超成長株投資で資産10倍計画!

ポートフォリオは長期運用が基本。好調銘柄が全体を支え、不調銘柄の回復を待つ。収益+配当で年間7%運用、17年で資産は3.28倍に。山本潤の超成長株投資の真髄 第123回

2021年8月18日公開(2022年3月29日更新)
山本 潤
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

マザーズ銘柄は長期投資に不向き?

 このところ日本株相場は軟調ですが、その中でも厳しいのがマザーズ市場です。本連載で何度か申し上げてきましたが、マザーズ銘柄を長期投資するのは難しいものがあります。下記は、各種の株式インデックスのキャピタルゲインについて、過去17年間の年率平均と標準偏差を連続複利ベースで求めたものです。

 日経平均の過去17年間のキャピタルゲイン  平均値 +5.6% 標準偏差 22.4%
 マザーズの過去17年間のキャピタルゲイン  平均値 ー0.6% 標準偏差 43.1%
 東証2部の過去17年間のキャピタルゲイン  平均値 +6.6% 標準偏差 26.1%

 長期投資ではキャピタルゲインの平均値が高く標準偏差が低いことが好ましいですが、マザーズ指数は平均値が低く標準偏差の高さが際立っています。インデックス指標であるにも関わらず、標準偏差は日経平均の約2倍です。標準偏差がこれだけ大きいとリスク管理が難しく、長期投資に向くとは言えないでしょう。

ポートフォリオは放置して自然回復力を生かす

 株式投資のリターンにはキャピタルゲインとインカムゲインがあり、両者を合わせたリターンは7%程度あるというのが大方の市場参加者の見立てです。連続複利ベースで7%のリターンが17年間続き、配当を再投資したら、資産は3.28倍になります。これが長期投資の優位性です。

 ポートフォリオを一旦構築すれば、銘柄の入れ換えはあまり行わず、放置するのが良いと思います。なぜなら、ポートフォリオは自然な回復力を持つからです。

 企業業績は波があります。調子が悪い年もあれば、良い年もあります。調子が悪い企業の株価が下落し、ウエイトが自然と小さくなることで、ポートフォリオ内での役割も小さくなります。役割が小さいと、弱っている時は無理をさせず、元気に回復するまで待つことができます。一方、ナンピンなどして無理にウエイトを高めると、弱っている病人に鞭打つようなことになり自然な回復力を生かせません。

 一方、実力がメキメキと上がり、それが評価されて株価が上昇した企業はウエイトが高まり、その分、ポートフォリオでの役割も大きくなります。このように元気な企業が当面頑張って仕事して全体を支えることでポートフォリオは安定成長します。やがて弱っていた企業も回復し、ポートフォリオで活躍できるポジションに復帰するものです。こうした好循環が生まれるのが放置プレーのよさです。

好調銘柄だけでポートフォリオを組むことはリスク大

 短期投資家は元気の良い銘柄だけでポートフォリオを組みがちですが、まずい作戦です。理由は、元気のよい銘柄は他の投資家の期待も高いからです。期待が高いと株価は上がるのは難しいです。前出のインデックス長期比較で、東証2部のような地味な市場が最もパフォーマンスが高いのは人気がないからプレッシャーがなく伸び伸びとプレーできるからです。

 DFR銘柄の参天製薬(4536)の株価は低迷していました。中国や米国に足場を築こうとして無理をしていたからです。国内だけではじり貧で、成長を求めて海外進出を拡大しました。当然コストがかかるので、投資家には敬遠されます。儲かったお金を海外に投資され、短期的に還元されないからです。

 ところが、企業の持続性を考慮すれば海外進出の拡大は極めて真っ当な戦略で10年先を考えればそれしか作戦はありません。いずれ、海外で儲かるようになり、大幅にパワーアップして帰ってくるわけです。その際は以前のドメスティックな会社ではなく、グローバルな会社として評価されてウエイトは自ずと高まるでしょう。

