村井令二
ソフトバンクGが4.5兆円資産売却、「財務縮小」へ急転換の舞台裏
新型コロナウイルスの感染拡大で金融市場が混乱する中で、ソフトバンクグループ(SBG)が4.5兆円の保有株の売却に乗り出した。紆余曲折を経て、資産を縮小する財務運営に急転換するまでの舞台裏を明かす。

楽天“送料無料”への停止申し立ては、「公取委vsGAFA」の前哨戦だ
楽天の通販サイトの送料無料化の方針に対し、公正取引委員会が異例の緊急停止命令を申し立てた。その背景には、GAFAら巨大IT(情報技術)企業に対する規制を強化するノウハウを蓄積する狙いが透ける。公取委と楽天の攻防は、その行方を占う試金石になりそうだ。

2019年7~9月期に過去最悪の7000億円の四半期営業赤字を計上したソフトバンクグループ。ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業の赤字は19年10~12月期も継続した。巨大投資ファンド事業の新規投資が停滞しており、今後は、既存投資先の株式売却が増える場面もありそうだ。

#5
楽天は、自前で基地局網を構築できないエリアをKDDIのローミング(回線貸し出し)でカバーして携帯電話事業に新規参入する。だがその代償は大きい。特集『楽天携帯 最終テスト』(全5回)の♯5では、KDDIとの提携のジレンマを探る。

#4
日本全国にゼロから通信インフラを構築しようとする楽天。だがNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの既存3社に対抗できるかというと、二つの理由で非常に難しいと言わざるを得ない。特集『楽天携帯 最終テスト』(全5回)の#4では、その難しさを解き明かす。

#3
楽天のスマートフォンは本当に「使える」のか? 特集「楽天携帯 最終テスト」(全5回)の♯3では、「通信速度」を徹底調査。前回の通信エリアに続き、今回は通信速度を調査した。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクと比べて、楽天は果たしてどれほどのパフォーマンスを示したのか。

#2
楽天は、基地局整備を進めることができたのか。実際に楽天モバイルのスマートフォンを使って、ネットワークの実力を独自に検証した。特集「楽天携帯 最終テスト」(全5回)の♯2では、「通信エリア」を徹底調査。果たして、どこまでつながるか。

#1
楽天が4月の携帯電話事業の本格始動に向け、準備を着々と進めている。昨秋に5000人限定で始めた無料試験サービス(無料サポータープログラム)は5倍の2.5万人に拡大。計画の遅れ、度重なる行政指導など紆余曲折を経てここまで来た。業界に競争をもたらす新規参入者として、競争の準備は本当に整ったのか。

予告編
楽天携帯4月スタート、通信状況と経営戦略を徹底検証
2020年4月の本格サービス開始を表明した第4の携帯電話事業者、楽天。19年10月には基地局の建設が遅れに遅れて事業開始を延期したが、挽回できたのか。その実力を徹底検証。特集「楽天携帯 最終テスト」は、2月10日(月)から14日(金)まで全5回の連載で配信する。

PART6
いちごアセットマネジメントをスポンサーに迎えるJDIは、白山工場の売却を巡って、台湾・鴻海精密工業傘下のシャープと交渉を始めた。「日の丸大統合」の機は熟したか。そのシナリオを実現させる鍵を握るのは、またも米アップルだ。

PART5
スポンサー離脱騒動の真っただ中の2019年9月27日付で就任したジャパンディスプレイ(JDI)の菊岡稔社長は、いちごアセットマネジメントと金融支援の最終交渉に臨む。第三者委員会による不正会計調査の見通しが不透明な中で、資金調達を完了して債務超過を解消できるのか。独占インタビューで聞いた。

PART4
ジャパンディスプレイ(JDI)の過年度決算において100億円に上る液晶在庫の過大計上の疑いが生じ、調査の舞台は第三者委員会に移った。果たして、JDIの再建を揺るがす大問題に発展する恐れはあるのか。

PART3
経済産業省と官民ファンドのINCJがつくり出した日の丸液晶、ジャパンディスプレイ(JDI)。「日本の技術を結集して勝つ」という設立当初の理念は雲散し、もはや存続の意義が問われている。安易な人事介入で、JDIの経営を混乱させた「官」は、最後まで破綻のボタンを押せずに公的資金漬けのままJDIを放り出した。その経緯を振り返る。

PART2
JDIの金融支援交渉は二転三転の末、独立系投資顧問いちごアセットマネジメントの登場で収束に向かった。急転直下の救済劇の裏には、米アップルの支援を引き出すまでの壮絶な駆け引きがあった。

PART1
液晶大手のジャパンディスプレイ(JDI)が独立系投資ファンドのいちごアセットマネジメントの支援を受け入れることで基本合意し、経営再建が動きだした。主力の白山工場(石川県白山市)をシャープに売却する交渉はその最初の一歩だ。そこには、米アップルの驚くべき深謀遠慮があった。

予告編
JDI「大迷走」の末路、アップルは敵か味方か?【予告編】
経済産業省と官民ファンドが生み出した「日の丸液晶」、ジャパンディスプレイ(JDI)の再建はまだまだ予断を許さない。一連の救済劇の鍵を握り続けていたのは米アップルだ。果たしてJDIはその呪縛を解けるか。

2019年の通信業界は大荒れでした。改正電気通信事業法で携帯電話の販売ルールは通信と端末が分離となりました。そして第4のキャリアとして楽天が参入すると思ったら、まだ参入できていないという不可思議な状況にあります。

Series G
米シェアオフィス「ウィーワーク」の投資で巨額損失を計上したソフトバンクグループは、18兆円にのぼる連結有利子負債を抱える巨大グループだ。孫正義氏は、虎の子の中国アリババ株が支える構図の中で、まだゲームを続けられるのか。特集「孫正義、大失敗の先」(全7回)の最終回Series Gで“失敗のツケ”を探る。

Series F
「孫さんを叱った」。ソフトバンクグループの後藤芳光専務執行役員CFO(最高財務責任者)は、ウィーワークへの投資で大損失を出した後、ある理由で孫正義氏を叱ったという。その理由は? さらに、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの新しい資金調達についても直球で聞いた。ソフトバンクGの金庫番が赤裸々に語ったロングインタビューだ。

Series C
ソフトバンクグループ(SBG)の巨額損失の元凶になったのが、10兆円の投資規模を持つ「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」だ。孫正義会長兼社長が情熱を注ぐこの巨大ファンドには脆さも見え隠れする。特集「孫正義、大失敗の先」(全7回)の第3回Series Cで、その実態を解明する。
