◆今日の内容を10秒でチェック!
・日経平均は一時800円近い下落も下げ渋り、米トリプル安
・ソニーGがテレビ事業分離、東京電力HDは原発再稼働へ
・衆院選「消費減税」公約も追い風、好決算の小売株に注目
【1】今日の株式相場&話題株 早わかり!
5日続落…一時800円近い下落も下げ渋り、米トリプル安
【今日の相場】
日経平均株価は5日続落! 連休明け20日の米国市場では主要株価指数がそろって大幅続落し、NYダウは-870.74ドルとなった。デンマーク自治領グリーンランドをめぐる米欧の対立で、投資家心理が悪化した。また、日本の長期金利が急上昇(国債価格が急落)して米国債にも波及し、米株・米国債・ドルがそろって売られる「トリプル安」の様相を呈した。今日の東京市場もこうした流れを引き継いで始まり、日経平均株価は朝方に一時5万2194.81円(-796.29円)まで下落。ただ、その後は下げ幅を140円あまりまで縮める場面があった。昨日までの4日続落で1300円超下げただけに、押し目買いも入ったようだ。また、片山さつき財務相が国債市場の安定化へ対応する姿勢を示し、長期金利が一転低下したことも安心感につながった。
もっとも衆院選を控えて日本の財政懸念は根強く残るとみられ、米欧の対立も解消の糸口が見出しづらそうだ。X(旧ツイッター)の音声チャット「スペース」でこうした相場の焦点について解説したので、改めて参考にしてほしい。
【※Xスペース配信(1月19日)はコチラから】
⇒https://x.com/ZAiClub/status/2013097080181674377
【日経平均】52774.64円↓(-216.46円)
【グロース250】720.80↓↓(-12.92)
【NYダウ】48488.59ドル↓↓(-870.74ドル、20日)
【ナスダック】22954.322↓↓(-561.066、20日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【今日の話題株】
◆キオクシアホールディングス(285A)
1万6500円(+1295円)
売買代金トップで大幅反発、上場来高値を更新した。20日の米国市場で同業のサンディスクの株価が+9.55%となり、キオクシアHDにも買いが波及したようだ。米金融大手がサンディスクの目標株価を大幅に引き上げ、サンディスクやキオクシアHDが手掛けている半導体メモリーの良好な需給(需要と供給のバランス)環境が続くとの見方を示した。
◆ソニーグループ(6758)
3701円(-35円)
テレビやホームオーディオなどの事業を分離し、中国のTCLグループとの合弁会社に承継すると発表している。合弁会社の出資比率はTCLが51%、ソニーが49%となる。株式相場全体が下落しただけに株価の好反応は限られたが、ゲームや音楽・映画といったエンターテインメント事業に集中する姿勢を強めたことは一定の評価を得たようだ。
◆東京電力ホールディングス(9501)
720.6円(+35.1円)
柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)6号機をきょう午後7時以降に再稼働すると明らかにしたことが報じられ、採算改善に期待した買いが改めて入ったようだ。福島第1原発の事故後、東電の原発としては初の再稼働となる。当初は20日の再稼働が予定されていたが、制御棒を引き抜く試験で警報が鳴らないトラブルが発生し、再稼働を見送っていた。
【2】水曜コーナー「ザイアナリスト小林大純『気になるあの株!』」
衆院選「消費減税」公約も追い風、好決算の小売株は
先週までに2025年9~11月期決算の発表がおおむね終わったが、今回はその中でも小売企業に注目したい。小売セクターで時価総額1000億円以上、直近1カ月間に決算発表した企業を対象として、この間の株価上昇率が高かった順に下表にまとめた。
高市早苗首相は19日の会見で、23日に召集する通常国会の冒頭で衆院を解散すると表明。同時に、食料品の消費税率を2年間ゼロにする政策について検討を加速すると述べた。折からの物価高(インフレ)が選挙戦の大きな争点になるとみられ、与野党そろって消費減税を公約に掲げる。こうした流れから、今週に入り食品メーカーやスーパー各社などの株価が軒並み上昇した。デンマーク自治領グリーンランドの領有をめぐる米欧の対立で、小売などの内需関連株に投資資金が向きやすくなったとも考えられそうだ。
「食料品消費税ゼロ」で直接的な恩恵を受けるのは食品スーパーなどだろうが、家計の負担が和らげば他の小売業態にも恩恵が及びそう。特に直近の決算が良好だった企業は消費者の支持を得ていると考えられるため、前述した条件で銘柄をピックアップした。
値上がり率トップは中古車販売のネクステージ(+24.17%)。2025年11月期の営業利益は前の期比51.4%増の195億円、2026年11月期の営業利益見通しは22.5%増の240億円だ。次いで値上がり率2位には、北陸地盤のドラッグストアであるクスリのアオキホールディングス(+21.30%)がランクインした。2026年5月期の上期(2025年6~11月)営業利益は前年同期比6.7%増の134億円となり、同時に発表した株主還元の強化や新中期経営計画も高く評価されたようだ。EDLP(エブリデー・ロー・プライス)戦略で顧客の節約志向の高まりを捉えており、生鮮を含めた食料品の拡充を進めているため、「食料品消費税ゼロ」の恩恵も見込めそうだ。
なお、クスリのアオキをめぐってはイオンとの資本業務提携が解消されたことも話題となっている。小売業界は再編の動きが活発化しているだけに、今後の両社の動向も注目されそうだ。
食品スーパーからは、イオン系のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスやマックスバリュ東海がランクイン。なお、マックスバリュ東海などの一部企業は直近四半期(累計)の決算が営業減益となっているが、前四半期から減益幅が縮小して好感されたようだ。また、サイゼリヤやファーストリテイリング、ビックカメラは第1四半期決算が2ケタ営業増益となった。幸先の良い出足で今期業績への期待が高まる上、消費者の支持を得ているという点でも注目できそうだ。
(ザイアナリスト 小林大純)

小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社などを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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