頭のいい人は、「遅く考える」。遅く考えられる人は、自分自身の思考そのものにも注意を払い、丁寧に思考を進めている。それによって、間違いが起こりやすい場面に気づき、対処できるので誤りを減らすことができる。そして、よいアイデアや仮説にたどり着くまで、状況に応じた思考の進め方で粘り強く考え続けられる。そうして、多様な可能性を吟味する想像力や、創造性まで発揮できるのだ。
その、遅く考えること――意識的にゆっくり考えること――を「遅考」(ちこう)と呼び、それを使いこなす方法を紹介する『「遅考術」(ちこうじゅつ)』が発刊された。思考のエラーを実感できる52の問題と、思考過程がわかる対話形式で思考力を鍛えなおすことができる。似非科学や陰謀論への対処法など、日常で使える思考の道具も満載。自分の思考にエラーが発生しやすいパターンが理解でき、自分にとっての思考の弱点(勘違い、早とちり等)の傾向が見える。それを認識し、適切な遅考術を用いることで、じっくり深く考えるための「考える型」が身につく。
「深くじっくり考えられない」「いつまでも、同じことばかり考え続けてしまう」という悩みを解決するために生まれた本書。読書猿氏(ベストセラー『独学大全』著者)からは「結論に急き立てれる我々が『考える』ことを取り戻すために」と推薦の言葉も届いている。この連載では、本書の内容の一部や、著者の植原亮氏の書き下ろし記事を紹介します。
遅考術
詭弁がたった2文字で即バレ!「話をすり替える人」がよく使う口ぐせとは?【書籍オンライン編集部セレクション】
誰でも「じっくり、深く考えられる」ようになる“3つのコツ”【書籍オンライン編集部セレクション】
「考えが浅い」と悩む人が今すぐ読むべき、“思考トレーニング”究極の1冊【書籍オンライン編集部セレクション】
バイアスなく判断するために有効な「意外すぎる方法」
物語を能動的に読み込める人と、ただ受け身で読む人のたった1つの違い【渡辺祐真さんインタビュー】
物語の読解力が低い人ほど容易に騙される、シンプルな理由【渡辺祐真さんインタビュー】
「教養は知っておけばいい」と考える、浅い人に欠けている決定的な視点【渡辺祐真さんインタビュー】
凝り固まった「浅い思考」の人と、自由に「深く考えられる」人の決定的な差【渡辺祐真さんインタビュー】
時間をかけても「浅い思考」しかできない人と、瞬時に「深い思考」ができる人の決定的な差
「歴史を学ぶ意味」を軽視する人の考えが浅い、納得の理由
【論破はNG】「誤った情報」を信じ込んだ人とコミュニケーションするためのシンプルなコツ
ネットにあふれる情報の正しさを一瞬で判断できる、たった1つのポイント
「自分のことは自分が一番知っている」という人の思考が浅い、決定的な理由
「自分で意思決定できる人」と「他人にすぐ流される人」を分けるたった1つの差
「理屈っぽいけど実は考えが浅い人」がよく使う、2つの口ぐせ
「自分の並んでいるレジは進みが遅い」とイライラする、考えが浅い人の決定的盲点
怪しい「個人の体験談」に惑わされない、効果絶大な考え方
「忙しすぎて、物事をじっくり考えられない…」と悩んだら、まず読むべき一冊
ありふれた勉強本では身につかない、「本当の知性」が得られる一冊
「本当に頭のいい人」はなぜ問題の因果関係を一発で見抜けるのか?その「納得の理由」