「毎月分配金が出ているので、運用が上手くいっている」という考えも、よく陥る勘違いだ。目論見書や運用報告書をよーく読んでほしい。「安定的に利益を分配することを目指す」と書かれているが、「利益を超えて分配金を出す」とも書かれているのだ。さて、これは一体どういうコトなのだろうか?
運用が上手くいかなくても分配金は出る!
分配金とは、金利・配当収入や投資資産の価格の上昇などで利益が出た場合、その額に応じて支払われるというもの。しかし、いわゆる毎月分配型ファンドは投資家のニーズに応え、毎月一定額の分配金を出すことが目的の1つになっている。そのため、運用が上手くいっていなくても毎月、分配金を出すのである。これが「利益を超えて分配金を出す」と言うことだ。
また、分配金は、預貯金でいう利子とは異なり、ファンドに集まっているお金(純資産総額)から支払われる。よって、分配金が出るとその額だけ基準価額は下落してしまう。

さて、そこで注意してほしいのが、「特別分配」である。図を見てほしい。購入した時の基準価額を個別元本というが、購入後、基準価額が上昇し、分配金が上昇分の中から出ていれば問題はない(分配後の基準価額が個別元本より上にある)。「普通分配」として、利益から出た分配金として受け取ることになる。
しかし、分配後の基準価額が個別元本よりも下落した場合はというと、個別元本との差額分は、単に自分の投資資産が返却されるだけの「特別分配」になってしまうのだ!
「特別分配」と聞くと、どこかスペシャルなボーナス分配の意味として、勘違いしてしまいそうだが、お得なことではまったくない。個別元本が取り崩されているだけだ。
ここにきて、この「特別分配」という言葉は、誤解を招く傾向があることから、「元本払戻金(特別分配)」という新たな表記に、順次切り替わっていく予定である。
(文/大沢玲子、本誌編集部、イラスト/佐藤ワカナ)
*ダイヤモンド・ザイ2012年5月号より転載
【2021年4月1日時点】 |
||||
順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード (手数料無料) |
積立対応 | ||
1位 | ◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2699本 | 2699本 | 2555本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 2019年12月16日から投資信託の販売手数料がすべて無料に! 投資信託の保有残高10万円ごとに「楽天スーパーポイント」が4ポイント貯まるサービスもお得。ポイントは投資信託の買付や投信積立の代金にも利用できる。また、投信積立の際に「楽天カード」のクレジット払いにすると毎月の購入で1%の楽天スーパーポイントが付与される。投資信託の最新事情がわかる「楽天証券レポート&コラム」や、最大5銘柄の基準価額の推移を比較できる「投信スーパーサーチ」など、投資信託選びのサポートもバッチリ。2016年7月からは、ロボ・アドバイザーが銘柄選択や売買タイミングまで判断してくれる新サービス「楽ラップ」を開始。また、スマホ専用のロボ・アドバイザー「ロボのぶくん」もある。個人型確定拠出年金は運営管理手数料が0円。 |
||||
2位 | ◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
2662本 | 2662本 | 2528本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の販売手数料はすべて無料! 投資信託本数の取扱本数はネット証券でトップクラス! 投資信託専用のスマホサイトが新設され、取引や検索、ランキングなどがスマホから閲覧しやすくなった。また、スマホアプリ「かんたん積立 アプリ」を利用すれば、投資信託をスマホで管理可能。また、投資信託の月間平均保有額に応じてTポイントが貯まる「投信マイレージサービス」もメリット。保有額が1000万円以上なら獲得ポイントが2倍になるので、投資信託が本格的に資産形成を考えている人には、かなりお得だ。買付&積立が100円以上1円単位に引き下げられ、初心者でも気軽に始めやすくなった。2019年7月から「Tポイント」で投信の買付が可能に。SBI証券の取引でもTポイントが貯められる。最近では、低コストなiDeCo(個人型確定拠出年金)にも力を入れており、無条件で運営管理手数料を無料にしている。 |
||||
