昨年から新設定が相次ぎ、残高が急拡大したラップ型投資信託。様々な資産に分散することで、資産を「守りつつ成長」させる投資信託だ。設定以来、好調な相場が続いていたが、昨年夏からの大幅下落でその真価が問われる時が来た。ラップ型投資信託は、この大幅下落を回避することができたのか。資産比率を大きく変動させないラップ型の低リスクタイプの成績をチェックしてみよう!
債券の比率を高くしている安定型の中には
市場平均の半分以下に下落を抑えた投資信託も!
6資産均等投資の場合の昨年夏から今年2月の安値までの下落率は11.3%。ラップ型の安定型は、債券比率を高くするなどで下落リスクを抑えているが、成績はどうだったのか。シリーズ合計の純資産順に見てみよう。

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まず、純資産が4000億円を超えダントツのコアラップは、下落抑制にヘッジファンドを活用する投資信託。2015年7月1日から16年2月12日の安値までの下落率は、7.2%と、6資産均等投資の下落率11.3%よりは低い下げ率に留めている。安定型と成長型の配分を機動的に変える切替型があり、その下落率は7.6%。成長型の下落率は11.4%と6資産均等投資とほぼ同じ成績だ。スカイオーシャン・コアラップも運用内容は同じだ。
純資産2位のスマラップの安定型は、国内債券に6割で円資産の比率は78%と低リスクで、昨年夏からの下落率は3.4%と、市場平均の半分以下に下落を抑えている。このほか、純資産上位3位ののむラップ・ファンドの保守型の下落率は5.1%、純資産4位のラップ・コンシェルジュの安定タイプは、ヘッジ付き外国国債を組み入れ、下落率は2.9%と低い。
それ以降も、多くのラップ型の低リスク型の投資信託が、市場平均の成績に勝つ結果を出している。
最も大きく下落したのが、My-ラップの安定型で、下落率は11.9%。債券・ヘッジファンドが70%を占めるが、外国債券部分は為替ヘッジは行わないためややリスクが高くなっている。
ちばぎんラップ・ファンド以降は、昨年7月以降に設定された投資信託で、年初から2月の安値までの騰落率を掲載。国内外の株・債券・リートの6資産均等の場合、年初から2月安値までの騰落率はマイナス7.7%。低リスク型と中リスク型はすべてがこの範囲内に下落幅を留めている。
為替ヘッジの有無などのリスク度と
運用レポートのわかりやすさを確認!
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