セクシー・ボリンジャーはお見通し!
【第7回】 2012年6月4日 ワタナベくん

ホンダが「スーパーカブ」を中国で生産開始!
中韓にやられない「日本のものづくり」の未来戦略とは?

 ファンの間では「せめてスーパーカブだけは、最後までメイド・イン・ジャパンを貫くべきじゃないか!?」という声があるのも、心情的に理解できます。しかし、スーパーカブは伝統工芸品ではなく、あくまでも実用品です。現場で活躍する労働力です。変わらぬ品質が担保され約5万円も安くなるのなら、やむを得ないことかなと思います。

 ちなみにこれは余談ですが、新大洲本田摩托有限公司の前身「新大洲控股股份有限公司」はかつて、ホンダと“そっくりなバイク”も作っていました。品質はオリジナルには到底及ばないながらも、圧倒的に安く大量に作れる生産性に着目した(手を焼いた?)ホンダが、2001年に自陣に取り込み、コピー対策における「逆転の発想」として、話題になりました

日本のものづくりの行く末とは?

 閑話休題。昨今、日本のものづくりは苦境に立たされています。例えば、家電製品などは際たる例ではないでしょうか。テレビは、ほんの数年前まで、日本のブランドが世界の家電量販店のいちばんいい場所を独占していました。それが今やサムスンやらLGといった韓国勢に押されまくり、かつての勢いは見る影もありません。

 ソニー6758)のように「もう一度、テレビ事業を復活させる!」と意気込んでいるメーカーもあります。しかし、いったん「韓国製でもいいね!」となってしまった分野で再びシェアを取り戻すには、相当な削り合いを強いられるのではないかと懸念します。半導体みたいなことには、ならなきゃいいなと。

 それよりも日本のメーカーには、どんどん新分野を開拓していって欲しいです。ちょうどパソコンのシェア争いに敗れて「潰れるんじゃないか!?」と言われたアップルが、iPodとiTunesという新分野を開拓して、見事復活を遂げたみたいに。

 さて、スーパーカブの生産を中国に移したホンダはその2日前、まったく新しい電動一輪車を公開しました。

ユニカブのような独創的な製品が日本のモノづくりを変えていく!?(写真提供:ホンダ)

 ひょいと腰掛けるスツールのような形で、身体を傾けるだけで速度や方向転換ができる不思議な乗り物です。

 空港や屋内の商業施設などで使われる用途を想定しているそうですが、これは間違いなく新分野です。

 正直に言って、これに乗った人々が通りを往来する場面はイメージしづらいのですが、この乗り物に「ユニカブ」という名前を付けたところに、ホンダの意気込みを感じます。

 将来これがスーパーカブに匹敵する「21世紀のカブ」になるのかもしれません。