以前、「バーコード決済やQRコード決済などのスマホ決済は日本で普及するのか?」という記事を書いた。日本はポイントカード文化で、ポイントカードがアプリ化することで、バーコード決済やQRコード決済の普及を妨げるといった内容だ。
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QRコード・バーコード決済が普及しにくい理由は、このポイントカードのアプリ化のほかにも、「交通系ICカード」の存在がある。
交通系ICカードの代表格である「Suica」は2001年に誕生し、2017年3月31日時点で6398万枚も発行されている。少し古いデータだが、2011年にジェイアール東日本企画が「東京30キロ圏居住の18歳~49歳の生活者の内、85.9%がSuicaまたはPASMOを保有している」と発表した。このデータの発表から7年以上経過しているため、現在は9割を超えていてもおかしくない。
この「Suica」や「PASMO」などは、2013年3月23日より、ほかの交通系ICカードと相互利用が始まった。「Kitaca」「PASMO」「Suica」「manaca」「TOICA」「PiTaPa」「ICOCA」「はやかけん」「nimoca」「SUGOCA」のいずれか1枚あれば、日本全国の鉄道が利用可能となっている。
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また、鉄道だけでなく、交通系ICカードで買い物できる店舗も、それぞれの交通系ICカードで相互利用できる。たとえば、「Kitaca」の加盟店で「Suica」を利用して買い物できるのだ。中日新聞によると、2018年5月18日時点で、これらの交通系ICカードを利用できる店舗は48万2920店、これらの交通系ICカードの総発行枚数は1億3843万枚となっている。
「Suica」などの交通系ICカードの
最大のメリットは、決済スピードの早さ
2001年に誕生した「Suica」は、改札などでかざしたときの処理速度が0.2秒とかなり早い。首都圏の通勤ラッシュでも対応できるのは、この処理スピードのおかげだ。
しかし、QRコード・バーコード決済の場合は、「Suica」ほど決済スピードが早くない。首都圏の9割近くの人が「Suica」の処理スピードに慣れているため、QRコード・バーコード決済のスピードに慣れることができるかどうかが問題だろう。
先日、ローソンで「LINE Pay」のコード決済で買い物しようとした。まず、スマートフォンで「LINE Pay」を起動した後に、ローソンアプリを起動。次に、スマートフォンでdポイントのバーコードを提示してから、画面を「LINE Pay」に切り替えたときに、スマートフォンが何かのWi-Fiを拾おうとしていたようで、コード決済が起動しなかった。
バーコードをすぐに提示できなかったため、結局、Apple Payで支払うことにした。このように、急いでいるときにQRコード・バーコード決済は利用しにくい。やはり、スピード重視の交通系ICカードが便利だろう。
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「Suica」には、「ビューカード」でオートチャージしたときに
1.5%分のJRE POINTを獲得できるというメリットも!
全国で相互利用できる交通系ICカードの中で最強なのは「Suica」だ。「Suica」は、おサイフケータイに対応している端末、またはiPhone 7以降なら「モバイルSuica」を利用できる。
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そして、クレジットカードの「ビューカード」を保有すれば、「Suica」のオートチャージ機能を利用できる。この機能を使えば、改札通過時に「Suica」の残高が不足している場合でも、自動的にクレジットチャージされるので便利だ。また、カードの「Suica」の場合は残高不足を把握するのは難しいが、「モバイルSuica」なら料金を事前にスマートフォンで確認できるうえに、残高不足のときはアプリ操作でチャージすることもできる。
しかも、クレジットカードの「ビューカード」で「Suica」にオートチャージをすると、1.5%分の「JRE POINT」を獲得できる。つまり、実質的に、電車への乗車でも「Suica」での買い物でも、いつでも1.5%分のJRE POINTを獲得できるというわけだ。
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■ビックカメラSuicaカード | ||
還元率 |
1.0~10% (一般加盟店では1.0%、「モバイルSuica」へのチャージなどは1.5%、ビックカメラでは10%) |
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発行元 | ビューカード | |
国際ブランド | VISA、JCB | |
年会費(税込) | 初年度無料、2年目以降524円 (年一回の利用で次年度無料) |
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家族カード | なし | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
Suica、モバイルSuica | |
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さらに、NewDaysなどのJRE POINT加盟店なら、JRE POINTに登録した「Suica」で支払えば、別途で0.5~1.0%分のJRE POINTを獲得できる。
