
株の売買には
明確な理由が必要
たとえば、業績もよく配当も高いのに、値段が安く放置されている企業の株があるとする。この場合、この株を買うべきであろうか。
ギャンなら、恐らく「買わない」と答えるであろう。というのは、ギャンは著書の中で「単に配当がよいからとか株価が安いからという理由で、株を買うべきでない」ということを繰り返し訴えているからだ。
ギャンは著書で「失敗しないための24のルール」というものを投資家に向けて提案しているが、そのうちの3つのルールに注目してみたい。
(1)配当目当てで株を買わない
(2)安いというだけで買ってはならないし、高いというだけで売ってはならない
(3)十分な理由なしにポジションを変えない(売買しない)
これらのいずれにも共通することは、まず「明確な理由をもって株を売り買いせよ」ということである。そして“今、業績もいいし配当も高いから”とか、それにもかかわらず“株価が安い水準にあるから”ということだけでは、ギャンに言わせれば、株を売買する“明確な理由”にはならないというのだ。
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