その投資や買収は適切なのか? 不振事業をやめるべきか。そうした判断の際、勘やセンスではなく、頼れる共通の物差しがある。特集『夏だ!スキルだ!3日で絶対習得シリーズ2020』(全30回)の「ファイナンス」(全3回)で、ビジネスに必須のスキルを「5・7・5」の川柳でサクッと覚えよう!(ダイヤモンド編集部副編集長 清水量介)
決算書理解だけではダメ!
ファイナンスが必須の理由とは
決算書の読解能力は出世には必須だが、できれば、もう一つ覚えてほしいことがある。ファイナンスの概念だ。ファイナンスは、数式などが登場するので、ややこしいように感じるが、まずは概念さえざっくりつかんでおけばいい。
本特集【決算書その1〜3】(※)に続いて、「ファイナンス」も5・7・5の川柳を使って、すんなりと覚えてもらえるような構成にした。
>>【決算書その1】『決算書を「5・7・5の川柳」で楽チン理解!PLは5つの利益だけ覚える』
>>【決算書その2】『川柳でわかる決算書、BSは「5つの箱」さえ押さえれば一発理解!』
>>【決算書その3】『まさかの黒字倒産を回避!決算書川柳で覚えるキャッシュフローの肝』
覚えてほしいポイントで川柳を披露するので、口に出したり頭の中で反すうして覚えてほしい。なお、厳密に文字数が5・7・5ではないものも含まれている。
まずは、なぜ、ファイナンスの概念を知っておくことが重要なのか解説したい。決算書は「健康診断の結果」であり、これまでの蓄積、過去を示している。一方で、ファイナンスとは健康診断の結果を基に「理想的な体をつくる方法を考えるツール」だと思ってほしい。つまり、未来志向なのだ。
具体的には、ある新しい事業を進めるべきかどうか。あるいは、不振の既存事業をやめるべきかどうか。さらには、企業や企業の一部の事業を買収するのに適切な価格は幾らなのか。ファイナンスはそういうビジネスで直面する判断の際、物差しとして役立つ優れものなのだ。
ファイナンス川柳
「ビジネスの 価格が分かる ファイナンス」
だからこそ、これを理解しているかしていないかで、あなたのビジネスパーソンとしての人生は大きく変わってくるのだ。まったく知らないとなると出世できない可能性が高い。