「金」投資のメリット・デメリットを紹介!
投資初心者が「金」投資を始めるなら「純金積立」
「投資信託」「ETF」のどれが一番おすすめか?

2017年4月9日公開(2020年2月25日更新)
ザイ・オンライン編集部

【※「金投資」に関する最新記事はこちら!(2020年2月24日公開)】
金(ゴールド)に投資するなら「金ETF」「金鉱株ETF」「金鉱株」がおすすめ! 金価格が急上昇している背景や中央銀行・機関投資家が「金」を保有する理由も解説!


トランプ大統領の誕生や北朝鮮による核実験の可能性など、世界の政治・経済の行方が不透明な今、有事に強い「金」への投資に注目が集まっている。「金」投資の魅力と、投資初心者におすすめの「金」に投資できる商品を紹介!

投資を始める時に、最初から株に手を出すのは「怖い」「難しい」と感じる人もいるだろう。そこで、ダイヤモンド・ザイの投資初心者に向けた特集「貯める&増やす投資入門」でも紹介しているのが「金」への投資だ。金は宝飾品やスマホなどの電子材料として役割のほか、通貨の代替という役割も持っている。世界が不透明なときや株価の下落時に威力を発揮する金投資の魅力とおすすめの投資商品を紹介しよう。

多様なリスクに備えて「金」を買うことは、
資産を守る投資につながる!

 2016年には、英国の国民投票でのEU離脱派勝利や米国のトランプ大統領の当選といった多くの人々の予想に反する動きが起こった。

 こうした世界的に将来が不透明な時期には、株式投資を始めるには勇気がいる。そこで、今投資を始める人に、まず最初におすすめしたいのが金投資だ。

 「今、投資を始めるなら、金のような実物資産への分散が非常に重要になっています」

 こうアドバイスをくれたのは、金の魅力や相場に精通する経済アナリストの豊島逸夫さん。

 「多様化するリスクに対する備えとして金を買うことは、資産を守る投資につながります」(豊島さん)

 とはいえ、金への投資に対しても怖いと思う人もいるだろう。しかし、金は投資の需要のほか、消失も劣化もしない特性から工業用品としての需要も多い。これも金が安定資産と言われる一つの理由だ。

有事のときに威力を発揮する「金」!
「金投資」のメリット・デメリットとは?

 下のグラフは2000年以降の日経平均株価と金価格の推移だが、大きな上昇と下落を繰り返している株価に対して、円建ての金価格はきれいな右肩上がりとなっている。金を保有するメリットの一つ、「リスクへの備え」は金価格の安定性からもよくわかる。

 「金価格が安定している要因の一つに、インドや中国の経済成長による需要拡大があります。さらに、欧州での選挙結果によって経済危機の懸念が起これば、ユーロから金に資金が動く可能性があります。また、近年は地上ではなく海底にある金を掘削しており、その採算コストは1オンス当たり約1000ドルとなっています。つまり、金価格がこれを下回ると採算割れとなることから生産がストップ。供給が減ることから、この価格を大きく下回る可能性は低いのです」(豊島さん)

 他にも発行体となる国がない、いわば「無国籍通貨」なので特定の国の政治リスクなどに左右されることもない。豊島さんはこうも続ける。

 「投資の相場観を養うのにも金は有効。ただし、値動きは大きいので“かけ湯方式”で徐々に慣らす、少額投資が鉄則です」

 有事の際に威力を発揮する金を今から少しずつ買っていくことは、投資において大きな損を出さないためにもとても重要になるわけだ。

 ただ、金にもデメリットがある。それが発行体が存在せず信用リスクもない代わりに、金自体に利息がないという点だ。また手元で保管をする際は、紛失・盗難などの恐れも。こうしたデメリットも加味して商品を選ぶことが重要なのだ。

【金保有のメリットとデメリット】
<メリット>
●多様なリスクに備えられる
●生産コストが下値を支える
●通貨と違い国のリスクがない
●株の下落時に下がりにくい
●現物での保有もできる

