ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。今回は、最近、シンガポールで続々とオープンしている「コワーキングスペース」について紹介します。
まず「コワーキング」とは、異なる仕事を持つ人たちが、作業場や会議室などをシェアしながら働くワークスタイルを指します。コワーキングで共有される場がコワーキングスペースで、カフェのような雰囲気のオープンスペースになっているのが一般的です。
料金は場所によって異なりますが、月数万円程度で利用できる場合が多く、家賃全般が高いシンガポールにおいては、比較的利用しやすい料金設定です。
ユーザーは多種多様ですが、特に多いのはフリーランスで働いている人。スタートアップ企業の立ち上げメンバーなども、規模が小さいうちはコワーキングスペースをよく活用しています。
また、会社員がリモートワークの拠点として活用するパターンも珍しくありません。私の夫も会社員ですが、しばしばコワーキングスペースを活用しています。シンガポールでは、日本以上にフレキシブルな働き方ができる企業が多いので、今後もコワーキングスペースの需要は増えていきそうです。
シンガポールのコワーキングスペースの代表格は
米国資本の「WeWork」とローカルの「JustCo」
シンガポールでコワーキングスペースを提供する代表的な企業は、米国企業のWeWork(ウィワーク)と、地元企業のJustCoです。
WeWork は、2019年上半期に約730億円の赤字を計上して話題になりましたが、先行投資を優先した結果、コストがかさんだようです。日本でも次々と拠点を増やしており、ソフトバンクが出資していることでも知られています。
国土の狭いシンガポールでもWeWorkの勢いは目覚ましく、2019年8月時点で11カ所もコワーキングスペースを提供しています。どこかの国でWeWorkに登録すると、申請すれば海外のWeWorkも利用できるので、海外出張が多い人などには利用価値が高いでしょう。
【※関連記事はこちら!】
⇒「WeWork(ウィワーク)」がいよいよIPOを申請! ソフトバンクも出資するコワーキングスペース企業のビジネスモデルから業績、将来の展望まで徹底解説!
シンガポールの地元企業・JustCoのコワーキングスペースは、WeWorkよりも若干料金が安く、お金にシビアな人が多いシンガポール人に人気です。海外にも展開していて、オーストラリアなど7カ所でスペースを提供しています。
今のところWeWorkとJustCoが2強ですが、日本企業によるコワーキングスペースも増えてきています。代表的なのは、CROSSCOOP(クロスコープ)。日本でもレンタルオフィスとして有名なので、名前を知っている方もいるかもしれません。シンガポールで提供しているスペースでは、オープンスペース以外に個室もあるので、プライベートオフィスとして利用でき、価格も良心的です。
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また、One&Coも、最近、シンガポールにオープンしたコワーキングスペースで、日本とシンガポールを繋ぐことをコンセプトにしています。ロケーションや景色が抜群によい点が魅力で、卓球台や大きな本棚もあります(本は、紀伊国屋書店が選書しているそうです)。
One&Coにはオープンスペースに加えて、プライベートオフィスや電話できる部屋などがあり、今後は語学スクールなど、学びの場としても活用できるようにしていくとのことです。短時間のスポット利用も可能ということなので、すきま時間に仕事をする場所としては、おあつらえ向きと言えるでしょう。
低価格でワークスペースを確保できるだけにとどまらず、
お茶をしながら異業種交流ができる点も魅力!
