
2021.1.14
コロナ禍で増大する財政需要の財源を国債に頼り続ける「恐ろしいツケ」
MMTを地で行くようにコロナ対策の財政支出が国債増発で賄われているが、経済が本格回復すれば国債の市中消化は難しくなり日銀の直接引き受けを求める声が強まる懸念がある。引き受け禁止規定の厳格化が必要だ。
一橋大学名誉教授
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『1940年体制―さらば戦時経済』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』など。近著に『中国が世界を攪乱する』『経験なき経済危機』『書くことについて』『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』『「超」英語独学法』などがある。野口悠紀雄ホームページ
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2021.1.14
MMTを地で行くようにコロナ対策の財政支出が国債増発で賄われているが、経済が本格回復すれば国債の市中消化は難しくなり日銀の直接引き受けを求める声が強まる懸念がある。引き受け禁止規定の厳格化が必要だ。
2021.1.7
2021年の日本経済はコロナ感染次第で大きく変わる「不確実性」に直面する。短期の課題には複数のシナリオを持ち最悪の事態に備える用意をする一方で、デジタル化や脱炭素という長期の課題は経済全体の改革として取り組む意識が必要だ。
2020.12.24
法人企業統計で宿泊業の売上高は7~9月期は4~6月期から大幅に増えたが、行動規制や営業自粛が解除された影響が大きい。GoToトラベルの効果は少なくむしろ余裕のある旅行者の補助金になった面が強い。
2020.12.17
経済は7~9月期は4~6月期を底に回復したが、零細企業が多い雇用の情勢は悪化した。売り上げなどの経済全体を示す統計は大企業のウェイトが大きいために零細企業の窮状が見えなくなっている。
2020.12.10
7~9月期の企業業績は前期に比べ改善したが、宿泊や飲食などのサービス業は売り上げや利益は大きく落ち込んでいる。零細事業者は破滅的な状況で、GoTo政策は支援が本当に必要な事業者の助けになっていない。
2020.12.3
コロナ禍は所得分配にも影響を与えている。自営業者やフリーランサーは所得減少が大きいのに対し大手企業の正社員や公務員はほぼ変わらないばかりか、GoTo事業や給付金で補助を受ける結果になっている。
2020.11.26
7~9月期の実質GDPは年率21%の成長になったが、輸入の減少や定額給付金による消費下支えの特殊事情によるものだ。外食や旅行需要の落ち込みは続きGDP回復力は今後、弱まる。
2020.11.19
コロナ禍で家計収入がそれほど減っていないのに消費の減少が大きいのは消費者が感染を避けようとしているからだ。外食や宿泊の料金に介入して行動を変えようとするGoTo政策は間違っている。
2020.11.12
直近の労働力調査で雇用者減は75万人、完全失業率は3.0%だが、雇用調整助成金で支えられる「休業者」や職を失って再就職のめどがなく「非労働力」化した非正規雇用を加えると失業率は7%近くと推計される。
2020.11.5
コロナ対策でマネーストックが急増しているが、日本の物価は原油価格と為替レートの動向で決まるのでインフレは起きそうにない。だが大量の国債発行で日本銀行の財務状況は深刻な問題を抱える。
2020.10.29
日本銀行のETF(上場投資信託)買い入れは株価支持政策に変質し、コロナ禍で買い入れ額は急増しているが、株式市場の価格形成を歪めるだけでなく、「ニューノーマル」で求められる日本経済の構造改革も阻害している。
2020.10.22
コロナ禍での「1割減経済」のもとで企業が利益を確保するのは厳しい。人件費削減は賃金が低い非正規雇用者を調整弁に使うだけでは難しく、正規雇用者の削減が避けられない。他の経費でも1割削減が難しいものがある。
2020.10.15
7月の非正規雇用者は前年から130万人減ったが、100万人近くが新たな職を得られる見込みがなく求職活動をしていない。失業率が低い裏に「非労働人口」や「追加就労希望就業者」とされる救済のない人たちがいる。
2020.10.8
2020年の基準地価が3年ぶりに下落したのは新型コロナ感染問題で将来の不確実性が高まったことが大きい。ニューノーマルに対応した地価形成はこれからだが、地価が全般的な上昇基調に戻るのは難しそうだ。
2020.10.1
BISが3月以降の株価反発で米国は半分近く、ユーロ圏は5分の1が金融政策の結果と分析しているが、日本は金利低下がないのに株高だ。高株価の基盤は多くの問題を抱える。
2020.9.24
コロナ禍で「1割減経済」が長引くが、消費の落ち込みや失業率上昇が抑えられていきたのは給付金や雇用調整助成金の支えがあるからだ。だがずっと続けられるわけではない。
2020.9.17
ドコモ口座への不正入金問題は銀行口座のパスワードを盗まれた可能性が強く、銀行の口座振替のセキュリティの甘さを露呈した。デジタル決済全般の問題として対応を急ぐ必要がある。
2020.9.10
新型コロナウイルスの感染をほぼ収束させた中国は世界の生産や需要を支え 今後は,ワクチンを外交の武器に使う可能性もある。その存在感は高まるばかりだが、中国とどう向き合うかがコロナ後の世界の最大課題でもある。
2020.9.3
アベノミクスは戦後2番目の長さの景気拡大を実現したが、期間中、日本経済の国際的地位は低下。企業は人件費を抑えて利益をあげたが、低生産性と非正規就業者に依存した労働市場が「負の遺産」として残った。
2020.9.1
新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中の経済や生活様式が激変しました。従来とはどのように違っているのか、野口悠紀雄教授が実際の統計・経済データを分析るすることで、これまで見えてこなかったコロナ後の世界を明らかにします。2020年6月3日…
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