「53歳で年収が3割減」など、一定年齢になるとシニアの年収が激減する「役職定年制度」。この制度は1000人以上の大企業の5割、3001人以上の会社では75%で導入されている。ところが、これまで役職定年の詳細が世に出ることは、ほとんどなかった。そこで、ダイヤモンド編集部が主要企業の役職定年の実態、実額を徹底調査。特集『中高年の給料激減!主要企業のデータ初公開!大企業の5割導入 役職定年の悲哀』では、8月1日(月)から12日(金)までの全17回にわたり、残酷なまでのシニア社員の悲哀を浮き彫りにしていく。
#1 8月1日(月)配信
NTTは「55歳で年収3割減」の役職定年、富士通・NECは廃止も新制度はよりシビアに
目まぐるしく進化する技術にキャッチアップすることが求められるIT業界で、シニア社員はどう働いているのか。役職定年とは例えば「55歳で担当部長なら年収3割減」というような、中高年向けの人事制度だ。実際、NTT、ソフトバンクでは、制度が温存されていて最大で30%下がるケースもある。一方、SIer(システムインテグレーター)系のNEC、富士通では役職定年制度は廃止となったが、素直に喜べない事情も。
#2 8月1日(月)配信
東京海上は年収3割減、あいおいも激減!損保大手50代役職定年で給料激減の悲哀
損害保険業界の雄、東京海上日動火災保険は給料の高さでも知られるが、一定の年齢でポストオフが存在する。ある年齢になると年収が激減してしまうのだ。その東京海上を追い掛ける損害保険ジャパンはジョブ型に移行、MS&ADインシュアランスグループホールディングス傘下の2社は給料面においてグループ内格差が存在する。損保会社各社の中高年の年収変化の悲哀を具体名と実額で明かしていく。
#3 8月2日(火)配信
「シニアの給料激減制」を大企業の7割が採用!独自アンケートで判明した“役職定年”の全貌
業界・企業によって内容に差が大きく、なおかつ明文化されていないことも多い役職定年制度。実際にその会社に所属する社員ですら把握していないことも多い。実態はどうなっているのか、なぜこの制度が生まれたのか。編集部が実施したアンケートから見えてきたものとは。
#4 8月2日(火)配信
年収格差500万円も!日立・東芝・NEC、ベテランに過酷な「ジョブ型」給与の実額初公開
電機業界は、「脱・年功序列」の人事制度改革を行ったおかげで、役職定年制が不要になり、廃止した企業が多い。例えば、日立製作所は、年齢ではなく、実力によって社員の処遇を決める制度を導入した結果、ベテラン社員にとっては役職定年制より“冷徹”な評価制度が出来上がっている。社員にとってさらに過酷な評価制度となっている東芝、NECも含め、電機業界の50代社員の人事制度を具体的な金額とともに紹介する。出世の仕組みと年収が激変しているのだ。
#5 8月3日(水)配信
キリンビールの年収「57歳で3割減」でアサヒと明暗…食品業界50代の給料事情
ビール最大手のアサヒビールとキリンビール。実は役職定年制度の内容は両社でほぼ共通している。ビールのシェア争いでしのぎを削った両社のシニア層待遇に共通するものとは?「57歳」を機に年収は激減し、約半数が退職する例も。一方、ハウス食品などの中小規模の食品会社ではまた別の風景が広がっており……。
#6 8月3日(水)配信
東京電力vs東京ガス【年収対決】57歳で「最大900万円」の格差が付く裏事情
電力業界の頂点に君臨する東京電力ホールディングスにとって、都市ガス業界の王者、東京ガスは永遠のライバルだ。売上高の規模、顧客基盤において東電が東ガスを長年にわたって圧倒してきた。果たして、中高年社員の待遇も東電が東ガスを上回るのだろうか。900万円という大きな格差の背景とは。
#7 8月4日(木)配信
伊藤忠「ない」三菱商事「廃止」三井物産「ある」、役職定年は三社三様も高待遇の商社マン
資源高などを背景に、2022年3月期決算においても最高益の更新が続く大手総合商社。就職人気も断トツで、給料の高さもよく知られるところだが、役職定年制度に関しても、適用後も他の業界のように給料が激減することなく高待遇。ただし、大手3社のシニア向け待遇の制度は三者三様だ。あまり外部には出ない商社の知られざる優遇ぶりを紹介しよう。
#8 8月4日(木)配信
ソニー「事業部長→平社員」降格の超シビアな役職定年、パナソニックは制度廃止に動いて誤算
電機業界2強のソニーとパナソニック。ソニーでは元事業部長ですら平社員に降格となるほど容赦ない役職定年制度が残る。一方のパナソニックは廃止に動いているが、当初の思惑とは異なる事態が起きている……?さらに、富士フイルム、カシオ計算機、オムロンのシニア向け待遇も詳述する。
#9 8月5日(金)配信
役職定年後も年収1300万円!?武田薬品、アステラス、第一三共のシニア高給事情
国内製薬会社で製薬関連売上高トップ3の武田薬品工業、アステラス製薬、第一三共。しのぎを削る3社は、役職定年制度の有無に経営スタイルや社風が表れている。もっとも、役職定年後の給料でも1300万円を超えることがあり、役職定年制度においても「高給」は健在だ。
#10 8月6日(土)配信
野村證券とSBIは実力主義、大和は役職定年&認定制…証券業界シニア給料格差事情
いわゆる大手証券会社といえば、野村證券と大和証券グループ本社だが、実力次第で若手を登用する野村證券に対し、役職定年がありながらもポイントをためれば昇給する大和と両極端。一方、ネット証券では、業容拡大中のSBIホールディングスは実力主義を貫いている。SBIでは60歳以上のシニア社員でも執行役員への昇格もあり得るのだ。
#11 8月7日(日)配信
公務員はシニアの給料が来年4月に激減?国家59万人・地方274万人に役職定年制度スタート!
