半導体を制する者がEVを制す#予告Photo:MirageC/gettyimages

半導体と電池――。経済安全保障の担保と脱炭素をスローガンに、主要国・地域による“重要物資と重要技術”の囲い込み合戦が激化している。対中国包囲網の構築と自国産業の競争力強化を両立させるため、日米欧の主要国は「半導体と電池におけるサプライチェーン(原材料・部品の供給網)」のチョークポイントを握ろうと凌ぎを削っているのだ。一方、電気自動車(EV)シフトを急ぐ国内自動車産業では、半導体と電池の買い負け――、すなわち調達力の弱体化が産業の死活問題として急浮上している。国家ぐるみの覇権争いがもたらした「調達クライシス」は、トヨタ自動車を頂点とする国内自動車産業を瓦解させることにもなりかねない。特集『半導体を制する者がEVを制す』では、半導体・電池・EVの技術を取り巻く世界の攻防に迫る。4月24日(月)連載スタート。

#1 4月24日(月)配信
車載電池世界首位・中国CATL「幻の日本上陸構想」再浮上!半導体TSMCに続く外資誘致の真相

半導体を制する者がEVを制す#1Photo:Bloomberg/gettyimages

 半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)に続き、車載電池の世界首位、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)を日本に誘致する――。経済安全保障を担保するために、半導体で “中国排除”のサプライチェーン(原材料・部品の供給網)が構築されようとする中、電池の分野では全く別の「新構想」が浮上している。米中分断の矛盾を突くかのような巨大外資誘致構想が持ち上がった裏事情に迫る。

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#2 4月25日(火)配信
ソニーTSMC熊本半導体、第1・第2工場3000人要員計画判明!育成急務の「足りない職種」は?

半導体を制する者がEVを制す#2Photo by Fusako Asashima

 熊本県菊陽郡菊陽町では、台湾積体電路製造(TSMC)とソニーグループ子会社らによる半導体新工場の建設作業が夜遅くまで続いている。2024年末の製品出荷に間に合わせるためには、稼働までの猶予はないのが実態だ。目下のところ、TSMCやソニーが頭を悩ませているのが、新工場の稼働に不可欠なエンジニア人材の確保だ。本稿では、現在建設中の第1工場で働く1700人の「職種別の内訳」を解き明かすとともに、近隣での新設が確実視されている「第2工場」まで含めた要員計画の全貌を明らかにする。最も人手不足が深刻なのはどの職種なのか。

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#3 4月25日(火)配信
台湾有事でTSMCはどうなる?米中覇権争いの結末は?『半導体戦争』著者が大予言!【前編】

半導体を制する者がEVを制す#3Photo:Hideyuki Watanabe,123RF

 中国と米国・台湾との緊張感が高まっている。台湾有事が現実のものとなった場合に、世界の半導体サプライチェーン(原材料・部品の供給網)はどのような打撃を受けるのか。半導体・通信分野に端を発する米中による覇権争いの行方はどうなるのか。大ベストセラー『半導体戦争――世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』の著者であり、国際歴史学者のクリス・ミラー氏が大胆に予言する。

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#4 4月26日(水)配信
日本の半導体復活は本物か?EVは産業地図を激変させる?『半導体戦争』著者が大予言!【後編】

半導体を制する者がEVを制す#4Photo:Kei Uesugi/gettyimages,Hideyuki Watanabe

 台湾積体電路製造(TSMC)の誘致とラピダスの設立という「二つの国策半導体プロジェクト」を推し進めた日本。半導体敗戦国の日本は復活の手がかりを得られたと世界は判断しているのか。また、台頭著しい電気自動車(EV)は半導体業界にどのようなインパクトをもたらすのか。大ベストセラー『半導体戦争――世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』の著者であり、国際歴史学者のクリス・ミラー氏を直撃して聞いた。

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#5 4月27日(木)配信
パナソニック車載電池が棚ぼた復活!米インフレ抑制法とテスラ頼み「3工場大増産計画」の死角

半導体を制する者がEVを制す#5Photo:AP/AFLO

 パナソニックホールディングスが電気自動車(EV)向け車載電池工場を米オクラホマ州に新設する検討を進めている。建設が実現すれば、すでに稼働しているネバダ州、建設中のカンザス州(投資金額約5400億円)に続き米国三つ目の工場となる。角形の車載電池部門を実質的にトヨタ自動車へ譲り渡して以降、失速気味だった車載電池事業が一転、大投資攻勢をかけている。その巨額投資計画の中身を紐解くと思わぬ死角が浮き彫りになった。

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#6 4月28日(金)配信
東京エレクトロン、SCREEN、ニコン…半導体対中規制で巨額利益が吹き飛ぶ「日系9社」リスト

半導体を制する者がEVを制す#6Photo:123RF

 昨年10月、米国が中国向けに発動した「半導体輸出規制」は世界の半導体産業に大きな衝撃を与えることになった。米国の動きに足並みをそろえたのが半導体製造装置に強みを持つ日本とオランダである。すでに経済産業省は半導体装置23品目について輸出規制の対象としてリストアップを済ませており、日本企業の打撃は避けられそうにない。本稿では、規制により直接的な打撃を被る「10社リスト」を大公開する。

