Visual by Noriyo Shinoda

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