山本興陽
#6
双日は、日本ハム子会社で水産販売会社のマリンフーズを買収した。リテール・コンシューマーサービス本部長の村井宏人常務執行役員は、「世界を目指す」と鼻息が荒い。双日の食料部門のキーマンに、買収の舞台裏と野望を明かしてもらった。

#5
丸紅が米国のガビロン穀物事業を売却する。ガビロン売却後、食料・アグリ事業の戦略をどう描くのか。丸紅の食料部門のトップでもある生活産業グループCEOの寺川彰副社長を直撃した。

#4
丸紅が米国のガビロン穀物事業を売却する。長年、「穀物メジャー」への仲間入りをもくろんできたが、ガビロン売却で夢は頓挫した。しかし、歩みを止めている暇はない。丸紅復権に向けた“試金石”は何か。

#3
総合商社で食料部門の「社内序列」は各社によって差がある。例えば三井物産では「食料部門からの出世は困難」だ。三菱商事や伊藤忠商事、住友商事、丸紅で、食料部門はどんな位置付けなのか。五大商社の食料部門の「社内序列と人事」を探った。

#2
ライバル商社同士が手を組む“異例の再編”が砂糖業界で相次いでいる。2021年に三菱商事系と三井物産系が合併し、23年には伊藤忠商事系と住友商事系が経営統合を行う予定だ。商社主導による「次なる再編業界」も浮かび上がる。

#1
総合商社が「サーモン陸上養殖」に熱を上げている。三井物産や伊藤忠商事、丸紅に続き、三菱商事も参入を表明した。しかし、回転ずし最大手のスシローを運営するFOOD & LIFE COMPANIESのトップからは“ダメ出し”の声が上がる。商社の食料部門が抱える“悲哀”の象徴だ。

予告
三菱商事、三井物産、伊藤忠、住友商事、丸紅…資源バブルで最高益の裏に「食料部門の悲哀」
“資源バブル”に沸く総合商社。2022年3月期決算で各社は最高益をたたき出した。絶好調の裏で“悲哀”ムードが漂うのは、「非資源の大黒柱」と位置付けられている食料部門だ。インフレが進み日本の食料調達が不安視されることで重要度は高まっているはずなのに、どこかさえない。ライバル商社同士で手を組む異例の再編劇や、部門の社内序列などを通じ、商社の食料部門の実態に迫る。

#18
大手食品メーカー・味の素が絶好調だ。2022年3月期決算では、過去最高益を更新した。「アセットライト(資産圧縮)」を標榜し、重要指標として掲げるROICも右肩上がりだ。しかし、そんな味の素も重大課題を抱えている。空前の好決算の裏に潜む味の素の“アキレス腱”について詳説する。

ロッテホールディングスの2022年3月期決算は、2期ぶりの最終黒字を確保したことが分かった。黒字復帰で21年6月に社長に就任した玉塚元一氏の新体制は上々の滑り出しに見えるが、ある「会社提案」や「お友達人事」に不満が渦巻いている。

#26
名門財閥、三菱の「鉄の結束」に異変が生じている。グループ幹部のキリンホールディングスが、長年にわたるメインバンク、三菱UFJ銀行からの社外取締役の受け入れをやめたのだ。「三菱指定席」撤廃の真相に迫った。

回転ずし最大手のスシローが10月の値上げを表明し、「脱・100円ずし」路線に踏み出す。客離れが懸念されるものの、運営会社あきんどスシローの親会社フード&ライフカンパニーズの水留浩一社長は、「客は戻る」と強調する。

#13
丸井グループ(G)の2021年度決算は増収増益を達成した。けん引役は金融事業で、エポスカードは丸井Gの成長を左右する大黒柱になっている。しかし、エポスカードの右肩上がりの成長には“異変”が生じており、「25年度850万人」という会員数目標に黄信号がともっている。

#11
丸井グループの元常務執行役員が、エポスカードを巡るビジネスモデル特許の発明対価の支払いを古巣に求めた訴訟の第1回期日が5月24日、東京地方裁判所(杉浦正樹裁判長)で開かれた。元役員側は、特許が会社側に約600億円の利益をもたらしたなどとし、発明対価の一部として1億円を請求。会社側は答弁書を提出し、争う姿勢とみられる。

#6
日本の小麦の自給率はわずか15%。ロシアのウクライナ侵攻による影響などもあり、足元で小麦価格は急騰している。これから日本に迫る「小麦危機シナリオ」は何か。製粉業界最大手・日清製粉の山田貴夫社長が激白した。

#8
クレジットカード業界の勝ち組と評される楽天カードとエポスカードが、キャッシュレス化も追い風に急成長を続けている。両者の躍進は、JCBや銀行系大手が中心だった業界構造に風穴をあけた。楽天とエポスが“下克上”を果たせた理由とともに、2強が推し進める競合の「淘汰戦略」に迫った。

#7
創業90年超にも及ぶ長い歴史を持つ丸井Gで、経営トップとして代々実権を握ってきたのは創業家の青井家だ。アナウンサーや実業家なども名を連ねる、まさに「華麗なる一族」。だが、本業の有力な後継者は見当たらないばかりか、創業家支配に疑問の声も上がる。青井体制の行方に迫った。

#12
採用バブルに沸き立つコンサルティング業界。30歳前後で年収は1000万円に到達するが、「アラサーコンサル社員」たちの過酷な働き方やパワハラへの悩みは尽きないようだ。取材で出会ったアラサーコンサル社員4人が、「アクセンチュア事件」の余波に加え、残業“隠し”やパワハラの実態などを明らかにした。

#6
丸井グループの企業統治は市場から一定の評価を得ている。代表例は経営を監督する取締役の顔触れだ。投資家や産業医、SDGsの専門家といった多彩な肩書が並ぶ。しかし、祖業である小売りのたたき上げがおらず、“先進的”と銘打たれた統治体制の実効性に、社内外から懸念の声も上がる。“異形のガバナンス”がはらむ二つの死角に迫る。

#5
小売業でありながら、利益の大半をクレジットカード事業がたたき出す丸井グループ(G)。そのビジネスモデルだけではなく、社員の給与や出世事情もかなり特異だ。実は、丸井G社員のおおよその給与や等級は、社員が身に着ける名札で一目瞭然なのだ。丸井Gの賃金テーブルを全公開するとともに、「50代で月給20万円台」もあり得る苛烈な社内序列を詳説する。

#3
丸井グループのエポスカードは、グループの“支柱”である。その利益率は祖業の小売りを凌駕するだけではない。カード業界の営業利益率で多い10%前後をはるかに上回る30%超に達するのだ。カード業界では最後発であるエポスカードが、荒稼ぎできる“からくり”とは。エポスカードを勝ち組に押し上げた「2大戦略」の秘密をつまびらかにする。
