超成長株投資で資産10倍計画!

アドバンテッジリスクマネジメント(8769)は長期で買い。15年で純利益を15倍に伸ばし、今後も利益成長が期待。株価はピークの半値、来期回復を見据えて仕込み時か山本潤の超成長株投資の真髄 第78回

2020年9月16日公開(2022年3月29日更新)
山本 潤
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

アドバンテッジリスクマネジメント(8769)の株価は割安で推移

 アドバンテッジリスクマネジメント(8769)は、企業の社員向けにメンタルヘルスケアをサポートするサービスを提供する企業です。予防に力を入れたストレスチェックサービス「アドバンテッジ  タフネスシリーズ」や、メンタルの病で休職している社員の復職支援サービス「H-ARM-ONY」などを手がけています。

 同社は業況を徐々に拡大し、純利益は2006年3月期の4400万円から、2020年3月期は6.39億まで増えました。過去15年で約15倍です。今期は営業人員増加や社内システム導入などの積極投資で業績拡大は一服しますが、来期は大きく増収増益の見込みです。一方、株価は798円(9月16日終値)と約2年前につけたピークの約半値で推移しており、長期投資のタイミングとしてよいと判断します。

主力のストレスチェックサービスの事業価値を試算

 企業にとって、社員のメンタルヘルスケアは喫緊の課題です。2015年、電通の新入社員が長時間労働やパワハラで自殺に追い込まれる痛ましい事件が起きました。同年12月に労働安全衛生法が改正され、労働者数が50人以上の事業場でストレスチェックを年1回実施することが義務化され、重要性は一気に高まりました。

 メンタルの病は珍しい病気ではありません。うつ病の有症率は約6.7%で約15人に1人がなり、統合失調症の有症率も約1%で約100人に1人がなります。それ以外にも、アルコール乱用、社会恐怖や全般性不安障害やパニック障害、外傷性ストレス障害、気分変調性障害など、現代には気分障害や適応障害などに悩む方は多数いらっしゃいます。

 メンタルの病で社員が休職した場合の企業の経済的損失を試算しましょう。例えば、年収600万円の社員が半年間休職した場合、損失額は約500万円です。半年の休職にもかかわらず、損失額が年収以上になる理由は臨時採用や残業などの追加コストがかかるためです。社員数が1000人の企業で、何も対策をしなければ1%に当たる年間10人が半年間休職すると仮定した場合、年間損失額は5000万円程度です。この損失額を約3分の1に抑えられるのであれば、3300万円の価値があることになります。社員1人当たりの価値は年間3.3万円です。

約2100社、約370万人が同社のストレスチェックサービスを利用

 同社の「タフネスシリーズ」はベーシックプランの費用が1人当たり年間1400円程度。チェックに加えて産業医による面談などを行うスタンダードプランが同2000~3000円程度。組織の活性化を目指すプレミアムプランが同4000円程度です。先ほど試算した価値と比べて安く導入のメリットがあると言えるでしょう。事実、タフネスシリーズの顧客は大企業を中心に約2100社に上り、約370万人の社員が利用しています。

 復職支援サービス「H-ARM-ONY」は初期導入費用200万円、年間サービス240万円程度で提供しています。前期の売上は4000万円程度と多くないですが、今期より本格的に拡販予定です。さらに培った知見やデータに基づいてコンサルティングや研修などを行うソリューション事業も成長しています。

販売数量と単価上昇の両方が期待でき、利益成長は続く

 長期で株価が上昇する条件は、販売数量の増加と販売単価の上昇を実現することですが、今後はどうでしょうか? 数量増加については、大企業がメンタルヘルスケア事務をアウトソースしていない割合が6割もあるため、開拓余地は十二分にあると言えるでしょう。単価上昇もタフネスシリーズの上位プランへの転換や復職支援SaaSの「H-ARM-ONY」のアップセルも期待できます。順調に進めば、今後も利益は数年で数倍になることが期待できるでしょう。

 菅義偉新首相は少子化対策に本腰を入れるでしょうから、働き方改革は加速します。現在、経営者はテレワークと社員の生産性低迷に悩んでいるところです。同社の鳥越慎二社長によれば、社員のメンタルの強さと生産性は強い相関があるとのこと。これはグッドニュースです。生産性に悩む大企業はタフネスの導入に踏み切ってくれるでしょう。社会的な意義も高く、長期で応援したい企業です。

(DFR投資助言者 山本潤)

 この連載は、10年で資産10倍を目指す個人のための資産運用メルマガ『山本潤 10年で10倍を目指す! 超成長株投資の真髄』で配信された内容の一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガに登録すると、週2回のメルマガの他、無料期間終了後には会員専用ページでさらに詳しい銘柄分析や、資産10倍を目指すポートフォリオの提案と売買アドバイスもご覧いただけます

アドバンテッジリスクマネジメント(8769)/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)


今日の注目株&相場見通し!!
最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

攻めと守りの5万円株
最新好決算株
チャート入門

7月号5月21日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[攻めと守りの5万円株83]
◎巻頭特集
2025年後半に上がる業種・下がる業種は?
関税ショックで日本株どうなる?

●内需・円高耐性銘柄を狙え
●米中首脳会談実現で反騰へ
●年末に日経平均は4万円回復

◎巻頭企画
トランプ関税に動じない
最新好決算株44
●人気株15銘柄の最新売買診断も!
強気と買いが12銘柄!
今期増配予想の手堅い高配当株
株主還元強化株/連続増配株
バーゲンセール中の過去最高益株
トランプ政策がプラス!国内で稼ぐ株

◎第1特集
資金が少なくても度胸がなくても大丈夫!
攻めと守りの5万円株83銘柄
●5万円株の2大巨頭
NTT vs ソフトバンク今買うならどっち?
桐谷さん流暴落相場のしのぎ方&おススメ優待株
暴落3日間で買った全53銘柄を公開!
●<Part 1>守る!
利回り4%超がズラリ!鉄壁の高配当株
・堅実に成長または下がりにくい株
・財務健全で配当維持or増配期待株
・市場拡大期待のニッチ・DX株
●<Part 2>攻める!
高成長株から超割安株まで!驚異の爆騰株
・業界内で圧倒的な強みの内需株
・業績の勢いがスゴイ大幅増益株
・大復活が期待できる超お買い得株
●お宝株は地方にあり!スゴイ北陸株

◎第2特集
3回集中講座の第2回!チャート入門
●「チャートの形と買いタイミング」
◎第3特集
初心者がハマる9つのワナを解説
正しい知識を身に着けて暴落に振り回されない!

●相場が悪い時は積立をやめて様子を見るべき
●初心者はリスクが低い投資信託を選ぶべき

◎第4特集
今から準備して夏満喫!
ふるさと納税・夏カタログ50
【別冊付録】FXで長期&安定運用
レンジ&自動売買でコツコツ!

●初心者はリスクが低い投資信託を選ぶべきなど
◎連載も充実
●プロがこの先1カ月の日本株のポイントを解説&ガチ予測!
●3カ月先を読む「日本株」と「為替」の透視図
●10倍株を探せ!IPO株研究所2025年4月編
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.10
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.05
●おカネの本音!VOL.35 川田修平さん
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.103
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報