貯まったJRE POINTは、「Suica」に1ポイント=1円としてチャージできるなど、ポイントの使い勝手もいいのもメリットだ。
接触決済のQRコード・バーコード決済を日本中に普及させるには、これらの「Suica」の利便性を超えなければならないだろう。
「モバイルSuica」の場合は、おサイフケータイ対応の端末またはiPhone 7以降という機種依存があるものの、決済スピード+お得度は、QRコード・バーコード決済よりも圧倒的に優れている。
一方、QRコード・バーコード決済の場合は、機種依存がないのがメリット。しかし、起動にパスコードを入力する必要があったり、Touch IDやFace IDでの認証が必要だったりして、起動に時間がかかるのが大きなデメリットだ。もともと、スマートフォン自体にロックをかけている人も多いので、QRコード・バーコード決済時に認証処理を求める必要があるかのどうかも疑問だ。
「QRコード・バーコード決済」と「モバイルSuica」の特徴を比較すると、下記の通りだ。
■「QRコード・バーコード決済」と「モバイルSuica」のメリット・デメリットを比較! | ||
QRコード・バーコード決済 | モバイルSuica | |
決済方法 | ・QRコードまたはバーコードを提示 ・表示されているQRコードをアプリで読み取り |
端末にタッチ |
利用者側の メリット |
・LINE Payなら、期間限定で+3%分のLINEポイントを獲得できる ・Origami Payなら、2%ほど割引される ・楽天ペイやd払いなら、クレジットカードのポイント+0.5%分のポイントを獲得できる ・高額利用も可能 |
ビューカードでのオートチャージ時に 1.5%分のポイントが貯まる |
利用者側の デメリット |
・起動に時間がかかる ・ネット接続が必要 ・やり方がわからない |
・端末依存あり ・2万円までのチャージ上限あり |
加盟店側の メリット |
・決済手数料が安い(期間限定で無料) ・新規導入が簡単 |
・レジ渋滞が解消 ・利用者が持っている可能性が高い |
加盟店側の デメリット |
導入するメリットがあるか不明 | 手数料が必要 |
QRコード・バーコード決済が普及するには、
電子マネーを使えない店を開拓する必要がある
QRコード・バーコード決済を提供している企業が最初にサービスを導入するのは、ローソンという傾向がある。ローソンでは、すでに「LINE Pay」のコード決済と「楽天ペイ」のアプリ決済を利用でき、今後は「Origami Pay」や「d払い」にも対応する予定だ。
しかし、繰り返しになるが、スピーディーな支払いが求められるコンビニでは、QRコード・バーコード決済はあまり向いていないだろう。しかも、ローソンは、電子マネーやクレジットカードでの決済にも対応しているので、決済スピードでは勝ち目がないだろう。
したがって、QRコード・バーコード決済を普及させるには、現状、電子マネーやクレジットカードを利用できない加盟店を少しずつ開拓していくしかないだろう。「ヤフースマホ決済」や「LINE Pay」のように、加盟店手数料を期間限定で無料にする動きもあるため、新しくお店を始めた人は今がチャンスだ。
個人的には、子供の習い事にQRコード・バーコード決済を導入してほしいと思っている。習い事は、未だに月謝の手渡しや銀行振込を指定しているところが多い。教室としても、期間限定ではあるものの加盟店手数料が無料で、簡単に集金できるのであれば、導入するメリットはあるはずだ。
iPhoneで「モバイルSuica」が利用できなかった時期なら、もう少しQRコード・バーコード決済の普及は簡単だったかもしれないが、現状はなかなか難しいというのが実際のところだろう。
以上、今回は、QRコード・バーコード決済が普及しにくい理由について解説した。
■ビックカメラSuicaカード | ||
還元率 |
1.0~10% (一般加盟店では1.0%、「モバイルSuica」へのチャージなどは1.5%、ビックカメラでは10%) |
|
発行元 | ビューカード | |
国際ブランド | VISA、JCB | |
年会費(税込) | 初年度無料、2年目以降524円 (年一回の利用で次年度無料) |
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家族カード | なし | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
Suica、モバイルSuica | |
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【2024年11月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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◆イオンカードセレクト |
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0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、「イオン銀行Myステージ」が無条件で「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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