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【1】今日の株式相場早わかり！
ひとまず反発も、海外では不安材料が後絶たず
日経平均株価は反発！ 先週末9月30日の米国市場では、NYダウなどの主要株価指数が大幅続落した。8月の個人消費支出（PCE）物価指数が市場予想を上回る伸びとなり、連邦準備理事会（FRB）高官はインフレ抑制姿勢を示した。インフレ・金融引き締めへの警戒感が続き、ナイキを中心に企業決算もさえないものが多かった。週明けの東京市場はこうした流れを引き継いで売りが先行。ただ日経平均株価は先週まで大幅下落していたため、下値では買いが入りプラス圏へ浮上した。レーザーテックなどの半導体関連株や日本郵船などの海運株の上昇が目立った。
今日は米サプライマネジメント協会（ISM）が9月の製造業景況感指数を発表。またノーベル生理学・医学賞が発表される。
【日経平均】26215.79円↑↑（+278.58円）
【マザーズ指数】701.37↑（+6.02）
【NYダウ】28725.51ドル↓↓（-500.10ドル、9月30日）
【ナスダック】10575.619↓↓（-161.887、9月30日）
■日経平均株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
【2】今日の注目株！
「中間配当より期末配当が多い」高配当銘柄！
9月末の配当権利落ちと前後して海運株の下落が目立った。コロナ禍で高騰していたコンテナ船運賃が足元で大きく下落しており、下期の利益や期末配当の水準が低下するとの見方からだ。日本郵船の配当予想（直近実施した株主分割を考慮）は中間333円、期末145円となっている。ならば高配当利回りで、中間配当より期末配当が多い銘柄に注目してみたい。もちろん減配リスクには目配りする必要があるだろうが、会社側が下期の収益にもある程度の自信を持っていることの表れと考えることができる。
これらも高配当銘柄とあって、中間配当の権利落ちとともに株価下落しているものが少なくない。ただ、下期の収益が底堅く、期末配当の維持・増額の確度が高まれば見直しの動きが出てきそうだ。
三菱HCキャピタルの2023年3月期配当予想は1株当たり「31円」（中間15円、期末16円）となっており、24期連続増配の見通しだ。第1四半期（4～6月）の純利益は前年同期比で3％減ったが、通期予想に対する進捗率は約29％となり、順調な滑り出しとの声があった。東洋製罐グループホールディングスの2023年3月期業績はコスト増により大幅減益見通しだが、期初の想定ほど悪化せず上方修正を発表。ここ3カ月ほど株価は好調に推移している。
■三菱HCキャピタル株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
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【3】月曜連載「ザイアナリスト小林大純『今週の焦点』」
米国で雇用統計など、国内では小売中心に決算
先週の日経平均株価は－1216.62円（－4.48％）と大幅に下落。英国が大規模な経済対策を打ち出したことで各国の金利が上昇。英イングランド銀行（中央銀行）が国債買い入れを発表するも、欧米を中心にインフレや金融引き締めによる景気悪化への懸念がぬぐえず、一部で金融不安も取りざたされるようになった。また、米アップルを中心に業績の先行きに不安を与えるニュースが出て、実際にさえない決算も相次いだ。
月末にかけての売り需要が一巡し、10月に入った今週は自律反発を見込む声がある。ただ、米国では3日（月）に9月のISM製造業景況感指数、7日（金）に9月の雇用統計と、企業景況感や雇用情勢を示す経済指標の発表が予定されている。これらの内容を受けて、引き続き上下に振らされる相場展開となることも視野に入れておきたい。
米9月雇用統計の現時点の市場予想は、非農業部門雇用者数が前月比25万人程度の増加（8月は31万5000人増）、失業率が3.7％程度（8月も同じ）となっている。これまでと同様、雇用の堅調さとともに労働需給（需要と供給のバランス）のひっ迫によるインフレ圧力の高まりが焦点だ。
国内では5日（水）のイオン、6日（木）のセブン＆アイ・ホールディングスなど小売・サービス企業の決算発表が相次ぐ。7日の安川電機も輸出企業の決算の前哨戦として注目度が高い。また、今週はノーベル賞の発表があり、関連銘柄への関心が高まる可能性がある。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科（現経営管理研究科）修了（MBA）。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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