FP花輪陽子のシンガポール移住日記
2019年4月18日 花輪陽子

シンガポールで一番人気がある「子どもの習い事」は
スイミング! 教育への投資が盛んなシンガポールの
習い事の種類や費用のほか、大人の習い事事情も紹介

シンガポールで最もポピュラーな習い事は「スイミング」!
シンガポールで初めての金メダリストに憧れる子どもが増加!?

 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。今回は、シンガポールで人気がある「子どもの習い事」についてお伝えしましょう。

 子どもの習い事では、圧倒的にスイミングが人気です。日本でも昔からスイミングは人気の習い事ですが、シンガポールは常夏の国で、さまざまな場所にプールがあるため、かなり多くの親が、幼少期のうちから子どもにスイミングを習わせます。費用は月額6000円程度から。自宅があるコンドミニアムのプールでパーソナルトレーニングを受けさせている場合などは、もう少し高くなります。

 2016年の「リオデジャネイロオリンピック」では、男子100メートルバタフライで、シンガポール人のジョセフ・アイザック・スクーリング選手が金メダルを獲得しました。実はこのジョセフ選手は、シンガポールの歴史上、初めてのオリンピック金メダリストなのです。

 シンガポールは国土が狭く、人口も少ないうえに、欧米と比べると文化活動はまだ遅れていると言われます。しかし、富裕層が多いために、子どもの教育や習い事に投資をする親も増え、その結果として、世界水準のスキルを持つアスリートが徐々に出てくるようになりました。

 先に紹介したジョセフ選手は、シンガポールの有名ローカル校の出身ですが、海外から招聘されたコーチによる指導を受けた後、米国にわたって研鑽を積んだそうです。ジョセフ選手のご両親は、スイミングのレッスン費用を含む教育費として、億単位の投資をした……とのウワサも耳にしたことがあります。

 そこまで投資ができる人は少ないにしても、第二のジョセフ選手を目指し、シンガポールでは多くの子どもたちがスイミングの練習に励んでいます。

体操やバレエ、サッカーなど、人気の習い事は日本とほぼ同じ
スクールや関連ショップが集まるモールに多くの親子が集う光景も

 スイミング以外で人気がある習い事は体操です。さらに、女の子だとバレエなどのダンス。男の子だと武道(空手やブラジリアン柔道)、サッカーなどを習っている子どもも多いです。私の娘も、バレエ、体操を習っています。

 もっとも、シンガポールは日本よりもジェンダーの分け隔てがないので、武道を習っている女の子や、バレエを習っている男の子も多い印象です。費用はいずれも月額8000円程度から。

シンガポールの子ども向け料理教室。シンガポールの子ども向け料理教室。本格的な食材が揃っています。

 音楽の分野では、子どもにピアノかバイオリンを習わせている家庭が多いです。そして、最近は日本でも人気が出てきているレゴブロックの教室はシンガポールでも大好評で、ウェイティングリストができているほど。そのほか、料理教室やアート教室なども人気です。

 ローカルシンガポーリアンで、母国語が中国語ではない家庭では、子どもが小さな頃から中国語のレッスンを受けさせていることもよくあります。プリスクール(未就学児クラス)でも、大抵1日30分程度は中国語などの第二外国語の学習タイムがあるのですが、それだけでは十分ではないと考えるのでしょう。

 ある程度以上の所得がある家庭に生まれた子どもの場合、さまざまな習い事を掛け持ちして大忙し、というのは日本でもシンガポールでも同じです。

 子どもの教育はシンガポールで一大ビジネスになっており、習い事グッズなどの子ども用品がメインで売られているショッピングモールまであるほどです。そのモール内に習い事の教室がテナントとして入っていて、プレイグラウンド(遊び場)もたくさん設けられており、学校が休みのときなどは、そのモールに入り浸れるような仕組みになっています。

学外の習い事ではなく、学内のアクティビティも豊富。
ただし、施設の充実した学校は親が負担する設備費が高額に!

 小学生以上になると、学外での習い事にとどまらず、学校でのアクティビティ(課外活動)に参加する場合が多くなってきます。

 インターナショナルスクールには、放課後のアクティビティの充実ぶりを売りにしているところもあり、500種類近くの中から参加するアクティビティを選べる学校もあります。放課後のアクティビティが充実していると、習い事への送迎など、親の手間も省けるため、学校自体の人気がアップする傾向にあります。

 郊外の学校の中には、米国の大学の一般的なキャンパスより敷地面積が広く、設備も充実しているところがあります。広々した環境で学び、アクティビティに勤しむことができるのは最高ですが、その分、設備費も非常に高く、年間50万円程度かかると聞きました(※日本の私立の学校だと年間10万円前後、高くても30万円弱でしょうか)。

 そもそも、インターナショナルスクールの授業料は年間250万円前後かかる場合が多く、高額なのですが、そこにさらに設備費が上乗せされ、なおかつサマースクール費用(1回5万~6万円)、送迎のバス代なども加わります。私の娘もインターナショナルスクールに通っているため、つくづくシンガポールの教育投資にはお金がかかるな、と実感させられます。

健康志向な人が多い大人の習い事では「ゴルフ」が人気!
アッパークラスのビジネスマンや主婦はパーソナルトレーニングも

 続いて、シンガポールで大人に人気がある習い事を紹介しましょう。一番人気があるのは「ゴルフ」です。老若男女を問わず人気があり、費用は高いのですが、親子で習っている人もいます。シンガポールは暑い国なので、早朝にコースを回っている人が多いようです。

 また、所得が高い人たちの間で人気があるのが「パーソナルトレーニング」です。ピラティスやダイエットの専属トレーナーを付けて、自宅でみっちりトレーニングを受けるのだそう。費用は1時間あたり1万円程度かかるのが一般的で、30回分を30万円でパッケージ売りするような形になっている場合もよくあります。

 私もピラティスやジャイロトニック(木製のマシンを用いて行うエクササイズ)のパーソナルトレーニングを数回受けたことがあります。一対一のトレーニングだと、体力的にキツくてもやらざるを得ないので、本気で痩せたい人、筋肉をつけたい人には高額でも投資する価値があるかもしれません。ちなみに、今はスポーツジムに通っていますが、費用は日本と同じくらいです。

 習い事から話はずれますが、シンガポールでも健康志向の人は多く、日本や他の先進国と同様、ランニングや自転車が大人気。シンガポールは比較的治安が良く、道路もきちんと整備されているので、早朝や夜に走っている人も多いです。ランニングが好きな人で、シンガポールを訪れる予定があるなら、トレーニングウェアを持って来ることをおすすめします。ただし、雨季(11月~2月)はスコールや落雷が多発しますし、乾季(3月~10月)でもスコールは降るので、注意する必要はあります。

 ちなみに、シンガポールにはかなり日本人が多いので、日本人の先生に教えてもらえる習い事もいくつもあります。ただ、私も私の娘も、基本的にはローカルの先生が英語で教えてくれる習い事に行っています。そのほうが、金額面でお得な場合が多い、というのと同時に、ローカルの習い事のほうが国際色が豊かで、習い事と同時に英語が学べて一石二鳥でもあるからです。

 シンガポールを訪れた旅行者でも、お金さえ払えばトライアルに参加できる場合が多いので、日程に余裕があるなら試してみるのも楽しいと思いますよ。