エネルギー動乱Photo:PIXTA

資源エネルギー庁が、このほど2024年3月分の新電力の電力販売量を発表した。ダイヤモンド編集部は、販売量データを補う追加取材をし、23年度の新電力販売量ランキングを作成した。長期連載『エネルギー動乱』の本稿では、トップ10の顔触れを公開する。経営首脳の不祥事が続いたENEOSホールディングス傘下のENEOSが4位となったほか、長年王者だったNTT系のエネットが2位に陥落した。初の首位に輝いたのはどこか?(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

2位に老舗新電力「エネット」
4位に石油元売り大手「ENEOS」

 資源エネルギー庁は毎月、新電力各社からの報告を基に月別の電力販売量データを発表している。

 毎回3カ月遅れのデータが発表され、2024年3月分は6月14日に発表された。そこでダイヤモンド編集部は23年4月分~24年3月分の各月データを集計し、一部の欠損データは取材で補い、「23年度の新電力販売量トップ10」のランキングを作成した。

 一部を明らかにすると、4位にENEOS(今年4月から電力事業を新会社ENEOS Powerに移管)、2位にエネット(NTTアノードエナジー子会社、東京ガス、大阪ガスが出資)が入った。

 ちなみに22年度の新電力販売量トップ10も同様に本編集部は作成しており、1位エネット、2位東京ガス、3位ENEOS、4位SBパワー(ソフトバンク完全子会社)、5位大阪ガス、6位auエネルギー&ライフ(auエネルギーホールディングス完全子会社、販売量集計はKDDI時代含む)、7位テプコカスタマーサービス(東京電力エナジーパートナー完全子会社)、8位CDエナジーダイレクト(中部電力ミライズと大阪ガスの合弁)、9位関電エネルギーソリューション(関西電力完全子会社)、10位ハルエネ(光通信系)だった。

 昨年首位だったエネットが2位に後退したことで、23年度に初の栄冠となったのはどこか。他にも22年度は圏外だった2社が躍進してトップ10入りしている。次ページでトップ10の顔触れを一挙に紹介する。