榎本博明
人事の重要な仕事として、従業員が持つ潜在的な能力を最大限に発揮できるようにサポートするということがある。いわゆる人材育成・能力開発である。昨今はポジティブな心構えを推奨する風潮があるが、今回はその危うさについて見ていきたい。

人事部門の重要な仕事の一つに、モチベーションマネジメントがある。同じ能力でも、モチベーションによって成果が大きく違ってくる。成果を出せる組織にしていくには、社員のモチベーションマネジメントが欠かせない。モチベーションというのは、心の問題であり、まさに心理学の守備範囲といえる。今回は人事心理学の視点から、社員のモチベーションを高める職務特性について考えてみたい。

自己肯定感の低さに悩む人が非常に多くなっているようだ。欧米人の自己肯定感の高さと比べて日本人の自己肯定感の低さが際立っているという国際比較データがあり、「日本人も欧米人を見習ってもっと自己肯定感を高めないといけない」と言われたりするからだろう。しかし、私たち日本人の自己肯定感は本当に低いのだろうか。そこを検討してみる必要がある。

国際比較調査が行われるたびに、欧米諸国の自己肯定感の高さに比べて、日本人の自己肯定感が極端に低いことが話題になります。なぜ欧米人の自己肯定感は、これほどまでに高いのでしょうか? 日本人と欧米人の自己肯定感に極端な差がある理由について考察します。

若い世代だけでなく中高年にも、「自己肯定感が低い自分は、ダメ人間なのではないか」「どうしたらもっと自己肯定感を高められるのだろう」と悩む人が少なくないようだ。そんな悩める人たちをほんとうに救おうとしているのか、あるいはカモにしようとしているのか、自己肯定感を高めるためのコツを伝授する本が巷に出回っている。でも、数十年にも及ぶ長い人生経験を通して培われてきた自己肯定感が、そんなに急に変わるものではない。どうしたらよいのだろうか。

仕事に慣れるのに必死だった20代から30代。その後も一生懸命に駆け抜けてきた働き盛りの30代から40代……そして、定年後も含め先のことが気になってくる50代になると、多くの人は歩みを止め、自分の人生を振り返るようになる。それは気持ちに余裕が出てきたといった面もあるだろうが、後悔や焦りにさいなまれることにもなりがちだ。50代をどう乗り越えるかによって、その後の人生のあり方は大きく違ってくる。

昨今、書籍やメディアでよく取り上げられるようになった「自己肯定感」。その多くが、自己肯定感が低いといかに生きづらいかを説き、なんとかして自己肯定感を高めるためのノウハウを伝授するといった内容です。しかし、自己肯定感は本当に高めなければいけないのでしょうか。自己肯定感が低いといい人生を送ることができないのでしょうか。そこで前回に続き今回は、心理学博士・榎本博明さんの新刊『自己肯定感という呪縛』(青春出版社)から、自己肯定感を無理に高めようとすることの弊害について抜粋紹介します。

第8回
新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務が広まりました。「隠れ内向」を含む内向型の人にとっては、有利な働き方と言えそうです。周囲に無理をして合わせるだけではなく、自分が本来持っている強みを生かしながら働き、成果を上げるにはどんなことに気を付ければいいのでしょうか。

昨今、書籍やメディアでよく取り上げられるようになった「自己肯定感」。その多くが、自己肯定感が低いといかに生きづらいかを説き、なんとかして自己肯定感を高めるためのノウハウを伝授するといった内容です。しかし、自己肯定感は本当に高めなければいけないのでしょうか。自己肯定感が低いといい人生を送ることができないのでしょうか。そこで今回は、心理学博士・榎本博明さんの新刊『自己肯定感という呪縛』(青春出版社)から、自己肯定感にまつわる落とし穴について抜粋紹介します。

第7回
「あなたは内向的だね」と誰かに言われるより「外向型だよね」と言われたほうが、良い評価を得たような気分になる人も多いのではないでしょうか。内向型と言うと、どうしても「陰キャ」「消極的」「暗い」といったネガティブな印象を持たれがちです。しかしそんなことはありません。内向的な人は、実は独特の強みも持っているのです。今回はその強みの部分に目を向けていきたいと思います。

第6回
飲み会になると突然人が変わったようになり、周囲が引くほどのおかしなテンションになってしまう――それは、もしかしたら「隠れ内向」の兆候かもしれません。「内向」というと大人しい人物を想像しがちですが、必ずしもそんなことはないようです。今回ちょっと意外な「隠れ内向」の特徴について紹介します。

働き盛りを過ぎる頃から、「このままで良いのだろうか?」「何かを変えるなら今のうちだ」といった心の声が聞こえてきて、気持ちが落ち着かなくなったりするものである。そこでどう動くかで、その後の人生の展開が大きく違ってくる。先人達に学び、そうしたときにやるべきこととは。

第5回
「仲のいい友人との旅行でも、同じ部屋だとどうもうまく寝付けない」「寮やシェアハウスに入ってみたものの自分には合わなかった」「親しい同僚や後輩であっても、出張で四六時中一緒に行動するのは疲れる」……時々こんな声を聞くことがあります。長時間誰かと一緒にいるのが苦手という心理の背景にあるものとは?

第4回
緊急事態宣言が明けた今も、大人数の会合を控える風潮が続いています。職場の人たちと食事に行く機会がなくなり、実はホッとしているという人もいるのではないでしょうか。職場の同僚というある程度近い間柄であっても、長時間いっしょに食事したり飲んだりすると、帰り道はぐったりと疲れてしまう――このような傾向が強い人には、もしかすると「隠れ内向」という心の特徴があるかもしれません。

自己実現という言葉が広まり、「みんなが活躍する社会」「だれもが輝く社会」などというキャッチフレーズもよく耳にするようになりました。しかし、それによってみんなが生き生きしてきたかというとそういうこともなく、むしろ生きづらさに苦しむ人が増えているように思うのです。なぜそうなるのか、そもそも真の「自己実現」とは、どういうことなのでしょうか。

誰でも職場では多少は身構えるもの。“ありのままの自分”を出せている人は少ない。しかし自分を抑えすぎると、職場のストレスが過剰な負担となり、仕事にも差し障りが生じてくる。その典型例が、承認欲求に駆られて良い人を演じてしまうことによるストレスだ。

常に自分の責任になるのではないかと恐れ、責任逃ればかり考えている人がいる。そんな働き方をしていたら、やりがいも達成感も味わえないと思うのだが、なぜか当人にとっては仕事のやりがいや達成感よりも責任の所在の方が気になって仕方がないようなのだ。こういう上司や同僚とどのように付き合っていくべきかを考える。

人の手柄を当たり前のように横取りする人物や、自分のミスの責任を人に平気でなすりつける人というのは、どこの職場にもいるものである。「あんな露骨なことがなぜできるのか、その神経が分からない」。そんな声をよく耳にする。そこには、過剰な自己愛によるゆがんだ認知システムが関係している。

第49回
どんな職場でもよく話題になるのが、過度に傷つきやすく、すぐに落ち込む人物だ。周囲の人たちは何か言う際に非常に気をつかわねばならず、腫れ物に触るような扱いになってしまうため、多くの管理職や同僚が頭を悩ませている。こうした人物に対してどう対応したらよいのだろうか。

「本を読む子どもに育ってほしい。本ならいくらでも買ってあげるのに、うちの子は全然本を読まない……」そんな悩みを持つ親は少なくありません。『読書をする子は○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏は、子どもが本を読むようになるためには、親にもやるべきことがある、と指摘します。
