小倉健一
経済産業省が推進する「健康経営」が企業の間で大きな注目を集めている。「健康経営優良法人」に認定されないと採用活動で不利になる、といった事情もあるようだ。しかし、この健康経営、企業が従業員の健康に目配せするというコンセプトは賛成できるものの、中身は問題だらけだと筆者は考えている。経産省は制度を改めるべきではないだろうか。

顧客の評判が良く、繁盛しているはずのレストランが倒産危機に…。そんな話を耳にした「経営の神様」稲盛和夫氏は不思議に思って話を聞いたところ、「案の定、そのレストランの経営者は経営がわかっていない」という結論に至ったという。稲盛氏が見いだした問題点とは何だったのだろうか。

リニア中央新幹線の工事を巡る「水問題」でJR東海や山梨県と泥仕合を繰り広げている静岡県の川勝平太知事は、記者から「無理筋」と指摘される拡大解釈を記者会見で連発している。そのハイライトを三つご紹介したい。

今やSDGsやESGを意識した経営がビジネス界の常識となったが、うわべだけを取り繕うような話も散見される。「経営の神様」と呼ばれた稲盛和夫氏は、SDGsやESGのような観点についてどう考えていたのか。過去の発言をつなぎ合わせると、きれいごとだけでは終わらない「稲盛流SDGs・ESG」が見えてくる。

「アップル税」ともいわれる、巨大IT企業が運営するアプリストアなどのプラットフォームの手数料に対して、日本でメスが入ろうとしている。しかし、筆者はこの問題について、もう一度冷静に議論を組み立て直す必要があると感じている。

「経営の神様」と呼ばれた稲盛和夫氏でさえも、商売人や経営者として「軽蔑にも近いような扱いを受けていることを今でも感じる」「社会的地位の低さを痛感している」という言葉を残している。その状況を好転させようと腐心した稲盛氏が訴えたことをお伝えしたい。

チャットGPT旋風がとどまることを知らない。ビジネスや仕事、投資などさまざまなことに活用しようというアイデアが世界中で湧き出している。そして、総額100億ドルといわれるチャットGPTへの巨額投資を武器に、「検索の王者」米グーグルの牙城を切り崩そうと動くマイクロソフトの市場評価が爆騰しているのだ。

「ホワイトすぎて会社を辞める若手」が増えていると、最近取り沙汰されている。「この会社では成長できない」と辞めていくそうだ。自分が「成長する」という点でも、部下や後輩を「成長させる」という点でも、成長に関する悩みはいつの世も尽きない。ただ、「経営の神様」と呼ばれた稲盛和夫氏は、「成長」について明確なイメージを持っていた。

ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏による性加害疑惑の問題は今もなお炎上し続けている。事務所側は藤島ジュリー景子社長の謝罪動画で火消しを狙ったとみられるが、完全に失敗に終わった。会社として存亡の機に立たされているといっても過言ではないが、「ジャニーズ事務所はつぶれてしまった方がいい」などと短絡的に考えて本当にいいのだろうか。

日本史を代表する啓蒙(けいもう)思想家の一人である福沢諭吉の格言は、「経営の神様」と称された稲盛和夫にも感銘を与えていた。どんな言葉に心を動かされ、その言葉をどのように自分の中で消化したのか。稲盛流の解釈をお伝えしたい。

G7(主要7カ国)広島サミットが5月21日に閉幕し、主要メディアが行った世論調査では、議長として岸田文雄首相を評価する声が多数だという結果が報じられている。しかし広島サミットの結果は、世界の主要国が中国にすがりつかんばかりの声明を出し、それを日本がまとめたという「外交的敗北」以外の何物でもない。中国だけが笑みを浮かべる状況を自ら作り出してしまったといっても過言ではない。

「夢の乗り物」と称されたリニア中央新幹線の建設工事が、静岡県と合意に至らずに遅れているのは周知の通りだ。筆者は、静岡県の川勝平太知事がリニア計画を「妨害」していると断じざるを得ない。その理由をお伝えしたい。

「考え方をポジティブに変えることで、人生もより良い方向に変わっていく」という自己啓発のメッセージを、誰もが一度は見聞きしたことがあるだろう。しかし「経営の神様」と称された稲盛和夫は、「考え方」を変えるのではなく「人格」を磨けと説いた。さらに、「経営のハウツーのようなもの」を教えようとは思わないと断言していた。その理由とは何か。

新型コロナウイルスが猛威を振るってストレスフルな生活を強いられた私たちだが、コロナ禍が収束に向かう中、人々は新たなストレスに直面している。そこで今回は、米ハーバード・メディカル・スクールのレポートをご紹介したい。その中には、一般に常識と考えられているようなストレスに関する話を真っ向から否定する内容が満載されていた。あなたが信じていた話があったとしたら、これを機にストレスに関する「エセ常識」を捨て去ってほしい。

話題沸騰中の「チャットGPT」だが、金融・投資業界ではファンドマネジャーの存在意義を揺るがす報告が上がってきている。チャットGPTに投資ファンドを作らせたら、英国の人気上位10ファンドの運用成績をはるかに上回る実績を上げたというのだ。チャットGPTが人類に見せ始めた大きな可能性の一つを見てみよう。

稲盛和夫は、京セラと、KDDIの前身である旧第二電電の創業者であり、経営哲学者としても広く知られている。稲盛は、経営において精神面や人間性が重要であるという考えを持っており、その思想は「フィロソフィ」として多くの経営者やリーダーに、今なお影響を与えている。そして稲盛は、霊能力者とされたインドの精神的指導者、サティヤ・サイババの教えに共鳴。中でも特に「すべてのものに神が宿る」という考えを高く評価していた。稲盛とサイババの思想的邂逅(かいこう)について今回は述べていこう。

実用性がない、暇つぶしでしかない、1円にもならない…。そんな批判がいくつも湧いてくる方法で、「経営の神様」と称された稲盛和夫氏は、経営者としての大局観を養っていた。その意義や効用とは?

4月末に相続のルールが大変更したことをご存じだろうか?4月頭にも大きな変更があり、知らないと損してしまいかねない相続ルールの変更が相次いでいる。税理士への取材結果を交えて解説する。

23年4月に逝去した「ムツゴロウさん」こと畑正憲氏はかつて、離乳期のヒグマのメスを娘として育てると誓い、人間とヒグマの共存に挑戦した。そして、その記録を小説に書き記しているのだが、その顛末は衝撃的なものだった。

「経営の神様」と称された故・稲盛和夫氏が、韓国と深い関係にあったことはあまり知られていないようだ。実は、韓国で最高の名誉とされる褒賞を授与された、「キムチの恩人」と呼ばれる韓国人と浅からぬ縁がある。そして、稲盛氏とその人物の関係性の中に、不幸な歴史を繰り返してきた日韓関係の改善の鍵が見えるのだ。
