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【1】今日の株式相場早わかり！
パウエル議長講演前に持ち高調整、通過後は…？
日経平均株価は続伸！ 25日の米国市場では、長期金利の低下を受けてハイテク株を中心に買い優勢となった。本日の東京市場もこうした流れを引き継ぎ、日経平均株価は上げ幅を300円超に広げる場面があった。
今晩、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエル米連邦準備理事会（FRB）議長が講演する。ヘッジファンドなどは「タカ派姿勢強調」シナリオに傾けていた持ち高をやや修正したようだ。もっとも、9月も米連邦公開市場委員会（FOMC）などの重要イベントが相次ぐ。パウエル議長の講演通過後に安心感が広がっても、持続的なものか慎重に見極めたい。
なお、週明け29日は8月末の配当や株主優待の権利付き最終売買日となるため、忘れず対応しておこう。
【日経平均】28641.38円↑（+162.37円）
【マザーズ指数】743.72→（+0.04）
【NYダウ】33291.78ドル↑（+322.55ドル、25日）
【ナスダック】12639.265↑↑（+207.737、25日）
■日経平均株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
【2】今日の注目株！
機関投資家が積極的に買う中小型株を探る！
8月半ばまでの相場上昇局面で、機関投資家が積極的に買いを入れた銘柄はどれか？ 気になるところだが、今週提出された「大量保有（変更）報告書」で探ることが可能だ。発行済株式の5％以上を保有する株主には大量保有報告書の提出が義務付けられており、その後保有割合が1％以上増減した場合には変更報告書の提出が必要になる。今週提出された報告書で国内外の運用機関による買い増しが確認され、特に買いのインパクトが大きくなりそうな中小型株をリストアップしたのが下表だ。
このうち、アセットマネジメントOneによる買い増しが観測された2銘柄は8月に入ってからの株価上昇率が非常に高い。オンライン旅行会社のアドベンチャーは7月末比で＋27.2％、オンラインでギフトを贈れる「eギフト」のギフティに至っては＋56.4％という大幅上昇だ。アドベンチャーは22日の当コーナーで「大幅増益見通しの6月決算企業」として触れたが、ギフティの直近決算もeギフトの需要拡大が好感されたようだ。
アドベンチャーやギフティに限らず、これらは「機関投資家からの評価が高い中小型株」と判断することができる。機関投資家の中小型株買いがより本格化する局面では有望と考えられるため、動向を注視したい。
■ギフティ株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
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【3】金曜連載「ザイアナリスト小林大純『IPO株ココだけの話』」
来週から9月上場銘柄のBB、まずまず好環境
お盆休みを挟んでしばらくIPO（新規株式公開）がないが、来週から9月上場銘柄のブックビルディング（BB、需要申告）期間が始まってくる。また、足元で9月下旬のIPOも相次ぎ発表されているため、それらの内容を確認しておきたい。25日時点で9月のIPO予定は8社だ。
テラスカイなどが出資するセールスフォース導入支援のキットアライブが札証アンビシャス市場、ほかが東証グロース市場への上場となる。札証への新規上場は2019年6月の日本グランデ以来。なお、英語コーチングサービスのプログリットはサッカー選手の本田圭佑氏が利用、ファンドを通じ出資していることで話題となっているようだ。
当初想定価格で試算した公募・売出規模は数億円～10億円台と小型のものが多く、株式需給（売りと買いのバランス）の面で堅調な出足が期待できそうだ。ただ、デジタルマーケティング支援のグラッドキューブは公開価格の1.5倍以上でロックアップ（売却制限）が解除されるベンチャーキャピタル保有株がやや多い。また、訪問看護システムのeWeLLは公募・売出規模が20億円超、保険代理業のFPパートナーに至っては80億円ほどあるのに注意したい。もっとも、8月にかけての株式相場の上昇で個人投資家の資金余力は高まっているとみられ、需給懸念はさほど強まらない可能性もありそうだ。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科（現経営管理研究科）修了（MBA）。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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