「東京2020 一か八かファンド」のモデルポートフォリオを選定
山本潤のメルマガ会員限定の「みんなの運用会議(web会議)」を4月15日に開催し、そこでの議論も踏まえて「東京2020 一か八かファンド」の助言銘柄を選定致しました。4月16日に会員ページで発表しています。
東京2020 一か八かファンドのラインアップは「Ⅰ」と「Ⅱ」の2種類があります。ファンドⅠは投資元本100万円を2021年の五輪閉会式までの約1年4カ月保有して2倍の200万円にすることを狙い、ファンドⅡは同期間で投資元本200万円を3倍の600万円にすることを狙います。
「一か八か」という名の通りハイリスクのモデルポートフォリオです。COVID-19の感染拡大で全国各地に非常事態宣言が出され、経済活動が大幅に収縮しています。そんな中、ファンドの助言銘柄の多くはコロナショックで直撃を被った業種の銘柄でポートフォリオを組んでいます。
今後、感染拡大が長引けば、株価が2倍、3倍になる前にいくつかの銘柄は上場廃止になる可能性もなきにしもあらずです。ただ、私たちの総力を結集して応援することで、微力ながらそうならないよう貢献できると思います。苦境にある企業を応援するのも投資家の重要な役目です。
長期成長株のDFRポートフォリオとの違い
長期成長株に投資するDFRポートフォリオの銘柄選定とは全く異なります。DFRポートフォリオは、長期の配当成長の見通しによる銘柄選択を徹底しています。収益性、財務内容、成長性、割安性、経営者の能力などの総合評価で銘柄を選別し、内需と外需のバランスがとれたポートフォリオを構築しています。10年間で資産10倍をリスク20%で目指すものです。
一方、東京2020 一か八かファンドは短期投資型です。利益率が高くないもの、財務状態が悪いもの、割安感のない銘柄などもバルクで組み入れ、内需銘柄重視の構成です。COVID-19の感染拡大と経済自粛の長期化で大きな損失が出る恐れがあるため、株価は既に半値以下になっており、約1年4カ月間の短期保有でキャピタルゲインを狙います。
リスクを比較しましょう。DFRポートフォリオのリスクはおよそ20%で、リターンは連続複利で23%を目指します。一方、東京2020 一か八かファンドⅠはリスクが69%で、リターンは連続複利で69%を目指します。さらにⅡはリスクが110%で、リターンは連続複利ベースで110%を目指します。
「東京2020 一か八かファンド」の勝算は?
本ファンドの勝算を述べます。現在、多数の投資家は次のように考えているはずです。例えば、コロナの影響で恩恵を受ける銘柄を保有したい。家で飲んだり、ゲームをしたり、スーパーやネットでの買い物が増えるから関連銘柄にしよう。ワクチンも治療薬の開発には数年間かかり、病気になったら大変なので経済自粛は当面続くのではないか。あえて買うとすれば、一段の経済悪化に備えてキャッシュリッチなディフェンシブ銘柄が無難かなと。こうした心理はよくわかります。しかし、残念ながら、多数派は儲かりません。なぜならば、多数であるが故のレッドオーションに身を置いているからです。
現実を直視してください。
1)理論株価を理解しよう
理論株価は10年先の平準的な企業業績を反映するものです。目先の1~2年の業績の貢献はわずかです。みんなが平凡な「安心」を求めているときに、理論的で非凡な「恐怖」を選びとってください。
2) ワクチン開発について
ワクチンや治療薬は短期間で開発され、多数派の考えは杞憂に終わるでしょう。人類はこれまでも限られた期限の中で、最善を尽くしてきました。時間を最大限を優先し、多数ある候補の中から効果が高くて安全な治療薬を使うようになるでしょう。
3) 経済の悪化について
経済の悪化はすでに起きており、当たり前のことはリスクではありませんし、株価に織り込まれています。だからこそ、人材関係や不動産関連の株価は数分の1まで落ちたわけです。今期や来期の業績を心配している人が多いですが、その心配は馬鹿げたことです。
キャッシュ化による下落回避は本当に有利?
伝統ある欧米のフィデリティなどの名門投信は勝手にキャッシュ比率を上下させることをファンドマネジャーに許してはいません。投機ではない限り、長期投資は基本的にはキャッシュはほぼゼロでフル投資を継続しています。それが過去100年で培われた投資の常道です。下がったものはいずれ上がる。株価が下がっても配当の再投資利回りは上がる。人類に対する強い信念だけが長期の投資を可能にします。投機家のように右往左往しては投資家失格です。
「東京2020 一か八かファンド」の銘柄は、ゴールデンウイークの連休後に一般公開する予定です。ポートフォリオはリスクが高いので余裕資金の20%以内にとどめてください。余裕資金を全額投資するようなことは絶対に避けてください。余裕資金が少ない方は、数銘柄を選んで投資するだけでもよいのです。それぞれが応援できる範囲で投資してください。
(DFR投資助言者 山本潤)
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