これまで4回にわたって、「子どもの教育費」について詳しくお話ししてきました。ですが、子どもにかかるお金は、教育費だけではありません。当然のことながら、子どもにご飯を食べさせたり、衣類など必要なものを購入して、過不足のない生活をさせること自体にも、少なからずお金はかかります。そこで今回は、子どものいわゆる「養育費」にどんなものがあって、成人する(大学を出る)までにどの程度の出費を覚悟すべきなのか、お話ししていきます。
子ども1人あたりの「養育費」は、22年で1640万円!

子どもの教育費とは、学校教育費のほか、習い事代や塾代、受験費用、通信教育代などを指しています。これらを総合して1000万円前後かかることは、すでにお話ししてきた通りです。
が、子どもが増えれば食費、被服費、日用品費、レジャー代も必然的に夫婦2人のときより増えますし、そのほかにもおもちゃやゲームを買ったり、自転車を買ったり文具を買ったりと、何かにつけて出費の頻度は増えます。
また、子どもがある程度成長したら、お小遣いやお年玉にも結構な金額を割かなければならないでしょうし、最近では子どもが携帯電話を持つことも多いため、家庭によってはその出費も家計から拠出することになるかもしれません。
気になるのは、子どもが独り立ちするまでに、それらの出費がどの程度かかってくるかという点です。
そこで参考にしていただきたいのが、下の図です。

やや古いデータなので、今はもう少し金額が減っているかもしれませんが、大きくは変わらないと考えていいでしょう。
このデータによると、子どもが22歳になるまでに(独り立ちするまでに)必要なお金(教育費を除く)は、1640万円前後ということになります。つまり、教育費と合わせると、子ども一人にかかるお金は、2600万円を超えるわけです。
といっても、教育費と違い、生活する中で必要な養育費はじわじわと出ていくものですから、そこまで気にしすぎることはありません。ただ、養育費は子どもが成長すると加速度的に増していくので、まだ子どもがいない方、子どもが小さい方は、これからの出費を覚悟すべき――という点だけは覚えておきましょう。
子どものおこづかい・お年玉の相場をチェック
子どもの養育費は、食事量が少なく、レジャーも交通費もたいてい無料のうちは安いものですが、小学校に上がるくらいになると、出ていくお金が増えてきます。
その一例がおこづかいです。小学校からおこづかいをあげ始めるという家庭が多いようですが、一般的にはどれくらいのおこづかいを与えているのでしょうか?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世帯調査〕(2011年/平成23年)によると、下記のような結果が出ています。(金額と世帯の収入とは特に関連性がないですが、参考に収入別の金額も入れておきます。)

また、これからの季節、人によっては頭を悩ませているかもしれないお年玉。やはり、小学生くらいから、ある程度まとまった金額をあげ始めるのではないかと思います。
多くの家庭では「年齢÷2×1000円」という基準が取り入れられているようですが、たしかに、悩んだらこれくらいが無難といえるでしょう。お年玉の相場に関しては、毎年さまざまなリサーチ結果が出ているのですが、どれを見ても、この計算式で割り出せる金額とおおむね同じくらいです。
私も、0歳児~高校生まで6人の子どもを育てていますが、小学生以上の子ども4人にはお小遣いを渡しています。金額は、前掲データの平均と同等か、やや少ないくらいです。
ただ、お年玉に関しては、平均よりもやや高いかもしれません。それは、お年玉というある程度まとまった金額を渡すことで、子どもに”自分のお金をやりくりすること”を覚えてもらうことを意図しているからです。
わが家の場合、子ども達はお年玉を使ってこれまで変えなかったほしいものを買ってもいいですし、残しておいて日頃のおこづかいを補てんするために使ってもOK。もちろん貯蓄するのも大いに結構。使い道は子どもの自主性に任せます。
こうして、子どもに小さいうちからお金について考えさせると、多少なりとも金銭感覚が磨かれていくものです。もちろん、親戚などにたくさんもらった場合は、親がある程度管理してあげる必要はありますが、親の方針で「有無をいわせず全額貯蓄!」ではなく、子どもにお金を使う楽しさや、何か目的のために、工夫して貯めるという経験を積ませることは、金銭教育の第一歩といえます。
新たな子ども関係費――「携帯電話代」は、子ども自身に支払わせる!
また、わが家では中学生以上の子どもは携帯電話を所有しています。それは、本人達のたっての希望からなのですが、やはり最近では子どもの頃から携帯電話を持ち、友人同士でコミュニケーションを図るのが主流のようです。個人的には、子どものうちから携帯というのはいかがなものか……とも思いますが、今やその考え方は古いのかもしれません。やはり、これからの親は、子どもの携帯電話代も出費の一つとして覚悟する必要があります。

中高生の携帯電話使用料は、上記のようになっています。中学生も高校生も、毎月5000~1万円使っている子どもが多いというのは驚きです。
データを見る限り、そのほとんどを親が支払っているというのは明らか。しかも中学生の多くは、「自分の携帯電話料金が毎月いくらかわからない」と回答しています。それで、好き放題に携帯電話を使われたのでは、親としてはたまりません。
そこで、わが家では、携帯電話を持っている子ども達には、自分のおこづかいやお年玉の中から電話料金を支払わせるようにしています。先ほどお話ししたように、お年玉をやや多くあげているのは、携帯電話料金のことも念頭に置いているからです。
この方式にすれば、否応なしに子ども達は自分の携帯代を意識するようになりますし、自分のおこづかいやお年玉を携帯代によって減らしたくないので、工夫して携帯代の節約方法を探るようにもなります。
最近は、携帯電話の課金制ゲームなどで子どもが散財し、親が支払いに困るケースが多いと聞きます。そうした状況を防ぐためにも、携帯関係のお金は一切親が支払わないルールにしておくことが有効でしょう。
万一、子どもが自分で携帯電話料金を支払えなくなっても、親は簡単に助けるべきではありません。最終的には助けるしかないとはいっても、”おこづかいを減額して、親が助けた分を子どもに返させる”などの厳しい対応はすべきです。
それが結果的には子どもの金銭感覚を養うことになり、なおかつ家計を子ども費によってパンクさせず、守ることにもつながるからです。
(構成/元山夏香)
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