<デメリット>
●利息や配当がない
●現物は紛失や盗難の危険がある

金の保有比率は資産の10%程度がベスト!
おすすめの「純金積立」&「投資信託」を紹介

 金を保有するメリットとデメリットを理解したうえで、実際に金投資に挑戦する場合、おすすめの方法は? 「金は簡単にできる外貨建て投資です」と話すのは、「マーケット ストラテジィ インスティチュート」代表の亀井幸一郎さん。

 ただ、金は利息を生まず不安定な環境で値上がりする傾向から、金は守りの資産の要として全資産の10%程度を目安に保有するのがいい。また、買い方は前述のとおり、“かけ湯方式”で少額ずつ投資すべき。他の金融商品と同様に、退職金も含め一度にドカンと買ってはいけない。

 「金を安全に購入するためには、やはり時間(買いタイミング)を分散する必要があります」(亀井さん)

 少額から始めて、長期間で最終的に資産の10%になるのが望ましい。

 そこでおすすめなのが、まず純金積立。金額も金融機関によるが月1000円という少額からできて、月額をさらに日割りにして、金価格が安い日には多く、高い日には少なく購入することで、高値づかみも避けられる。現状、貴金属メーカーのほか、楽天証券SBI証券マネックス証券住信SBIネット銀行といった一部のネット証券やネット銀行でも積み立てが可能で、口座を開けばすぐに積み立てが開始できる。

 楽天証券の「純金積立」は、1000円から1000円単位で積立が可能。手数料は、積立とスポット購入のどちらも、同率の2.7%(税込)となっている。

 住信SBIネット銀行の「Mr.純金積立」も、1000円から1000円単位で積立が可能。手数料は、積立とスポット購入のどちらも、1000円につき25円(税込)だ。

■純金積立のできるネット証券・ネット銀行
  証券会社名 年会費(税込) 購入手数料(税込) 口座開設

楽天証券 無料 購入代金の2.7%
口座開設はこちら
SBI証券 無料 購入代金の2.16%
口座開設はこちら
マネックス証券 無料 購入代金の2.7%
口座開設はこちら
銀行 住信SBIネット銀行 無料 購入代金1000円につき月額25円
口座開設はこちら

 もう1つ、金に積み立て投資できるのが投資信託。こちらも少額から買え、金に投資するタイプのほか、金の産出国の金鉱株に投資するものもある。さらに、投資信託の場合は、投資の利益に税金がかからないNISA口座でも買える。

 「i-mizuhoゴールドインデックス」は、金価格に連動するインデックス型投資信託なので、値動きがわかりやすい点で初心者向き。信託報酬は0.68%と安い。ネット証券を中心に販売手数料ゼロで買える点も魅力的だ。

コストを抑えたいのなら株と同様の売買のETFを

 そして、コストを抑えて投資をしたい人におすすめなのが、ETF(上場投資信託)だ。ETFは個別株と同様に証券取引所で売買ができるため、ネット証券を使えば最低コストでの投資が可能で、金のETFも4000円程度から買える。ただし、投資信託のように自動での積み立てはできない。金価格の下落時にスポット買いで利用するのがいいだろう。ちなみにETFも税金ゼロのNISA口座で売買できる。

 「金ETFは自分で株式と同様に価格を見ながら売買できるので使い勝手もよく、コストも抑えられるのがポイントです」(亀井さん)

 東証に上場している金価格に連動するETFには、金の実物の裏付けのあるものとないものがあるが、実物の裏付けがあるほうが安心だ。

 「金の果実[純金上場信託(1540)]」は、日本国内に上場する金ETFのなかで売買代金において7割に近いシェアを占める。金の裏付けがあり、貴金属が国内に保管されているので安心。現物志向の強い日本人向けに、1kg単位で金地金を国内にて交換可能。

 金ETFには、その他にもSPDRゴールド・シェア(1326)などがある。

 「いずれの投資商品においても、金投資はバイ・アンド・フォーゲットが大切。早期での上昇を当てにせず、買った後は忘れるくらいのスタンスで臨みましょう」(亀井さん)

 最後に、金投資には金地金や金貨などの現物もある。金地金はまとまった資金が必要だが、金価格に連動する金貨は比較的少額から買えるので初心者向き。ただ、記念金貨など収集型の金貨は、金価格に連動せず投資には不向きなので注意を。
【※「金投資」に関する最新記事はこちら!(2020年2月24日公開)】
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