あなたは何のためにFIREするのですか?
そもそもFIREは何のためにすることでしょうか?
ただ仕事が嫌いで、仕事を辞めたいだけですか?
人は何か生き甲斐がないと、ハッピーになれません。そもそもFIREするのは自由になるためですが、自由になってから何かしたいことがないと、逆にFIREすることによって不幸になってしまいます。
お金持ちになって、逆にうつ病になる人は少なくないです。働く必要のないほどの富を貯めると、逆に自分の生きる意義を失ってしまうことも少なくないのです。
そして、漠然とした目標しかないと、貯蓄、投資にもやりがいがでてきません。
多くの人は旅行が好きなので、今回は日本人でも実現できる、欧米のFIREのライフスタイルを2つ紹介したいと思います。
欧米流FIREのライフスタイル その1:キャンピングカー旅行…家賃がかからず、宿泊施設がない砂漠の真ん中でも滞在可能!
1つ目はキャンピングカーかトレーラーで旅行しながら生活していくというライフスタイルです。
アメリカではリタイアした100万人もの人たちが、このようなライフスタイルを送っています。
キャンピングカーのタイプはさまざまです。車の後ろに連結して引っ張るタイプ、バスになっているタイプなどもあります。
フルタイムでキャンピングカー旅行するスタイルにはいくつかの利点があります。
(1)家賃がかかりません。ただし、車のメンテナンス費用はかかります。
(2)移動式の家みたいなものなので、毎晩自分のベッドで寝られます。だから、一般的な旅行のような疲れは感じません。
(3)料理ができますので、毎回外食しなくてもすみます。
(4)宿泊施設があまりないところへも行くことができます。
欠点はキャンピングカーに関する知識を習得しなければいけないことです。でも、新しいことを学ぶのは楽しみの1つだと思います。
私はこういうライフスタイルを少し体験しました。ネバダ州のブラックロック砂漠では、誰もいない砂漠のど真ん中にキャンプして、満天の星を眺めることができました。
また、グランド・キャニオンの端にもキャンプして、その壮大な景観を満喫することができました。
この2箇所は両方とも国有地だったので、宿泊費は無料でした。
キャンピングトレーラーは1~2万ドルで手に入ります。また、車は中古なら3~4万ドルで手に入ります。これでアメリカ、カナダを巡る長旅が満喫できると思います。
欧米流FIREのライフスタイル その2:ヨット生活…お金持ちしかできないわけじゃない。意外と安い(?)ヨットの費用
欧米流FIREのライフスタイル、もう1つはヨットです。
ヨットを楽しむためには、海についての知識を身につけ、ヨットの操作法を習う必要があります。勉強の量や危険性の点でキャンピングカーよりハードルは上がりますが、費用についてはある意味、キャンピングカーより安くできる可能性があります。
そして、ヨットはちょっとした冒険心も満たしてくれます。
中古ヨットの値段はさまざまです。安いものだと500万円。この値段でそこそこのヨットが手に入ります。
私がヨットを置いているカリブ海のグレナダには、FIREしている人たちがたくさん住んでいます。
ヨット生活のポイントは
(1)錨泊(アンカリング)だと停泊料は無料です。カリブ海は錨泊が主流です。
(2)ヨットのメンテナンス費用はかかりますが、その費用はヨットの大きさによってさまざまです。年間、数千ドルかかることもあれば、数万ドルのこともあります。
(3)ヨットのグローバルコミュニティーに入って、いろいろな人たちと交流し、異文化を体験し、楽しむことができます。
(4)海を満喫できます。
ヨットライフの欠点は、航海に一定の危険性を伴うことです。なので、海の知識は不可欠です。これはハードルになります。しかし、興味があれば、乗り越えられないことはありません。
ヨットにはお金持ちしかできないというイメージがありますが、実はヨット生活のライフスタイルは、どんな予算にも合うようなところがあるのです。予算の幅は陸で生活するのと比べると意外に広いです。
カリブ海のグレナダだと、観光ビザは無期限に延長できるので、かなり長く滞在することもできます。知り合いのアメリカ人はカリブ海の島々を転々としながら、リタイアライフを送っています。私も1ヵ月間、グレナダに滞在して、このライフスタイルを味わうことができました。
チャレンジ精神があれば、英語がペラペラでなくてもヨット生活してグローバルなコミュニティーに参加できる!
このようにして、リタイアしてヨット生活をしている人たちはグローバルなコミュニティーを形成していて、みんなで集まったり、音楽を奏でたり、カードゲームをしたりして、引退生活を楽しんでいます。
ヨットで引退生活を送っている日本人は多くないと思いますが、グレナダに数人はいました。私の日本人の友だちにも何人かはいます。必ずしもみなさん、英語がペラペラではないのですが、共通しているのはチャレンジ精神があることです。なので、誰でも目指せばできると思います。
リモートワークが普及している今、ヨットで転々としながら仕事をする人たちも増えています。どの場所にもずっと滞在することがないので、税金をまったく、あるいは少しだけしか払わなくてすむ利点もあります。
今回はキャンピングカーライフとヨットライフについてご紹介しましたが、この2つのライフスタイルは実はかなり奥深いもの。今回の記事でもまだ少ししか触れることができていないです。この記事を読んで興味を持ってもらい、それがこの2つのライフスタイルについて調べるきっかけになれば…と思います。
人生は一度しかありません。投資して、やりたいことをやれるような自由を得て、充実した人生を送りましょう。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。
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