2022.5.19
中外製薬が「国内最強の新薬メーカー」でも市場評価が冴えない3つの理由
中外製薬の株価は、堅調な業績予想にもかかわらず低位に放置されている。2021年の年初までの業績と株価は、飛ぶ鳥を落とす勢いがあった。株価が下落に転じた要因のひとつとして考えられるのは、21年2月4日に発表した新成長戦略「TOP I 2030」が不評…
医療・医薬品業界のオピニオンリーダーとして、1988年創刊「RISFAX」、2000年創刊「医薬経済」を発行しています。毎月1日・15日に公開する「医薬経済ONLINE」 の中から、ダイヤモンド編集部が旬の話題をピックアップして「お届け」します。
2022.5.19
中外製薬の株価は、堅調な業績予想にもかかわらず低位に放置されている。2021年の年初までの業績と株価は、飛ぶ鳥を落とす勢いがあった。株価が下落に転じた要因のひとつとして考えられるのは、21年2月4日に発表した新成長戦略「TOP I 2030」が不評…
2022.5.12
投資ファンドの目利きは間違っていたのだろうか。3月28日、中堅のジェネリック(後発)医薬品企業、共和薬品工業が、大阪府と工場を置く兵庫県、鳥取県から行政処分を受けた。医薬品の製造上の違反が見つかったためで、医薬品医療機器法に基づき最…
2022.5.5
住友ファーマ(今年3月まで大日本住友製薬)は2005年に大日本製薬と住友製薬が合併し誕生した。合併により、とりあえず経営基盤を拡大し、財務面などの体力を得ることが狙いだったと考えられる。大型製品「ラツーダ」に頼ってきたが、特許が切れて…
2022.4.28
「ここまで忖度すると、あきれるというよりも笑えてくる」と、業界関係者を失笑させる記事が日本を「代表」するクオリティペーパーの系列紙に載った。年度末を跨いで日経産業新聞が3回にわたって連載した『認知症薬 エーザイ再挑戦』である。記事体…
2022.4.21
10年前に武田薬品工業が行ったスイス・ナイコメッドの巨額買収は失敗だったのだろうか。11年、武田薬品は新興国市場に強みを持つナイコメッドを約1兆1000億円で買収。翌12年にモスクワから280キロ北東のヤロスラブリに工場を開設し、本格的にロシア…
2022.4.14
昨年末、業界最大手のサワイグループホールディングス(HD)が電撃的に発表した「小林化工が持つ工場のみ」の買収。この“奇策”に業界内では衝撃が走ると同時に、自ずと視線はある会社に向かった。「小林化工は決着した。では、日医工はどうするの…
2022.4.7
3月下旬、東京地検特捜部がSMBC日興証券の元幹部5人を証券取引法違反(相場操縦)容疑で逮捕、起訴。さらに三井住友銀行出身の副社長も逮捕した。対象となった銘柄の一つはアズワンだったとされる。一般の知名度はいまひとつだが、大学や製薬会社の…
2022.3.31
数年毎に早期退職者募集をしているアステラス製薬。同社にはキーマンと目される人物がいる。「彼がアステラス製薬にいるということは、まだリストラが続くということでしょう」と、そのキーマンが過去に在籍した外資系製薬会社社員は漏らす。「コス…
2022.3.24
協和キリンの時計の針をふた昔前に戻したときに感じるのは、中外製薬との間でついた大きな格差である。「抗体医薬開発における国内の双璧」と称されたのは昔。自社創製薬群が大きく伸長して売上高が1兆円の大台に届こうとしている中外に対し、協和…
2022.3.17
旧大日本製薬と旧住友製薬の合併で2005年10月に誕生した大日本住友製薬。来る4月1日を期して「住友ファーマ」に生まれ変わる。マルピーの通称で知られた大阪・道修町の名門の名は、生き残りを賭けたはずの再編劇から16年半で消滅する。社名変更は、…
2022.3.10
2月初め、警視庁が医療ベンチャー「テラ」株のインサイダー取引容疑で建設会社社長ら3人を逮捕、下旬にはテラと提携した医療コンサルタント会社「セネジェニックス・ジャパン」の竹森郁元取締役も逮捕した。テラは新型コロナウイルス感染症が急拡大…
2022.3.3
田辺三菱製薬に対し、厚生労働省の「最終ジャッジ」が下ろうとしている。話の発端は、日本製薬工業協会のプロモーションコードに関する「重大な違反」が発覚したためだ。こともあろうに同社は、同協会“次期会長”を意味する統括副会長会社の立場だ…
2022.2.24
いまや“全面戦争”の様相だ。消費者庁と「ラッパのマーク」の正露丸でおなじみの大幸薬品である。1月20日、消費者庁が大幸薬品に対し、同社が販売する二酸化塩素を活用した「クレベリン」商品のうち、置き型以外の4商品について優良誤認させるとし…
2022.2.17
ジョンマーク・ギルソン社長をトップに戴く三菱ケミカルホールディングス。昨年末発表の経営戦略で大幅な組織改編を示し、主力である石油化学からの実質的な撤退を掲げたほか、最高財務責任者を外部から迎え入れるなど矢継ぎ早の改革を打ち出してい…
2022.2.10
東証は1月、各企業が割り振られる新市場の所属先を発表した。製薬業界では1部市場に上場している製薬会社37社中、35社がプライム市場に移行。医薬品卸も1部市場に上場している大手5社が揃ってプライム市場に移る。医薬品業界でスタンダード市場を選…
2022.2.3
中外製薬にとって正念場かもしれない。同社が横浜市戸塚区に建設する研究施設「中外ライフサイエンスパーク横浜」をめぐる周辺住民との間の軋轢だ。周辺住民が「豪雨の際には遊水地の役割を果たしてくれていた土地に盛土をしたら、周辺の住宅は軒並…
2022.1.27
新型コロナウイルスのパンデミックから2年が経過した。ワクチンや治療薬の開発では欧米大手やバイオベンチャーはもとより、中国にも遅れをとった。当初はアビガンなどの抗ウイルス薬の緊急承認や早急なワクチン開発に向けて、政治・行政と業界が一…
2022.1.20
「武田ブランド」が、いま、音を立てて崩れている。開闢240周年を自画自賛する企業ブランディングキャンペーンを、年も押し詰まった昨年12月より慌ただしく展開し出したことが、彼らの「焦り」の度を如実に物語ろう。しかも、「世界に尽くせ、タケ…
2022.1.13
2021年12月24日、エーザイの株価は下落し、年初来安値を更新した。6月22日の年初来高値1万2765円から半年間で半値となった。その理由は周知のとおり、日米欧で物議を醸した米バイオジェン/エーザイのアルツハイマー病(AD)治療薬「アデュヘルム」…
2022.1.6
「あなたは馬ではない。牛でもない。マジでみんなやめて」。米国食品医薬品局(FDA)は、9月にSNSでこんな警告を発した。駆虫薬「イベルメクチン」の新型コロナウイルス感染症に対する効果を期待するあまり、家畜用製剤にまで手を出さないでという…
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