2014年のクレジットカード業界の動向を予測して、それを踏まえたクレジットカードの選び方について考える「2014年のクレジットカード業界の動向から考えるおすすめカード選び」。
これまで、以下の3つのポイントについて、生活消費ジャーナリストの岩田昭男さんに解説してもらった。
(1)カード決済サービス「SQUARE」上陸でカードの利用シーンが拡大
(2)クレジットカードの「還元率競争」が新しい局面へ
(3)高額年会費の高級志向のクレジットカードの「質の競争」が激化
第4回の今回は、「(4)『20代限定』など、ターゲットを絞ったクレジットカードの増加」。カード会社が力を入れ始めた「若年層を狙う」戦略について解説していく。
ポイント④
クレジットカード各社が「若年層」の獲得強化。
お得な「20代限定カード」は活用しないと損!
前回紹介した「高級カード」路線のほかに、最近クレジットカード会社が力を入れているのが「若年層の獲得」だ。
「特に力を入れているのが『JALカード』で、2013年に20代限定の『JAL CLUB EST』というサービスを始めました。『JAL CLUB EST』に入会すると、マイルの有効期間が3~5年に延長されたり、搭乗ボーナスマイルが5%増えたりするほか、サクララウンジが使えるようにもなるなど、特典が充実しています。航空会社のラウンジは、カード会社のものと比較すると格段に快適ですが、従来はマイルプログラムの上級会員でなければ利用できませんでしたが、『JAL CLUB EST』に入会すれば、年3回、サクララウンジを無料で利用できます。20代で特典を利用した若者にとっては『ずっと使い続けたい』という強いモチベーションになるのではないでしょうか」
「JALカード」の「JAL CLUB EST」は、通常の「JALカード」もしくは「CLUB-Aカード」に入会した上で、年会費5500円(税込。ゴールドカード、プラチナカードは2200円)を追加で支払えば入会でき、下記のような6つの特典がついてくる。
(1)国内線利用時にサクララウンジを無料で利用可能(年3回)
(2)毎年10区間分の国内線「クラスJ」アップグレード特典
(3)国際線利用時に、ビジネスクラス用のチェックインカウンターを利用可能
(4)貯めたマイルの有効期限が通常の36カ月から60カ月に延長
(5)搭乗時のボーナスマイルが5%プラスされる
(6)マイル2倍付与の「ショッピングマイル・プレミアム」入会無料
(通常は年会費4950円・税込)
また、昨年から「JALカード」は「Amazon」と提携して、JALマイルをAmazonギフト券に交換できるサービスを開始したり、「ファミリーマート」とも提携するなど、若年層の獲得に向けた戦略を取っている。20代は「JALカード」および「JAL CLUB EST」に入会することで、マイルを貯めやすく&使いやすくなっているので、4月から新社会人になる人などは利用しない手はない。
では、ラインナップ豊富な「JALカード」の中から、どのクレジットカードを選べばいいのだろうか?
「JALカード」の中でおすすめなのは、2013年3月から全国で相互利用が可能な交通系電子マネー「Suica」機能を搭載した「JALカードSuica」。
これなら全国の鉄道やバスのほか、コンビニや自動販売機などの少額決済時にもムダなくマイルが貯められる。
■JALカードSuica(JAL CLUB EST) | ||
還元率 | 1.5% (※1マイル=1.5円換算、ショッピングマイル・プレミアム加入時) |
|
発行元 | JALカード | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税込) | 初年度無料、2年目以降2200円 (CLUB EST年会費5500円) |
|
家族カード | なし | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica | |
「JALカード」以外でも、「20代限定カード」は大手カード会社が発行しており、いずれも還元率が高かったり、付帯サービスが充実している。
例えば、入会後3カ月は還元率1.5%で、通常の還元率も0.75%の「JCB CARD EXTAGE(エクステージ)」など、JCBや三菱UFJニコスといった大手カード会社も「20代限定」のカードを発行し、若年層を取り込む戦略を取っている。
■JCB CARD EXTAGE(エクステージ) | ||
還元率 | 0.75~1.5% | |
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費 | 無料 | |
家族カード | あり(年会費無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
QUICKPay |
4月から就職する新社会人は、このようなお得な「20代限定カード」を活用してみてはどうだろうか。
最終回となる次回は、岩田さんが挙げた「2014年のクレジットカード業界の動向予測」の5つ目のポイント、「(5)「オムニチャンネル」化によって流通系クレジットカードに脚光」について解説していく。「セブン&アイ」や「イオン」といった大手小売が進める「オムニチャンネル化」がカード業界に及ぼす影響とは?
※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2023年の最強カードは?
⇒【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】
「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!
全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【2024年4月1日時点・最新情報】
|
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆楽天カード |
||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
|
【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
||||
【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」が改悪続きでも“最強のポイント”である理由を専門家が解説!「楽天カード」などだけでなく、無料でポイントを獲得できるサービスが魅力! ◆「楽天カード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうが得をする“損益分岐点”が判明! 楽天市場で年36万円を利用しない限り、年会費無料の「楽天カード」で十分! |
||||
◆三井住友カード(NL) |
||||
0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、Tポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
||||
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
||||
0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆JCB CARD W(ダブル) |
||||
1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
||||
【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
||||
◆au PAY カード |
||||
1.0~2.0% |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※) |
VISA Master |
- | |
【au PAY カードのおすすめポイント】 通常還元率1.0%でPontaポイントが貯まり、マツモトキヨシやかっぱ寿司などの「au PAY ポイントアップ店」では還元率1.5~2.0%以上に達する、auユーザー以外も得するクレジットカード! しかも、初年度は年会費無料、2年目以降は年会費1375円(税込)だが、年に1回でもカード決済、もしくは携帯電話などのauのサービスを利用していれば次年度以降の年会費も無料に! ※ 2年目以降1375円。ただし、年一回でも利用した場合、もしくは「au ID」に「au PAY カード」を紐付けて、携帯電話などのauサービスを利用している場合は次年度無料。 |
||||
【関連記事】 ◆「auカブコム証券+au PAY カード」で積立投資すると1%分のPontaポイントが貯まる! つみたてNISAも対象なので、これから投資を始める人にもおすすめ! |
||||
◆セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digital |
||||
0.5~2.0% (※1) |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※2) |
AMEX | Suica | |
【セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digitalのおすすめポイント】 通常還元率は0.5%だが、QUICPay決済を利用した場合は還元率2%に大幅アップ!(※3)セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンといったコンビニはもちろん、マツモトキヨシやツルハグループなどのドラッグストア、ビックカメラやヨドバシカメラといった家電量販店など、QUICPayを利用できる店舗ではいつでもどこでも還元率2%になるので非常にお得! 貯まるポイントは、有効期限のない「永久不滅ポイント」なので、ポイントの失効を気にする必要がないのもメリット! ※1 通常1000円(税込)につき1ポイント貯まる永久不滅ポイントを 「1ポイント=最大5円相当」 の商品に交換した場合の還元率。交換する商品によっては、1ポイントの価値が5円未満になる場合あり。※2 2年目以降は1100円(税込)。ただし、年一回でもクレジットカードの利用があれば次年度以降も無料。※3 年間合計30万円までの利用分が対象。以降は還元率0.5%。 |
||||
【関連記事】 ◆「セゾンパール・アメックス・カード Digital」は、QUICPayで2%還元と超お得! 最短5分で発行できる「SAISON CARD Digital」の申し込み方法も解説! ◆還元率が高い、おすすめのクレジットカードを紹介!クイックペイを利用すれば還元率2%になる「セゾンパール」など、年会費が実質無料で注目の3枚をチェック |
||||