2019.2.14
「総雇用者所得が増えた」のは女性や非正規の就労数が増えたから。賃金は低下した
アベノミクスで賃金が増えたと首相が強調する「総雇用者所得の増加」は、配偶者特別控除の拡大で女性や非正規の就業者数が増えたことが大きい。それで平均賃金は下がり消費が伸びないことこそが問題だ。
一橋大学名誉教授
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『1940年体制―さらば戦時経済』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』など。近著に『中国が世界を攪乱する』『経験なき経済危機』『書くことについて』『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』『「超」英語独学法』などがある。野口悠紀雄ホームページ
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2019.2.14
アベノミクスで賃金が増えたと首相が強調する「総雇用者所得の増加」は、配偶者特別控除の拡大で女性や非正規の就業者数が増えたことが大きい。それで平均賃金は下がり消費が伸びないことこそが問題だ。
2019.2.7
勤労統計の不正調査問題で、厚労省や野党が出した再集計値などでどれが適切かは議論の余地があるが、どのデータでも実質賃金が下落している。これこそがアベノミクスの評価で最も重要な点だ。
2019.1.31
毎月勤労統計の「不正調査」で深刻なのは、賃金の過去データが「消失」したことだ。実質賃金などの推移が分析できず、今年、予定されている年金の財政検証は「虚構の値」でせざるを得なくなる。
2019.1.24
人口減少は、労働力不足を招き、また保険料などの負担者が減ることで社会保障制度の維持を難しくする。だが日本では現実離れした賃金の上昇を仮定するなど甘い経済見通しが深刻な問題を覆い隠している。
2019.1.17
AIの画像認識能力が高まれば新聞紙面からもウェブ上の動画など、さまざまな情報が得られる。新聞がウェブ世界の「入り口」になることで紙面が変わり、印刷媒体とネットとの新しい役割分担が生まれる可能性がある。
2019.1.10
スマートフォンで最先端の画像認識技術が使えるようになりウェブサイトへの誘導が簡単になった。広告のビジネスモデルを大きく変える可能性があり、リアルな空間や印刷物の価値を高めるだろう。
2018.12.27
AIの進歩でパタン認識技術の実用化が進み「Googleレンズ」では自動翻訳や名刺情報の管理などができるようになった。スマートフォンを通じて使えるようになり人々の生活を大きく変える可能性がある。
2018.12.20
GAFAに代表される大手プラットフォーマーが優先的地位を乱用したりするのを独禁法で規制することが検討されているが、プロファイリングされた個人情報が勝手に使われるなど、独禁法で対処できない問題がある。
2018.12.13
投機目的の資金流入で高騰した仮想通貨だが最近は、下落が激しい。だが送金手段という観点では送金手数料が下がるので、価格が下落し安定することが望ましい。価格安定化を考えればメガバンクの仮想通貨は期待できる。
2018.12.6
仮想通貨での資金調達に規制が強化されようとしている。詐欺まがいの事業が横行し、投資家保護のため必要というが、仮想通貨の理念からすると、市場メカニズムによる適正化が検討されるべきだ。
2018.11.29
政府が消費増税対策で検討しているポイント還元は消費の落ち込みを防ぐ効果は疑問だが、遅れているキャッシュレス化を進めるチャンスだ。とりわけ「想通貨決済を広げるきっかけになる可能性がある。
2018.11.22
高齢者も働く社会にするにはフリーランサーとしての働き方が増えることが重要だが、今の税制では所得申告の手間がかかり同じ仕事をしても税負担が重くなることが多い。「フリーランサー控除」新設も検討すべきだ。
2018.11.15
労働力不足や年金財政を考えれば、これからは高齢者が働く時代だが、中でも雇用延長に頼らずフリーランサーとして働けることが重要だ。そのためには現役時代から準備をしておくことだ。
2018.11.8
人手不足緩和で政府が打ち出した新在留資格による外国人労働者受け入れ拡大は弥縫策だ。将来の労働力不足を考えれば限界があり、「永住移民」を認めるかで、十分な議論と周到な準備が必要だ。
2018.11.1
高齢者の就労促進は、高齢者の所得や生きがいを確保するには重要だが、日本の将来の労働力不足を解消するのは難しい。働く女性を増やし外国人労働者を活用することが不可欠だ。
2018.10.25
年金改革ではマクロ経済スライド強化による年金額の圧縮や、支給開始年齢の引き上げなどの議論があるが、政治的な難しさや世代間公平の問題がある。老後を年金だけに頼らずにすむよう就労年数を延長するのが最善の策だ。
2018.10.18
急速な少子高齢化のもとでも年金制度が維持されるとしてきたのは、物価や実質賃金の上昇率を高く仮定しているからだ。この財政検証の“トリック”が実現できなくなり、支給開始年齢引き上げが不可避だ。
2018.10.11
雇用延長の議論の背景には、非現実的な成長や賃金の見通しを前提にした「年金財政」の事情がある。年金支給開始年齢を70歳に引き上げないと、「現在の保険料率で100年安心」とはとてもいかないからだ。
2018.10.4
株価が27年ぶりの高値をつけたのは、企業の生産性が上がったからではなく、円安で売り上げがかさ上げされる一方で労働分配率が低下したからだ。円安は外的な要因からで株価上昇も続く保証はない。
2018.9.27
現実的な見通しとして、物価上昇率2%は、いつになっても達成できない。すると金融緩和について「任期中に脱却」という安倍総理の発言と、「2%達成まで脱却しない」という黒田総裁の発言とは、矛盾することになり、金融政策の先行きについて見通し…
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