2023.10.22 新日本酒紀行「上喜元」 山形県酒田市に唯一残る酒蔵が酒田酒造だ。引き継いだ頃は、大手に桶売りしていたが、時代の変遷とともに高品質な酒造りへ舵を切り、吟醸酒をいち早く手掛けた。全国新酒鑑評会では、9回連続金賞受賞という実力派だ。
2023.10.8 新日本酒紀行「WAKAZE」 WAKAZEとは「世界に和の風を吹かせる」意の社名。代表の稲川琢磨さんは、2018年に「その他の醸造酒」免許を取得し、東京で三軒茶屋醸造所を創立。翌年、仏パリ近郊で450m2に2500リットルタンクを12本揃えたKURA GRAND PARISを開設し、パリ市内に、…
2023.9.17 新日本酒紀行「田むら」 2022年に創業200年を迎えた田村酒造場のシンボルは、八角形の煉瓦煙突と、蔵を暑さ寒さから守る樹齢千年近い大欅。1800年代の土蔵など登録有形文化財も多く、歴史を刻む自然や建造物が残る。
2023.9.10 新日本酒紀行「ササノメグリ 碧笹」 丹沢山地と丘陵に囲まれた秦野盆地は神奈川県唯一の盆地で、良質な地下水に恵まれ、「秦野盆地湧水群」は名水百選にも選出された。その秦野市で唯一残った酒蔵が金井酒造店だ。
2023.9.3 新日本酒紀行「結ゆい」 嫁ぎ先の酒蔵で杜氏を買って出て、さまざまな鑑評会で受賞を繰り返し「彗星現る」と称された、茨城県結城市結城酒造の浦里美智子さん。2022年の5月に築170年の酒蔵から出火し、隣接する自宅も全焼。れんがの煙突だけが残った。憔悴した美智子さんに…
2023.8.27 新日本酒紀行「蔵太鼓」 飯豊山の伏流水が上質な日本酒を生み、最盛期は30軒、今も9軒の酒蔵があり、最も若い蔵が創業1919年の喜多の華酒造場だ。定番酒は「蔵太鼓」で、30年前、3代目兼杜氏の星敬志さんが、甘口の酒が多い中、辛口酒で勝負した1本。
2023.8.13 新日本酒紀行「一歩己」 林業の町、福島県古殿町は鮫川沿いの山間の集落。町の中心部を走る、いわきから白河へ塩を運んだ御斎所街道沿いに、天保年間に創業したのが豊国酒造だ。僻地故に外から競合の酒が入らず、200年以上も地元だけで酒を売ってきた。
2023.8.6 新日本酒紀行「天宮」 福島県会津若松市北西部、郊外の田んぼに囲まれ酒造りをする花春酒造。創業は1718年、初代宮森久右衛門が鶴ヶ城外堀東門の天寧寺口(てんねいじぐち)で始め、天寧寺の宮森さんで「天宮(てんみや)」さんと呼ばれた。
2023.7.30 新日本酒紀行「高尾山」 東京都心から西へ50キロメートル、標高599メートルの高尾山の名物は、とろろそば。麓から山頂まで20軒が工夫を凝らして提供するが、そのお供になる酒が、薬王院のお神酒でもある「高尾山」だ。醸造元は隣のあきる野市、秋川流域にある中村酒造。酒…
2023.7.16 新日本酒紀行「百磐」 株主は地域住民という全国でも珍しい酒蔵が、岩手県一関市の磐乃井酒造だ。創業100周年記念に新銘柄「百磐」を発売。杜氏の佐藤竜矢さんは、杜氏・営業・経理に総務も兼任しながら、地域に根差し、次世代につなぐ蔵を目指して奮闘する。
2023.7.9 新日本酒紀行「喜平静岡蔵」 2012年に静岡県で最も新しい酒蔵、静岡平喜酒造が復活した。温暖な気候での酒造りが難しく、岡山県に蔵を移転していたが、技術の進歩により静岡でも上質な酒造りが可能になったことで、50年ぶりに里帰りした。
2023.7.2 新日本酒紀行「旭日」 近江盆地の中心部、鈴鹿山脈の豊かな水に恵まれた愛荘町で、1831年に創業した藤居本家。7代目の藤居鐵也さんは、「何千年の歴史が育んだ酒造技術と、四季が巡ってできる米を丹精込めて醸すのが日本酒」と話します。
2023.6.25 新日本酒紀行「福実鳥」 京都府は日本酒生産量第2位を誇る酒どころ。主産地は大手蔵が集まる京都市伏見だが、現在、伏見を除く京都酒造組合には3蔵が属し、洛中には佐々木酒造が残るのみ。4代目の佐々木晃さんが力を注ぐのが、酒蔵ツーリズムだ。
2023.6.11 新日本酒紀行「豊明」 関東平野の真ん中、埼玉県幸手(さって)市で1840年に創業した石井酒造。8代目の石井誠さんは、「生産者の顔の見える米」で醸した酒で今春、英国で開催されたIWC(インターナシヨナルワインチヤレンジ)のSAKE部門でダブル初受賞に輝きました。
2023.6.4 新日本酒紀行「北島」 白い土壁と瓦屋根の門構え、滋賀県湖南市の旧東海道に面した北島酒造は、1805年創業の老舗蔵だ。14代目の北島輝人さんは、お燗すると豊かにさえて切れの出る生酛の酒に出会い、日本酒の未来に可能性を感じる。そこで、滋賀県産米を用い、一本芯の通…
2023.5.28 新日本酒紀行「笑四季」 東海道五十三次の宿場町、近江国甲賀の旧東海道水口宿で、1892年に創業した笑四季酒造。創業からの哲学「天地自然の理に従う」を受け継ぐのは、5代目で醸造責任者を担う竹島充修さんだ。目指すのは四季折々、飲めば思わず笑みがこぼれる美酒だ。
2023.5.21 新日本酒紀行「白鴻」 白い大きな鳥が大望を抱いて大空に舞い上がる、そんな気骨ある酒を目指した「白鴻」は、瀬戸内海に近い盛川酒造の定番酒。霊山野呂山の麓、野呂川が流れる自然豊かな里山で、1887年に創業した。創業以来の信条は「食事と楽しめる酒」だ。
2023.5.14 新日本酒紀行「作」 もぎたての果実のような香味と透き通るような味で人気の「作」は、三重県鈴鹿市の清水清三郎商店の清水慎一郎さんが、1998年に立ち上げたブランドだ。輸出も好調で、2021年には新蔵も稼働し、生産能力は1.5倍に拡大。この成功の陰には、清水さんの…
2023.4.30 新日本酒紀行「明石鯛」 明石海峡大橋近くで、酒蔵と蒸溜所を併設する明石酒類醸造。社是は「全ての人に酒と笑いと幸せを」と蔵元の米澤仁雄さん。農家、造り手、流通と売り手、消費者の皆が酒を通して笑顔になる幸せな商いを目指す。