一口に医療保険とはいっても、単体の医療保険と死亡保障保険に特約ではどちらがいいのか、三大疾病保険やがん保険は必要なのか、そもそも入院保障はどのくらい必要なのか、見直しをしようにも、いろいろも迷うことばかり…。保険マンモスの古川徹さんに、医療保険を見直すポイントをズバリ教えてもらおう!
まずは入院保険を充実 目安は日額1万円以上
医療保険とは広い範囲を含む表現で、入院保険、がん保険、三大疾病保険等を含みます。そうした時に医療保険は、何を基準に、どこを見直せばいいものなのか。古川徹さんは「まずは入院保険を充実させることが大切」とアドバイスする。
「入院保険は、病気やけがで入院したときに給付金を受け取れる、入院というリスクを保障する保険です。そこでまずは、入院給付金の1日あたりの金額(給付日額)はいくら必要か、保険期間はいつまであれば良いか、1回の入院で入院給付金を受け取れる日数の限度は何日か(上限日数)を考え、必要な保障を用意しましょう」(古川さん)
そもそも入院すると1日あたり、どのくらいのお金が必要なのか? 生命保険文化センターの平成22年度「生活保障に関する調査」によると、直近の入院時の1日あたりの自己負担費用(保険支払い分を除く)は1万6004円となっている。入院保険の加入金額の平均(疾病入院給付日額・全生保)は、男性が1万971円、女性が9177円だ。
「ここから入院日額1万円以上をひとつの目安として、予算が許せば1万5000円くらいを考えるといいでしょう」(古川さん)
保険期間は終身、上限日数は60日以上が最低ライン
次に保険期間はどうすべきか。「保険期間の設定は、10年や20年など年単位、40歳や60歳など年齢単位、そして保険が一生涯続く終身がある」と古川さん。
「定期型で保険期間が短いものは、当初の保険料は安いものの、更新のたびに保険料が上がっていきます。しかも、ほとんどのものが最長80歳までで、それ以降は更新できなくなっています」(古川さん)
ちなみに、平均余命などの指標とされる厚生労働省の平成23年簡易生命表によると、80歳で生存している割合は、男性が58・74%、女性が78・305%。男女とも半数以上の人が80歳以降も生きている。さらに、平成23年「人口動態統計」によると76.2%が病院で死亡している。
「80歳を過ぎてから病院で亡くなる人が多いことを考えると、保険期間は終身が望ましいといえるでしょう」(古川さん)
入院給付の上限日数には30日、60日、120日、360日、730日、1000日などのタイプがあり、日数が長くなるほど保険料も高くなる。実際のところ、入院期間はどのくらいを考えればいいのだろうか。
「厚生労働省の調査によると、一般的な60日型ならば入院の約半数をカバーできることになります。そこで60日以上を最低ラインとして、予算が許せば120日以上の保障を考えたいものです」(古川さん)
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