そんなコワーキングスペースのメリットですが、一つ目は低価格でネットに接続しながら働く場所を確保できるところです。シェアオフィスより安く、しかも24時間利用できるところが多いですし、コーヒーなどは飲み放題だったりもするので、独立したばかりで資金が心もとない人などでも、気軽に利用できます。
また、新たなネットワーク作りに役立つのもメリットです。異なる職業の人と知り合いになれたり、スタートアップ企業のカルチャーの一端などに触れられたりもするので、多くの刺激を受けることができるでしょう。
私の夫も、たびたび通っているコワーキングスペースで、何人か会話をする相手ができ、自然に異業種交流しているそうです。そのうちの一人が、シンガポールで有名なデザイナーだったことが判明して驚きましたが、普通に生活していたら出会えないような人と結びつきができやすいのは、コワーキングスペースならではのこと。
朝ごはんを食べられたり、ビールを利用料の範囲内で飲めたりするコワーキングスペースもあるので、そういったところなら、より自然に利用者同士が仲良くなれそうです。
ただ、オープンスペースで交流しやすいだけあって、コワーキングスペースの雰囲気は静まり返っているというよりは、そこかしこで誰かが会話しているなど、雑然としている時間が多いようです。よって、カフェなどでも集中して仕事ができる人には適していそうですが、気が散って集中できない人には不向きでしょう。私自身、引きこもって静かに仕事をしたいタイプなので、コワーキングスペースを利用するとしても、個室があるところを選びたいと思いました。
シンガポールに限らず、世界中でコワーキングスペースはますます増え続けると見られています。特に、働き方改革や副業解禁が進む日本では、シンガポール以上に需要が高まるかもしれません。
たとえば、健康機器メーカーのタニタは、2017年から「社員の個人事業主化」を支援する制度を導入しています。個人事業主になった場合、従来のタニタの仕事を業務委託の形で受けられる一方、タニタ以外の仕事を個人で受注して、時間を自由に使いながら働くことができます。
タニタの試みは、多くの人がフリーランスでマルチワーク(多業)を実践する時代の幕開けを予感させます。数年後、日本はコワーキングスペースだらけになっているかもしれませんね。
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【2025年2月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円分」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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◆三菱UFJカード |
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0.5~5.5% (※1) |
永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
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【三菱UFJカードのおすすめポイント】 通常還元率は0.5%だが、セブン‐イレブンとローソンのほか、オーケー、松屋、ピザハットオンライン、スシロー、くら寿司などでの利用分は還元率5.5%の高還元に!(※1)カード利用で貯まる「グローバルポイントは、スマートフォンアプリ「MUFGカードアプリ」を利用することで「Amazonギフトカード」「Apple Gift Card」「Google Play ギフトカード」などのギフトカードに“即時交換”できるのもメリット! また、2024年8月から年会費が“永年無料”になって、さらにお得なクレジットカードになった。 ※1「1ポイント=5円相当」の商品に交換した場合の還元率。還元率5.5%はセブン‐イレブンやローソンなどの対象店舗で利用した場合(AMEXブランドのみ一部加盟店が5.5%還元特典の対象外)。各社の利用金額は合算されず、各社単位の1カ月の利用金額合計1000円ごとにポイントを付与。なお、Apple PayはQUICPayでの利用が対象(Apple PayとQUICPayはMastercardまたはVisaのみ利用可能)。 |
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【関連記事】 ◆「オーケー」「オオゼキ」「東武ストア」などのスーパーでも5.5%還元になる「三菱UFJカード」は主婦にもおすすめ! コンビニや飲食店だけでなくスーパーでもお得! ◆「三菱UFJカード」の年会費が“永年無料”になり、最大5.5%還元の対象加盟店も大幅に追加! スシロー、くら寿司、オーケーなどでもお得にポイントが貯まる! ◆「三菱UFJカード」をセブン‐イレブンなどで使うと最大19%還元に達するキャンペーンが開催中! キャンペーン終了後も条件達成で最大15%還元になってお得! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールド・ダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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【関連記事】 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは“プラチナ”を超える“ゴールド”! 日本初のゴールドカードを受け継ぐ「新生ゴールド」を解説! ◆【アメリカン・エキスプレス・カードを一覧で比較】アメックスが発行する13枚のカードの年会費や特典、還元率を比較して、自分にピッタリの1枚を探そう! ◆アメックスの新規入会キャンペーンをまとめて紹介!「アメリカン・エキスプレス」の入会特典で、ポイントやマイルをお得に獲得しよう! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトで要確認。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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