榎本博明
昨今、書籍やメディアでよく取り上げられるようになった「自己肯定感」。その多くが、自己肯定感が低いといかに生きづらいかを説き、なんとかして自己肯定感を高めるためのノウハウを伝授するといった内容です。しかし、自己肯定感は本当に高めなければいけないのでしょうか。自己肯定感が低いといい人生を送ることができないのでしょうか。そこで前回に続き今回は、心理学博士・榎本博明さんの新刊『自己肯定感という呪縛』(青春出版社)から、自己肯定感を無理に高めようとすることの弊害について抜粋紹介します。

第8回
新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務が広まりました。「隠れ内向」を含む内向型の人にとっては、有利な働き方と言えそうです。周囲に無理をして合わせるだけではなく、自分が本来持っている強みを生かしながら働き、成果を上げるにはどんなことに気を付ければいいのでしょうか。

昨今、書籍やメディアでよく取り上げられるようになった「自己肯定感」。その多くが、自己肯定感が低いといかに生きづらいかを説き、なんとかして自己肯定感を高めるためのノウハウを伝授するといった内容です。しかし、自己肯定感は本当に高めなければいけないのでしょうか。自己肯定感が低いといい人生を送ることができないのでしょうか。そこで今回は、心理学博士・榎本博明さんの新刊『自己肯定感という呪縛』(青春出版社)から、自己肯定感にまつわる落とし穴について抜粋紹介します。

第7回
「あなたは内向的だね」と誰かに言われるより「外向型だよね」と言われたほうが、良い評価を得たような気分になる人も多いのではないでしょうか。内向型と言うと、どうしても「陰キャ」「消極的」「暗い」といったネガティブな印象を持たれがちです。しかしそんなことはありません。内向的な人は、実は独特の強みも持っているのです。今回はその強みの部分に目を向けていきたいと思います。

第6回
飲み会になると突然人が変わったようになり、周囲が引くほどのおかしなテンションになってしまう――それは、もしかしたら「隠れ内向」の兆候かもしれません。「内向」というと大人しい人物を想像しがちですが、必ずしもそんなことはないようです。今回ちょっと意外な「隠れ内向」の特徴について紹介します。

働き盛りを過ぎる頃から、「このままで良いのだろうか?」「何かを変えるなら今のうちだ」といった心の声が聞こえてきて、気持ちが落ち着かなくなったりするものである。そこでどう動くかで、その後の人生の展開が大きく違ってくる。先人達に学び、そうしたときにやるべきこととは。

第5回
「仲のいい友人との旅行でも、同じ部屋だとどうもうまく寝付けない」「寮やシェアハウスに入ってみたものの自分には合わなかった」「親しい同僚や後輩であっても、出張で四六時中一緒に行動するのは疲れる」……時々こんな声を聞くことがあります。長時間誰かと一緒にいるのが苦手という心理の背景にあるものとは?

第4回
緊急事態宣言が明けた今も、大人数の会合を控える風潮が続いています。職場の人たちと食事に行く機会がなくなり、実はホッとしているという人もいるのではないでしょうか。職場の同僚というある程度近い間柄であっても、長時間いっしょに食事したり飲んだりすると、帰り道はぐったりと疲れてしまう――このような傾向が強い人には、もしかすると「隠れ内向」という心の特徴があるかもしれません。

自己実現という言葉が広まり、「みんなが活躍する社会」「だれもが輝く社会」などというキャッチフレーズもよく耳にするようになりました。しかし、それによってみんなが生き生きしてきたかというとそういうこともなく、むしろ生きづらさに苦しむ人が増えているように思うのです。なぜそうなるのか、そもそも真の「自己実現」とは、どういうことなのでしょうか。

誰でも職場では多少は身構えるもの。“ありのままの自分”を出せている人は少ない。しかし自分を抑えすぎると、職場のストレスが過剰な負担となり、仕事にも差し障りが生じてくる。その典型例が、承認欲求に駆られて良い人を演じてしまうことによるストレスだ。

常に自分の責任になるのではないかと恐れ、責任逃ればかり考えている人がいる。そんな働き方をしていたら、やりがいも達成感も味わえないと思うのだが、なぜか当人にとっては仕事のやりがいや達成感よりも責任の所在の方が気になって仕方がないようなのだ。こういう上司や同僚とどのように付き合っていくべきかを考える。

人の手柄を当たり前のように横取りする人物や、自分のミスの責任を人に平気でなすりつける人というのは、どこの職場にもいるものである。「あんな露骨なことがなぜできるのか、その神経が分からない」。そんな声をよく耳にする。そこには、過剰な自己愛によるゆがんだ認知システムが関係している。

第49回
どんな職場でもよく話題になるのが、過度に傷つきやすく、すぐに落ち込む人物だ。周囲の人たちは何か言う際に非常に気をつかわねばならず、腫れ物に触るような扱いになってしまうため、多くの管理職や同僚が頭を悩ませている。こうした人物に対してどう対応したらよいのだろうか。

「本を読む子どもに育ってほしい。本ならいくらでも買ってあげるのに、うちの子は全然本を読まない……」そんな悩みを持つ親は少なくありません。『読書をする子は○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏は、子どもが本を読むようになるためには、親にもやるべきことがある、と指摘します。

本を読むことは大切だ、とよく言われるが、本を読まなくても子どもは成長するし、日常生活には困らない。しかし、『読書をする子は○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏は、子どもの頃から本を読む習慣を付けることは大きな意味を持つ、さらに幼い頃からに豊かな言語環境に触れることが非常に大事だと指摘する。

スマートフォンが手放せない、ついついゲームをしてしまう、という人は多いだろう。大人の真似をして子どもも使いたがるが、大人と同じように使わせて良いものなのだろうか?『読書をする子は○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏は、スマホやゲームが子どもの勉強や知的発達に大きな影響がある、と警鐘を鳴らす。

読書をしない子どもが増えている。本を読むことで言葉は豊かになるが、「うちの子、本は読まないけど、おしゃべりは流暢だから大丈夫」と思っている親も多いのではないだろうか。しかし、「言語には2つの分野があり“おしゃべり”ではない方の分野の発達が知的活動には重要」と指摘するのは、『伸びる子どもは○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏だ。子どもの学習能力や思考能力を伸ばすために必要な言語力は、どうしたら身につけられるのだろうか。

本人のためを思ってアドバイスしたのに、ムッとされて、戸惑うことがある。別にキツい言い方をしたわけではない。慣れていないせいか仕事の手順がちょっとまずかったので、親切心から能率の良いやり方を教えたのだ。これでは、うっかり注意などしたらパワハラなどと言われかねない。このような人物の心の中はいったいどうなっているのだろうか。また、このような人物にどう接したらよいのだろうか。

読書をしない子どもが増えている。その結果として、文章を正しく読めず、知識を身につけられない、成長しても学力が伸びない学生が増えている。『読書をする子は○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏は、子どもが本を読む習慣を身につけることの重要性と、国語教育の変化に警鐘を鳴らす。

第47回
規則を順守するのは大切なことではあるが、大局的に見たらどうでもいいようなことにこだわる人物がいる。「急がないと商機を逃す」というような場合ですら、例外を認めず、通常の手順を踏むことを求めてくる。どうにも融通が利かない。「どうしてもっと柔軟に判断できないんだ!」とイライラするが、相手の言っていることは間違ってはいない。こうした人物を動かすにはどうしたらよいのだろうか。
