まさに、場外乱闘――。郵便局を舞台とした生命保険の不適切販売を巡る一連の混乱が、思わぬところに飛び火している。そのきっかけとなったのは、日本郵便の役員がアフラック生命保険にかけた1本の電話だった。

アフラック2018年12月19日に行われた日本郵政と米アフラック・インコーポレーテッドの資本提携会見。この場にチャールズ・レイク氏の姿はなかった Photo by Akio Fujita

 電話の内容は、「お客さま対応を優先するため、がん保険は従来のように積極的に営業できないと、月末の会見で長門(正貢・日本郵政社長)が発言する予定」であることを伝えるものだったという。

 この連絡が入ったのが7月26日。アフラックにとっては、これは想定外の内容だった。

 というのも、7月10日に行われた日本郵便とかんぽ生命保険による不適切販売の会見の後、7月17日に日本郵政とアフラックの両首脳陣による会合、提携戦略委員会が行われたが、そこでの合意事項と異なる内容だったからだ。

 この会合では、郵便局に対する不信感が日増しに高まる中、いかにもがん保険の販売自粛が議題となりそうなものだが、販売自粛どころか、販売継続を郵政側から言い出してきたという。

 渡りに船。今や新契約の約25%を占める郵政グループでの販売を継続できるとあって、アフラック首脳陣はほっと胸をなでおろしたことだろう。にもかかわらず、その合意をひっくり返すような内容の電話だったため、アフラック側は慌てふためくことになる。