65歳までの定年延長導入に伴い、霞が関官僚などの国家公務員と全国274万人の地方公務員にも2023年4月から役職定年制度が適用される。これまで定年前の出向などが主だったシニア公務員の働き方はどう変わるのか。民間企業のように給料が激減するシニアも登場するのか。内閣官房、総務省への取材で全体像が明らかになった。
#12 8月8日(月)配信
生保業界、大半が「役職定年なし」に異変!?第一とソニー生命から近づく変革の足音
日本生命保険や住友生命保険など役職定年制度がないか、明治安田生命保険などのように廃止した生命保険会社が多いが、一方で緩やかなポストオフ制度を導入している第一生命保険、親会社に準じた役職定年制度にシフトするソニー生命保険のような変革の動きもある。各社のシニアの待遇は、どのようになっていくのか。
#13 8月9日(火)配信
郵便局は役職定年で「給料半額」、イトーヨーカ堂は70歳まで勤務…小売り・流通シニアの明暗
役職定年がある企業とない企業に大きく分かれる小売・流通業界。セブン&アイ・ホールディングス傘下で唯一制度があるイトーヨーカ堂では役職定年以外にもグループ独自の制度が。一方日本郵便で昨年からスタートした「給料がほぼ半額になる」厳格制度には現場から悲鳴も上がっている。
#14 8月10日(水)配信
三菱UFJは旧態依然、三井住友は人手不足で…3メガバンク「50代の待遇」のリアル
同期から執行役員が出れば、グループ会社や取引先の企業に出向――。これが、メガバンクの50代前半の行員に対するイメージだが、意外に3メガバンクの置かれた状況によって、それぞれ事情が異なってきているようだ。
#15 8月11日(木)配信
朝日・日経・毎日…新聞大手シニア社員の年収は役職定年で天と地の差、意外な好待遇地方紙も
「高給」のイメージが強いマスコミ業界だが、役職定年やシニア社員の働き方の制度の中身は千差万別だ。同じ日刊の全国紙でも朝日新聞、日本経済新聞、毎日新聞の待遇は大きく異なる。中には、50代で3分の2に減少する大手新聞もあるのだ。一方で、これらを上回る厚遇の地方紙も存在する。
#16 8月12日(金)配信
70歳まで給料激減制度なしで働ける!?ゼネコンがシニア社員に優しい「ある事情」
ある事情から、昨今のゼネコン業界はシニア社員に非常に優しい。例えば、中高年の給料が激減するような役職定年制度を持つゼネコンは少ない。さらに、大成建設では70歳まで働けるほどだ。一方、不動産会社はどうなのか?
#17 近日公開
ホンダ「3つのシニア追い出し策」とは?役職定年が早期退職者を増やす“巧妙カラクリ”
目下のところ、ホンダはシニア社員の追い出しに躍起になっている。中でも狙い撃ちされているのが、労働生産性の低い「部下なし管理職」だ。ホンダでは昨年すでに、早期退職制度「ライフシフト・プログラム」が導入されているが、経営陣はシニア追い出し策の二の矢、三の矢を放とうとしている。その無慈悲リストラの中身とはどのようなものなのか。
近日公開
Key Visual by Noriyo Shinoda