
ユナイテッド航空は、2014年2月にマイレージプログラムが改悪されたが、2015年6月より、今度はANA国内線の発券において大幅な改善が行われた。
今回は、そのユナイテッド航空で行われたマイレージプログラムの変更と、そのメリット・デメリットについて解説したい。
ANA国内線が片道5000マイルで発券可能に!
「ユナイテッド航空」は、ANAと同じ「スターアライアンス」に属しているため、マイルをANA国内線のチケットに変えることが可能だ。その際、従来片道1万マイル必要だったのが、マイレージプログラムの変更により800マイル以内の区間では片道5000マイル、往復1万マイルでANA国内線の特典航空券が発券できるようになった。800マイルを超える区間では、片道8000マイル、往復1万6000マイルで発券可能だ。
■ANA国内線の片道航空券発券に必要なマイル | ||||||
変更前 | 変更後 | |||||
エコノミー | 0~800マイル区間 | 1万マイル | 5000マイル※ | |||
800マイル以上の区間 | 1万マイル | 8000マイル | ||||
※ストップオーバーは不可。旅程にストップオーバーが含まれる場合、800マイル以内の区間でも片道あたり8000マイルが必要となる。 |
2015年4月からの改訂により、本家であるANAも片道での特典航空券の発券がしやすくなったが、それでもローシーズンで片道6000マイルが必要となるので、ユナイテッド航空のほうが本家よりも有利な条件で発券できることになる。これは大きなメリットだろう。
(関連記事⇒ANAマイルの国際線特典航空券の利用条件が変更!2015年春から、必要マイル数の計算方法が変わり、国内線の乗り継ぎに必要だった追加マイルも不要に!)
ANA国内線の乗継便も発券可能!
以前の記事でも紹介したが、ユナイテッド航空のマイレージプログラムを利用すると、ANA国内線であっても乗継便の発券が可能となる。
(関連記事⇒実はJALマイルやANAマイルよりも得をする!?「MileagePlusセゾン」や「SPGアメックス」でお得な外資系マイレージプログラムに挑戦しよう!)
例えば、[仙台→鹿児島(区間基本マイル719マイル)]を移動する場合を考えてみよう。このルートは直行便がないので、[仙台→伊丹→鹿児島]と乗り継ぐ必要がある。ANAマイレージクラブでは、[仙台→伊丹]と[伊丹→鹿児島]に分けて発券する必要があり、片道で1万5000マイルが必要になる。
一方、ユナイテッド航空のマイレージプログラムを利用した場合、[仙台→伊丹→鹿児島]をまとめて5000マイルで発券することが可能だ。特に乗継便の利用が多い地方在住者にとって、メリットの大きいシステムと言えるだろう。
高還元率でマイルが貯まるクレジットカードが存在する!
ANAのマイルを効率良く貯めようと思った場合、「ANA VISA/Masterカード」で「マイ・ペイすリボ」を用いてリボ金利を発生させる方法がよく取られているが少し面倒だ。
また、「ANA VISA プラチナ プレミアムカード」や「ANA ダイナース プレミアムカード」といったクレジットカードを使う方法もあるが、こちらは高額な年会費がかかってしまう。
しかしユナイテッド航空のマイルなら、手頃な年会費で効率良くマイルが貯められるクレジットカードが存在する。
ひとつは、以前の記事でも紹介した「MileagePlus MUFGカード ゴールドプレステージ Visa」だ。年会費は1万3200円(「楽Pay」登録時)とやや高額だが、「楽Pay」に登録することで100円=2マイルという高レートでマイルを積算できる。しかも、nanacoへのチャージでもマイルが獲得可能だ。「楽Pay」は支払いが自動的にリボ払いになる設定だが、初回は金利が発生しないため、上手く使えば実質一括払いのように利用できる。
(関連記事⇒「ゴールドカード」のお得な特典を徹底比較!「楽天プレミアム」「Amazon MasterCard」など魅力的な特典満載のゴールドカードを探せ!)
もうひとつは「MileagePlusセゾンカード」。年会費7020円のマイルアップメンバーズに登録すると、1000円=15マイルの高レートでマイルを積算できる。「リボ払いに抵抗がある」、「年会費を安く抑えたい」という人には、こちらがいいだろう。
■MileagePlusセゾンカード | ||
還元率 | 2.25% ※ 1マイル=1.5円換算、マイルアップメンバーズ加入時 | |
発行元 | クレディセゾン | |
国際ブランド | VISA、Master、AMEX | |
年会費(税抜) | 1500円(マイルアップメンバーズ年会費5000円) | |
家族カード | なし | |
おすすめポイント | 1マイルでも増減すれば有効期限が延長されて実質無期限。マイルアップメンバーズ加入で脅威の還元率! | |
確実に利用する予定があるなら、マイルを買ってしまうのも手?
ユナイテッド航空のマイルは、公式サイトから直接購入することが可能だ。
通常時のマイル購入はレートが悪いのでおすすめできないが、実は頻回に30~50%オフのキャンペーンが行われている。確実にマイルを利用する予定があるのであれば、キャンペーン時に(そして円高の時期に)マイルを購入するのも手だろう。有効期限は18ヶ月だが、期間内にマイルの加算(マイルの購入も含む)があればその都度延長されていくので、実質無期限で利用可能だ。
メリットだけではなく、デメリットもあるので注意!
