超成長株投資で資産10倍計画!

長期投資にリバランスは必要か?「鈍感力」こそが資産増につながる!「6悪」を行なわず、永遠のバイアンドホールドが基本山本潤の超成長株投資の真髄 第120回

2021年7月28日公開(2022年3月29日更新)
山本 潤
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「6悪」を行なわず、ポートフォリオで運用する

 個人投資家が過度なリスクを取らないよう、下記の6つの行為を「6悪」として禁止するようにアドバイスしています。                                     

 ・売買スプレッドで大損する回転売買
 ・高金利と勝率の低下で大損する信用取引
 ・先行投資力や発信力が乏しい利益の10億円未満の小利益企業
 ・経営者のトラックレコードがわかりにくいIPO
 ・ポジション制御ができなくなる空売り
 ・資産の25%以上を1銘柄に投資する

 私が推奨しているのはポートフォリオ運用です。理想は8銘柄以上を保有し、1銘柄の最大保有割合を全体の20%以下に抑えて、保有割合も均等近くにすることです。こうするとリスクを抑えつつ、十分なリターンが得られるでしょう。加えて、内需と外需のバランスなども考慮するとさらに良くなるでしょう。

リバランスする場合としない場合のパフォーマンスを検証

 運用を開始すると、当初は均等ウエイトでも保有銘柄のパフォーマンスの違いでウエイトに格差が生じます。その際、リバランスすべきでしょうか。そこで次の実験を行いました。リンクスリサーチが実施している「長期投資家ゼミ」の受講生に任意で10銘柄を選んでポートフォリオを構築してもらい、当初は均等ウエイトで始め、1年に1回リバランスする場合と、リバランスを全くしない場合とで、リターン(年率換算、連続複利)とリスク(リターンの年率標準偏差)を比較しました。測定期間は10年です。

★ポートフォリオA
1)年1回リバランス リターン13% リスク20%(0.65)                         2)リバランスなし  リターン19% リスク26%(0.69)

★ポートフォリオB
1)年1回リバランス  リターン19% リスク24%(0.79)                  2)リバランスなし   リターン29% リスク29%(1.0)

★ポートフォリオC
1)年1回リバランス リターン24% リスク35% (0.70)                2)リバランスなし  リターン32% リスク38% (0.85)

  ※リターンとリスクの後に記載の()内の数字はリターンをリスクで割ったシャープレシオです。

リバランスなしの方がリターンが全般的に高い

 実験結果を見れば、リバランスをしない方がリターンが高いことが分かります。こうなる理由は、ポートフォリオのある銘柄に生じた爆発的な高騰によって得られるパフォーマンスの恩恵を、リバランスしない方がより大きく得られるからでしょう。

 リバランスすることでリスクが低下するメリットはあるものの、長期投資の魅力である爆発的なパフォーマンスを達成するという目的ではリバランスを積極的にしない方が良さそうです。投資が難しいのは、株価が爆発的に高騰するタイミングを当てるのは至難の業だということです。毎年のように定期的に起こるものではないですし、悪い年の後に突然やってきたりするからです。

 例えば、東京エレクトロンの株価について、2010年12月末を1として、その後の年推移の結果を示したのが下記の通りです。購入後、鳴かず飛ばずの2年間があり、3年目にようやく元本が回復。「やれやれ」でここで売ってしまう人が多いと想定しますが、それではダメなのです。6年目になり2倍を超えた。ここでも売ってしまう人が多いのですが、それではダメなのです。10年目に7倍を超えた、ここで売ってしまう人がいるでしょうが、それではダメなのです。

~東京エレクトロンの株価指数の推移~
スタート 1
1年後  0.761673152
2年後  0.765564202
3年後  1.120622568
4年後  1.793968872
5年後  1.424513619
6年後  2.148832685
7年後  3.968871595
8年後  2.434824903
9年後   4.654669261
10年後   7.470817121

  元本1で0.8まで暴落しても、それを我慢することで再び1に戻り、それが10になっても、20になっても売らないと言った我慢の末に、良い結果に結びつくこともあるわけです。だから、20になってから、15まで下落したとしても、「だからどうした」という態度で臨む必要があります。もともとは1だったものが、15なのですから。

「鈍感力」こそが、10年で資産10倍を目指すために必要な感性

 長期の成果を目指す投資家は、日々のマーケット変化に敏感ではいけません。多くのプロは相場は危険だ、注意が必要だ、先行きの読みが大切だ、暴落を避ける必要があると訴えますが、それは無理な相談です。冒頭に説明した「6悪」さえやらなければ急落にも対応できます。その手法はDFRのポートフォリオ運用で実践していますし、会員向けのセミナーでも何度も取り上げています。

 10年10倍の果実を得るには鈍感力が必要なのです。敏感すぎてよいことはありません。リバランスは確かにリスクを多少下げますが、同時に株式投資が持つ魅力も削いでしまうのです。リバランスもリスク管理も諸刃の剣です。欲張りすぎもいけませんが、リバランスは5~6年に1回行う程度で十分だと考えます。

心から特別だと思う銘柄を保有し、拙速な損切り・利食いはしない

 拙速な利食いや、その逆である拙速な損切も感心できません。社会的意義があり、優れた経営を行っている企業は安易に利食いや損切りをしないでください。それをしないためには、自分にとって心から特別な企業だと思える銘柄を保有することをおススメします。

 個人投資家の間では有名ではありませんが、機関投資家の間で有名な格言があります。「最大の売りレコメンドは買いレコメンドである」。この意味は売りたい銘柄を探したり、売り場を判断したりする必要はない、ということです。売りたいが先ではなく、買いたいが先。買いたい銘柄があるので泣く泣く何かを売らなければならない。そういう場合だけ売りになる。つまり、永遠のバイアンドホールドが基本なのです。

(DFR投資助言者 山本潤)

 


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