◆今日の内容を10秒でチェック!
・日経平均は大幅に3日続落…ハイテク中心に軟調、中東懸念も
・ヒューリックが「鉄緑会」買収、アサヒは今期業績予想を好感
・「IPO株」GOなど初値堅調、7月は自動運転開発のティアフォー
【1】今日の株式相場&話題株 早わかり!
大幅に3日続落…ハイテク中心に軟調、中東懸念も
【今日の相場】
日経平均株価は大幅に3日続落! 6月12日(6万6020.04円)以来の安値を付けた。7日の米国市場では主要株価指数がそろって反落。4~6月期決算速報を発表した韓国サムスン電子が急落したことで、半導体関連株に売りが広がった。また、ホルムズ海峡で船舶が攻撃されたと伝わり、米財務省がイラン産原油の販売認可を取り消すと発表。これを受け、原油価格や金利が上昇したことも株式相場の重石となった。今日の日経平均株価は朝方に一時1100円あまり下落すると、押し目買いが入ってプラス圏に浮上する場面もあった。ただ、戻り待ちの売りに押され、今日の安値で取引を終えた。アドバンテストや東京エレクトロンが軟調で、日経平均株価を押し下げた。日本の長期金利は一時2.87%とおよそ30年ぶりの高水準を付けた。
ハイテク株の押し目買いと戻り売りで日経平均株価が上下に振れる中、X(旧ツイッター)の音声チャット「スペース」で投資戦略について解説したので、改めて参考にしてほしい。なお、今日は国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しや、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表される。
【※Xスペース配信(7月6日)はコチラから】
⇒https://x.com/ZAiClub/status/2073979406004199849
【日経平均】66819.05円↓↓(-1437.91円)
【グロース250】711.43↓↓(-19.20)
【NYダウ】52925.15ドル↓(-130.76ドル、7日)
【ナスダック】25818.690↓↓(-302.470、7日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【今日の話題株】
◆ヒューリック(3003)
1790円(+19円)
不動産大手。進学塾「鉄緑会」を運営する東京教育研を買収すると発表した。ベネッセコーポレーションから東京教育研の全株式を取得する。ヒューリックは個別指導塾「TOMAS」のリソー教育グループを傘下に持ち、東京大学の受験指導で知られる鉄緑会をグループに加えてこども教育事業の拡大を図る。M&A(企業の合併・買収)を積極的に活用し、多様な成長事業を取り込む方針だ。
◆パルグループホールディングス(2726)
1470円(-78円)
アパレル大手で、雑貨店「3COINS」も展開。2027年2月期の第1四半期(3~5月)決算を発表し、営業利益は前年同期比1.3%増の79億円となった。衣料事業は在庫管理の徹底で値引き販売を抑制し、増収増益となった。一方、雑貨事業は発注抑制による販売機会のロスが生じたほか、人件費の増加も響いて減益に。市場予想を下回る結果となったことで売りが先行した。
◆アサヒグループホールディングス(2502)
1660.5円(+50円)
午前の取引終了後に2025年12月期の決算を発表し、事業利益(本業のもうけに相当)は前の期比7.8%減の2629億円となった。2026年12月期の事業利益は10.6%増の2910億円になる見通し。昨年9月に発生したサイバー攻撃の影響で決算発表を延期していたが(ただ前期業績は6月11日に修正済み)、市場予想を上回る今期の業績見通しを受けて買いが広がった。
【2】水曜コーナー「ザイアナリスト小林大純『IPO株ココだけの話』」
GOなど初値堅調、7月は自動運転開発のティアフォー
今日は6月のIPO(新規株式公開)結果と、7~8月のIPO予定を確認しておこう。
6月は3社が上場し、いずれも公開価格を上回る堅調な初値を付けた。注目を集めたのは、6月16日に上場したタクシー配車アプリのGOだ。初値は公開価格(2400円)を21.3%上回る2910円。売出規模972億円と東証グロースのIPOとしてはかなり大型(=換金売りが出やすい)で、通常なら初値の伸び悩みにつながるところ。しかし、公開株の販売では海外投資家の旺盛な需要が確認されており(6月3日号参照)、上場時にも積極的な買いが入ったようだ。
その後、株価は6月23日に2061円まで下落する場面があった。米ウーバー・テクノロジーズなどと比べPER(株価収益率、2026年5月期予想ベース)が高いといった見方もできるだろう。ただ、7月14日の通期決算発表を前に株価は再び上昇しており、2027年5月期の更なる利益成長が期待されているようだ。
6月23日上場のLiNKXや6月30日上場のネイスは初値後に株価が急騰する場面があった。これらは公募・売出規模10億円台と比較的小型のIPO(=換金売りが出にくい)で、株式需給(売りと買いのバランス)がひっ迫しやすかったとみられる。値動きがやや荒く、過熱感の強い銘柄もあるので注意しよう。
さて、現時点のIPO予定は7月に4社、8月上旬に1社となっている。注目のIPOは7月22日上場のティアフォーだ。同社は自動運転ソフト「オートウェア」の開発を主導するとともに、オートウェアを活用した自動運転車の開発や実証・導入支援を行っている。株主にはSOMPOホールディングス、ヤマハ発動機、いすゞ自動車といった大企業が名を連ねる。2026年9月期の業績は売上高が前期比32.4%増の84億円、営業損益が112億円の赤字(前期は105億円の赤字)となる見通し。仮条件(1015円~1085円)上限で計算した公募・売出規模は267億円で、GOほどではないが大型IPOだ。公開株の35%は海外で販売される予定。
GOと異なり赤字段階での上場となる点は気になるが、当初の想定価格(1015円)を上回る仮条件となり、市場からの評価は高いようだ。また、7月29日上場のアイ・グリッド・ソリューションズも公募・売出規模が80~90億円程度とやや大きいが、分散型太陽光発電事業への期待が高まりそうだ。
その他では、7月15日にAI(人工知能)チャットボットのチャットプラスが上場する。7月29日上場のビーエイブルは福島第一原子力発電所の廃炉作業などに携わり、8月4日上場のエブリーはレシピ動画メディア「デリッシュキッチン」で知られる。
(ザイIPO株アナリスト 小林大純)

小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社などを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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