ユナイテッド航空のマイレージプログラムによる国内線の利用は、一見いいことづくめのようにも見えるが、当然デメリットも存在する。
まず、申請日から20日以内の特典航空券の発券には、$75の手数料が発生する。現在のレートでは約9000円だ。
ANAのレギュラーシーズンで比較すると、単純往復の場合は、ANAは1万5000マイル、ユナイテッド航空は1万マイル+9000円。そして片道特典の場合は、ANA 7500マイルに対してユナイテッド航空は5000マイル+9000円となる。こうして比較すると、ユナイテッド航空にそこまでの優位性は感じられないだろう。
申請日から20日を超えて発券すると手数料が発生しないのでメリットは大きいが、その場合はそもそも「旅割」が利用できるため、特典航空券を利用する意味はそこまで大きくない。やはり乗継便を発券してこそのマイレージプログラムだ。
また、特典航空券は国際線扱いになるため、2歳児からマイルが必要になる。さらに、直接座席指定ができないため、座席指定をするにはANA国際線デスクに問い合わせる必要がある。ユナイテッド航空のマイレージプログラムを利用する場合は、これらのデメリットをきちんと理解しておこう。
今回の記事では、ユナイテッド航空のマイレージプログラムの変更について、メリットとデメリットを解説した。「ポイントの価値は企業側が自由に決められる」とこれまで何回も言及してきたが、特に外資系航空会社はマイレージプログラムをドラスティックに変更してくる傾向があることを付け加えておこう。
■MileagePlusセゾンカード | ||
還元率 | 2.25% ※ 1マイル=1.5円換算、マイルアップメンバーズ加入時 | |
発行元 | クレディセゾン | |
国際ブランド | VISA、Master、AMEX | |
年会費(税抜) | 1500円(マイルアップメンバーズ年会費5000円) | |
家族カード | なし | |
おすすめポイント | 1マイルでも増減すれば有効期限が延長されて実質無期限。マイルアップメンバーズ加入で脅威の還元率! | |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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◆dカード | ||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
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【dカードのおすすめポイント】 テレビCMでもおなじみの「NTTドコモ」のカードだが、auやソフトバンク利用者でもお得! 通常還元率1%と高還元で、2019年9月16日以降の申し込み分から年会費が永年無料になり、ますますお得なカードに進化! さらに「dカード」で貯まる「dポイント」は携帯電話料金に充当できるほか、JALのマイルなどにも交換可能で、ドコモユーザー以外でもお得なクレジットカードだ。 |
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【関連記事】 ◆「dカード」は「dポイント」を貯める最強カード! ドコモ利用者以外は年会費実質無料の「dカード」、ドコモ利用者は「dカード GOLD」がおすすめ! ◆「dカード」はドコモユーザー以外にもおすすめの「高還元+実質年会費無料」クレジットカード!ドコモユーザーなら「dカード GOLD」を使い倒せ! |
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◆アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード |
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1.5%~ | 1万1000円 | AMEX | Suica ICOCA |
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【アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードのおすすめポイント】 「マイル系最強カード」との呼び名が高いクレジットカード。対象航空会社・旅行会社28社で航空券代金やツアー代金を決済すると通常の3倍のポイントが貯まるので、航空会社発行のカードよりもマイルが貯まりやすいのが魅力。さらに、貯まったポイントは提携航空会社15社のマイルに自由に交換可能で、しかもポイントは無期限で貯められるのも大きなメリット! 「長距離+ビジネスクラス」の特典航空券に交換すれば、還元率は1.5%よりも高くなる! |
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【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2021年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2021年の最優秀カード”を詳しく解説!(マイル系カード部門) ◆航空・旅行アナリストがおすすめ!貯めたポイントを航空会社15社で自由に使える万能型のマイル系クレジットカードとは? |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~3.0% | 永年無料 | JCB | QUICPay |
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 年会費無料で通常還元率は1.0%、「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」のセブン-イレブンやAmazonなどでは還元率2.0%、スターバックスでは還元率3.0%になるお得なカード。しかも、大手カード会社のクレジットカードだけあって、ポイントの汎用性も抜群! |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~3%のJCBの入門用カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆イオンカードセレクト | ||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
Suica ICOCA WAON |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利が通常の30倍=0.03%になる(こちらの記事を参照)。メガバンクの定期預金金利が0.002%の今、普通預金金利が0.03%になるのはお得!「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! |
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◆au PAY カード | ||||
1.0~2.0% |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※) |
VISA Master |
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【au PAY カードのおすすめポイント】 通常還元率1.0%でPontaポイントが貯まり、マツモトキヨシやかっぱ寿司などの「au PAY ポイントアップ店」では還元率1.5~2.0%以上に達する、auユーザー以外も得するクレジットカード! さらに、スマホ決済の「au PAY」へのチャージでも1.0%分のポイントが貯まり、「au PAY(コード払い)」の利用時に0.5%分のポイントが貯まるので、合計還元率1.5%でPontaポイントを2重取りできる! しかも、初年度は年会費無料、2年目以降は年会費1375円(税込)だが、年に1回でもカード決済、もしくは携帯電話などのauのサービスを利用していれば次年度以降の年会費も無料に! (※ 2年目以降1375円。ただし、年一回でも利用した場合、もしくは「au ID」に「au PAY カード」を紐付けて、携帯電話などのauサービスを利用している場合は次年度無料) |
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【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2021年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2021年の最優秀カード”を詳しく解説!(スマホ決済+クレジットカード部門) ◆「au PAY カード」が“ローソンで一番得するクレジットカード”に進化! 年会費“実質”無料、通常還元率1%、ローソンで最大12%還元、auユーザー以外もお得に! ◆Pontaポイントが貯まりやすいクレジットカードは?「ローソンPontaプラス」や「au PAYカード」「リクルートカード」など4枚の年会費や還元率を比較して検証! |
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