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#7 4月29日(土)配信
ホンダEV戦略の迷走、「電池・半導体巨額投資」「電動化人材流出」への重大懸念

半導体を制する者がEVを制す#7写真:毎日新聞社/アフロ

 電気自動車(EV)シフトを急ぐホンダが電池・半導体のサプライチェーン(原材料・部品の供給網)の強化に躍起になっている。韓国LGエナジーソリューションやGSユアサと電池新工場を建設したり、世界最大の半導体ファウンドリー、台湾積体電路製造(TSMC)との協業を決めたりするなど、サプライチェーンの“川上”を拡充する動きを加速させているのだ。モビリティの価値や造り方が激変する中、旧来のものづくり偏重志向からの脱却に試行錯誤するホンダの課題を追った。

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#8 4月30日(日)配信
EV向けパワー半導体企業「大胆再編」の行方、ローム・東芝連合とレゾナック陣営が浮上!

半導体を制する者がEVを制す#8Photo:REUTERS/AFLO

 日本のパワー半導体業界の再編が始まりそうだ。経済産業省は、電気自動車(EV)時代の戦略物資となる次世代パワー半導体「SiC(シリコンカーバイド、炭化ケイ素)」の国内生産能力の増強を図るため、巨額の補助金を用意して日本メーカーの設備投資を支援しようとしている。これをめぐる業界再編の動きを追う。

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#9 5月11日(木)配信
ニデックEVモーターが再び下方修正!反転攻勢阻む「日米欧中の巨人」の正体

半導体を制する者がEVを制す#9Photo:JIJI

 ニデック(旧日本電産)が電気自動車(EV)向けの駆動装置「電動アクスル(eアクスル)」の拡大路線を転換し、販売計画を下方修正した。その背景にあるのは、日米欧中で相次ぐ競合の台頭だ。EVの基幹部品のサプライヤーの座を巡る熾烈な攻防に迫る。

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#10 5月12日(金)配信
自動車メーカー7社「半導体調達力」が弱いのは?SUBARUに続き買い負け地獄に陥った“2社”

半導体を制する者がEVを制す#10Photo:undefined undefined/gettyimages

 世界の半導体市場が4年ぶりに縮小するにもかかわらず、ホンダやトヨタ自動車系のデンソーが半導体調達の安定化を図る協業が相次いでいる。大手自動車メーカーにとって、半導体不足が自動車の大減産を招いたショックは大きく、「購買部門の弱体化」は自動車メーカーの存亡を左右するレベルにまで達しているのだ。それでは、半導体を筆頭とする部品調達力の強化が急務となっているのはどの自動車メーカーなのか。買い負け地獄に陥った自動車メーカーを炙り出す。

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#11 5月22日(月)配信
ラピダスがTSMCやサムスンと対等に渡り合える「奥の手」とは?微細化では追いつけなくても…

半導体を制する者がEVを制す#11Photo by Reiji Murai

 最先端半導体の国産化を目指す国策会社ラピダスが、米IBMから技術供与を受けて「2ナノ」半導体の量産に向けて本格準備に入った。しかし、最先端半導体の分野で世界をリードする台湾TSMCと韓国サムスン電子には微細化で追いつけない。台湾・韓国の先行2社に対抗するためのラピダスの「切り札」に迫る。

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#12 5月23日(火)配信
トヨタEV26年に150万台!テスラより野心的な目標を掲げた意外な理由と、のしかかる「3大課題」

半導体を制する者がEVを制す#12Photo:Bloomberg/gettyimages

 トヨタ自動車が当初計画を前倒しし、2026年までにEV150万台を販売する計画を掲げた。テスラが10年余りをかけた目標を3年で実現するという野心的な目標だ。だが実は、この目標にトヨタの戦略・方針転換と言えるほどの意味はない。トヨタがテスラ以上の目標を掲げた「意外な理由」について解説する。また、EVシフトによりトヨタが抱えることになる「三つの重大課題」についても解き明かしたい。

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#13 5月24日(水)配信
半導体・部品「米中分断でも生き残る98社」ランキング!4位ソニー、2位東エレク、1位は?

半導体を制する者がEVを制す#13Photo:MirageC/gettyimages

 4年ぶりとなるメモリー不況で半導体企業の業績に陰りが見えている。米国による半導体対中規制の強化もビジネスに悪影響を及ぼす中、生き残る企業はどこなのか。ダイヤモンド編集部では、最新決算の数字を駆使して半導体・電子部品の「存亡」ランキングを作成。八つの独自指標を用いて乱世で生き残るお宝企業を炙り出した。

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#14 5月25日(木)配信
自動車・部品「EVシフトで生き残る55社」ランキング!4位デンソー、2位ホンダ、1位は?

半導体を制する者がEVを制す#14Photo:filo/gettyimages

 電気自動車(EV)を起点に始まったモビリティの競争において、日本陣営は劣勢を強いられている。厳しい環境下でも生き残れる自動車・自動車部品メーカーはどの企業なのか。ダイヤモンド編集部では、最新決算の数字を駆使して自動車・自動車部品の「存亡」ランキングを作成。八つの独自指標を用いて乱世でも生き残る企業を炙り出した。

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Key Visual by Noriyo Shinoda, Kanako Onda, Hitomi Namura

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