2021.8.26 医薬品販売にこだわる「ローソン」に、規制一部見直しの追い風 コンビニエンスストアは次々と取り扱いサービスを拡大してきたが、どうしても埋められない穴が医薬品だった。だがコンビニの大衆(OTC)薬参入を阻んできた規制が、8月から一部見直されることになった。OTC薬を手に入れて、コンビニはいったい何を…
2021.8.19 不祥事続く後発医薬品業界!日医工、沢井、東和、ケミファの財務健全性は? 後発(ジェネリック)医薬品業界は嵐の真っ只中に放られている。嵐とはすなわち相次ぐ不祥事や薬価引き下げだ。各社はこの嵐に耐えられるのか。財務の観点から、上場する大手・中堅4社(日医工、沢井製薬、東和薬品、日本ケミファ)を分析した。
2021.8.12 三菱ケミカルHDに外国人社長就任で、田辺三菱製薬に待ち受ける洗礼 田辺三菱製薬が三菱ケミカルホールディングスの完全子会社となってから、1年半近くが経過した。同社の企業価値向上のためには、三菱ケミカルHDの全面的な庇護を受ける以外の選択肢が「本取引よりも有効であるとは考えられない」と結論付けての嫁入…
2021.8.5 武田薬品の株価低迷、証券アナリストが分析するその理由 業界最大手の武田薬品の株価が低迷している。残念ながら買収金額6兆円超の日本企業最大の企業買収に踏み切ったクリフトフ・ウェバー社長の経営戦略は株式市場から敬遠される結果となったと言えよう。シャイアー買収発表前に6000円台にあった株価は…
2021.7.29 伊吹文明元衆院議長が引退!厚労族の地位低下で製薬業界に影響は? 自民党厚労族の重鎮、伊吹文明元衆院議員の引退で官邸への「抑止力」を失い、田村憲久厚労相と加藤勝信官房長官は、閣僚の重責で手いっぱい。ツートップの次を担うことが期待される中堅議員3人も心許ない状況と言える。製薬業界にとっての救世主が…
2021.7.22 ノバルティスのディオバン事件、無罪判決確定の波紋 スイスのメガファーマ、ノバルティスが製造販売する降圧剤「ディオバン」で13年に発覚した虚偽広告を巡る事件。1審、2審の無罪判決を不服とした検察側は最高裁判所に上告したが、最高裁は6月28日にそれを棄却し、無罪が確定した。製薬業界と医学界…
2021.7.15 SBIvsネオファーマ!新型コロナ増殖抑制効果「サプリ」を巡る騒動の深層 かつてソフトバンクの孫正義氏の右腕とも呼ばれた北尾吉孝氏が率いる「SBIグループ」と、「ネオファーマジャパン」がサプリメントの工場をめぐって奪い合いを演じている。そのサプリメントとは「5-アミノレブリン酸(5-ALA)」という天然アミノ酸。…
2021.7.8 「旧武田薬品」を痔の薬で切り崩し!大衆薬トップへロート社長の“逆襲” ロート製薬は30年時点での会社のありたい姿をまとめた「ロートグループ総合経営ビジョン2030」を制定し、このなかで、主力のOTC薬部門に関しては「日本におけるOTC医薬品のリーディングカンパニーをめざす」と宣言していた。痔治療薬「ボラギノール…
2021.7.1 日医工の査察で富山県に「忖度」はあったのか?疑いに拍車をかけた社長の発言 地元を代表する後発品企業である日医工で品質問題が発覚したことから、5月中旬、富山県薬剤師会が会員向けにウェブ説明会(非公開)を開いた。日医工の関係者のほか、県くすり政策課の青栁ゆみ子課長が呼ばれた。青栁氏に出席が求められたのは、日…
2021.6.24 エーザイ認知症新薬の承認は「仮免」、狂騒の後に待ち受ける審判 お茶の間に「希望と勇気を届ける」働きをしたものと思われる。米国食品医薬品局(FDA)が下したアルツハイマー型認知症(AD)薬「アデュカヌマブ」(製品名、アデュヘルム)の迅速承認というニュースだ。株価も一般投資家を中心とした「買い」の殺…
2021.6.17 医薬品卸業界に自由経済はあるのか?「30年以上前から受注調整」の衝撃 公的な薬価制度に紐づいた「医療用医薬品の流通」が根本から問われているが、誰一人として明確な答えを持ち合わせていない。医薬品卸4社による談合事件の裁判が東京地裁で開かれ、卸業界では、長期間にわたり独占禁止法上で禁じられている「受注調…
2021.6.10 超高額の役員報酬をもらう“興行師”「武田薬品」経営陣の強かな学習能力 武田薬品が「しぶとい動き」を見せている。代表例は株価だ。昨年3月下旬、新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化とそれに伴う巨額減損への懸念から、同社の株価は一時2900円まで急落した。ところが減損リスクがひとまず遠のくと、安定圏とさ…
2021.6.3 トラブル続きで四面楚歌の楽天、がん光免疫療法と大衆薬裁判でも Eコマースと金融を柱に、通信、スポーツ、医療、そして一時は航空運送業にまで手を伸ばし、商いの領域にとどまらず、社会のインフラ部分をもカバーする楽天グループ。創業者・三木谷浩史氏の才覚と強運によって、創業から四半世紀足らずで足元の連…
2021.5.27 小林化工新社長に企業再生請負人、親会社オリックスの「事業譲渡」は? 業界未経験の弁護士出身者が、後発医薬品メーカー、小林化工の新社長に就任した。投資や知財関連で経験豊かとみられるが、規制に雁字搦めの製薬業界で、どう手腕を発揮するのだろうか。以前小林化工の親会社オリックスに在籍していたことがあり、オ…
2021.5.20 マイクロソフトが買収の「音声認識ソフト」、医療IT激変の破壊力 米マイクロソフトが4月12日、米ニュアンス・テクノロジーを約2兆1500億円(194億ドル)で買収すると発表したことである。ニュアンスはアップルの音声アシスト機能「Siri」の基礎技術を開発した企業として有名だ。だが、実は20年近くにわたって、医…
2021.5.13 小林化工と日医工の過度な「安定供給主義」、圧力の正体とは? 小林化工、日医工と相次ぐ後発品企業の品質問題をめぐる不祥事で、「ジェネリック」の名称で信用を得てきた後発品が、再び「ゾロ」と蔑まれている。だからと言ってこの2社をとにかく叩けば解決するほど単純ではない。もちろん2社は猛省し、再発防止…