シェアが高く社会的意義のある上場企業に投資せよ

 このように経営者は常に企業の新しい可能性を試したり、採算の悪い事業をどうにかしようとしたり模索しています。社員も同様です。1年目より2年目、2年目よりも3年目に大きなチャレンジをします。自然とパワーアップするようになっているのです。

 歴史ある上場企業は、世の中で考えうる中で人類の英知を最も集めた組織と言えます。未上場企業は個人経営が多くて廃業しがちで、節税や贅沢のための経営も多いのが現状です。IPO銘柄は上場がゴールになってしまう企業もあります。

 DFRでは歴史ある上場企業の中でもシェアが高く、社会的意義があり、経営者も社員もガッツがある会社を重視して銘柄を選定しています。こうした特性は経年劣化しにくいです。高い志は次世代に受け継がれ、長期成長を自ずと志向していくのです。

(DFR投資助言者 山本潤)

 


ダイヤモンド・ザイ 2025年11月号好評発売中!
ダイヤモンド・ザイのウェブ会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
moomoo証券は「米国株」投資におすすめの証券会社! マネックス証券の公式サイトはこちら 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株主優待
人気株500激辛診断
最新理論株価

11月号9月20日発売
定価990円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株主優待/人気株500激辛診断]
◎巻頭特集
優待の達人へのアンケートでランキング!
目的別株主優待カタログ88
●桐谷さんは優待新設ラッシュをどうみる?&
実際に買った優待新設株35銘柄

●2大優待賢人ようこりん&桐谷さんが語る
暮らしも投資もトクする株主優待の魅力」
●ようこりんが大盤振る舞い!
株主優待BIGプレゼント
<家計応援優待>食品/日用品/買い物
●<プチ贅沢優待>グルメ/レジャー・エンタメ/リッチ雑貨

◎第1特集
買っていい高配当株は98銘柄!
<2025年秋>
人気の株500+Jリート14激辛診断
●儲かる株の見つけ方[1]旬の3大テーマ
業績の初速好調で上ブレ期待/株価出遅れで上昇余地大/値上げが順調などインフレに強い
●儲かる株の見つけ方[2]5大ランキング
第1四半期の進捗率が高い/アナリストが強気/配当利回りが高い/初心者必見の少額で買える/理論株価より割安
●2025年秋のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株393/新興株86/Jリート10

◎第2特集
関税の影響は?AIってどこまで浸透?
人気の米国株150激辛診断[2025年10-12月]

●米国在住プロのリアルレポート
●GAFAM+αの8銘柄を定点観測

●買いの注目優良株&高配当株
●人気の124銘柄の買い売り診断
ナスダック49/ニューヨーク証券取引所
●株価10倍を狙う!米国IPO株

◎第3特集
大幅上昇を狙う!
未来を変える革新的な企業を買う投資信託

●テーマ型投信に投資するメリットと注意点
●最新テクノロジーはすべての土台!半導体/AI

●次世代を担う最有力テーマ!宇宙/ロボット
●いま勢いのあるテーマに乗る!暗号資産/エンタメ/サイバーセキュリティ

【別冊付録】
増益予想で割安な株は1501銘柄
上場全3889社の最新理論株価

◎連載も充実
​●読者参加型企画・1カ月で上がる株を当てろ!
「エア・ウォーターが1番!任天堂は利益確定売りで失速」
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.14
「後払い決済のトラブルに注意」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.09
「大相場を生む『要人発言』」
●おカネの本音!VOL.39 小川コータさん
「マイクロソフトにフリック入力を売却した発明家の稼ぐ思考法」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.107
「添い遂げる!? 生成AIと米国企業」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「大幅値上げは不可避!日本の水インフラは深刻な危機」
●人気毎月分配型100本の「分配金」データ!
「株価上昇や円安で利回り10%超が16本と急増!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報