3位 | ◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1436本 | 1436本 | 1148本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 2016年11月に投資信託の販売をスタートしてから、取り扱い本数が急速に増えており、現在はランキング3位まで上昇。他社に先駆けて投資信託の販売手数料無料を打ち出したのも高評価だ。さらに2020年4月から、信託報酬のうち販売会社(松井証券)が受け取る分の上限を0.3%にして、上回る部分は現金またはポイントで還元する「投信毎月現金還元サービス」を開始。こうした徹底的なコストカットにより割安なサービスを提供している。2019年6月から投信ページリニューアル。人気の投信や好成績の投信がすぐにわかる各種ランキング装備、スマホでの見やすさ、直接発注など機能が向上した。さらに、投資信託の組み合わせに頭を悩ませる人のために「投信工房」「投信提案ロボ」「投信見直しロボ」という3つの高機能ロボアドバイザーを用意。無料のロボアドバイザーとしては、どれも非常に高い機能を備えている。 |
||||
順位 | 投資信託本数 ※1 | 最低積立金額 | ||
全体 | ノーロード | 積立対応 | ||
4位 | ◆auカブコム証券(旧:カブドットコム証券) ⇒詳細情報ページへ | |||
1366本 | 1366本 | 1279本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 2020年1月14日から投資信託の販売手数料がすべて無料に! 手数料無料のノーロード投信が多いのもメリット。信託報酬控除前のトータルリターンが見られるので、実態に合った取引コストや運用パフォーマンスがわかるのも魅力だ。「プレミアム積立」は100円から可能。ロボットによる投資信託のポートフォリオシミュレーションサービスアプリ「FUND ME™」(Androidアプリ、iPhoneアプリ)リリース。積立の銘柄選びに役立つ「セレクション」は、ジャンルごとの代表的な銘柄が複数紹介されている。ファンド探しはランキングやファンド検索から。月間保有金額100万円で1ポイントがもらえる「毎月ポイント」は、100ポイントで1万円の現金プレゼント。保有額が3000万円以上ならポイントが2倍になる。 |
||||
5位 | ◆野村證券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1128本 | 45本 | 607本 | 1000円 | |
【特徴・メリット】 国内最大手の証券会社なので、安心感は抜群! お気に入りファンドを10銘柄×5グループに分類して登録し、まとめて値動きなどをチェックできる。また、大手証券会社だけあって、投資情報や銘柄分析レポートが豊富で、専門家による数多くの調査レポート動画も視聴可能。投資信託業界の潮流や変化、最近の投資戦略、トレンドといった最新情報が満載の投資信託情報誌「Nomura Fund21」も隔月で発行している。インターネット取引用の口座「野村ネット&コール」は、店頭での窓口取引にくらべて売買手数料が大幅にお得。さらに、IPO取り扱い数がトップクラスなのも大きなメリット。特に主幹事数が多いので、本気でIPO投資をするならぜひ口座を持っておきたい証券会社だ。 |
||||
6位 | ◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |||
1191本 | 1191本 | 1119本 | 100円 | |
【特徴・メリット】 投資信託の購入時手数料はすべて無料! もちろん、NISA口座での取引や「投信つみたて」による購入も手数料0円だ。積立設定は、毎月積立に加え、100円から毎日積立も選べる。ファンド探しは、「ファンド検索」に加え、3つの質問に答えるだけ探す方法もある。ファンド選びに迷ったらマネックス証券おすすめ「セレクトファンド」あり。ポートフォリオの分析・リターン予測・アドバイスなどの機能がある「MONEX VISION」が便利だ。また、自分の状況に合った投信選びを手助けする「投信ポートフォリオ診断」もある。ロボアドバイザーサービスは、1000円から始められる投資一任型の「ON COMPASS」と、5万円から始めて国内ETFのみで運用を行う低コストなアドバイス型「Monex Advisor」がある。なお、投資信託を買うと、申込手数料の1.5%分に加え、毎月「平均残高×0.08%×1/12」分のマネックスポイントをプレゼント! |
||||
※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。※1 投資信託本数は、各証券会社の投資信託サーチ機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合があります。 |