株式投資を始めたくても、どの株を買えばいいか迷いますよね。今回は、儲かる株の探し方を4つの種類に分けて紹介します。
これから注目のセクターは「SDGs」と「メタバース」関連
①これから注目のセクター
テーマ別に銘柄を分類したグループのことをセクターといいます。
現在の社会情勢に応じてこれから注目のセクターが「SDGs関連」と「メタバース」関連です。
伸びていく銘柄を見つけるコツは、「関連事業の会社は何かな」と考えること。
たとえば水素自動車ができたとき、水素自動車をつくっているトヨタなどの自動車会社ではなく、水素ステーションを手掛けている会社の株価が値上がりしました。
このように、それをやっている会社を直接買うというより、そのテーマに関連する企業を見つけましょう。
SDGs関連
「SDGs」とは「持続可能な開発目標」(SDGs:SustainableDevelopmentGoals)のこと。
環境・ジェンダー・貧困・衛生・人権など世界が直面している問題を解決するための17の目標が掲げられ、国連加盟国が2030年までに達成すべきとされています。
SDGs達成に貢献する商品やサービスを提供している企業もありますが、それだけではなく、動物実験をしていない化粧品メーカー・動物の皮を使わないアパレルメーカー・病気を予防するためのヘルス事業の会社なども伸びてくるでしょう。
メタバース関連
「メタバース」とは、自由に交流やビジネスができる仮想空間のこと。
技術開発をしている会社、コンテンツを提供している会社のほか、メタバースを実現するパーツをつくっている会社なども要チェックです。
IPO銘柄からお宝を探す
②IPOスケジュールで面白そうな会社を探す
企業が自社の株式を証券取引所で誰でも自由に売買できるようにすることを、株式公開、または上場(IPO:InitialPublicOffering)するといいます。IPOするということは、今勢いがあるということです。
目を付けた企業のIPOスケジュールを調べる
街中を歩いていて、「あ、今これが面白そう」「このCMが気になる」「友だち同士の話によく出てくる」「最近こういうお店をよく見かける……」そう気づくときありますよね。
その時は「このサービスなんだろう?」「どこが出しているんだろう?」「上場しているのかな?」という目線で調べてください。もし上場していなくても、いつか上場するかもしれませんよ!どの企業がいつ上場するかは、「IPOスケジュール」や「IPOカレンダー」といったワードで検索すると各種出てきます。そうやって目を付けた企業が上場するときは、アーリーアダプターとして乗れるチャンスです。
次に来る時代の波を見つけて投資する!
③最先端のショップで次に来る波を見つける
有楽町や新宿、渋谷にあるB8TA(ベータ)をご存じですか?
これから人気になりそうな面白い商品が、メーカーを問わずたくさん並んでいるショールームです。スタッフが商品の説明をしてくれて、店舗によっては試食もできて、なおかつ商品は一切販売していません。私も定期的にB8TAをチェックしていて、次に来るものを見つけたりしています。その1つが「ZENB」というパスタです。黄えんどう豆を使ったロング麺で、健康志向やグルテンフリーの流れを意識した食材です。
おしゃれなインスタグラマーさんや意識高い系の人たちがよく取り上げているなあと思って気になっていました。流行に敏感なベンチャー企業が出しているのかと思いきや、実はお酢のミツカンが出しているんです。
ミツカンは残念ながら上場していないので株は買えませんが、キレイになれる食べ物って世の中的にすごく来ているので、これからは広く知られていくのだと思います。
スマホの次に来るのは?
もう1つは、EVERING(エブリング)という指輪型のウェアラブル端末。
指輪に全部決済情報が入ってて、指輪でタッチするだけで決済が終わります。
もはやスマホすら出さなくていいんだ!と感心しました。
こちらはシックスパッドで有名な(株)MTGからスピンオフした事業で、EVERINGの発売のニュースが流れたあと、株価が上昇していました。こういう商品は、アーリーアダプター(流行に敏感で、自ら情報収集を行い判断する層)の人たちが飛びつくんですね。自分はアーリーアダプターになんかなれないよっていう人も、最先端の商品を置いてあるような場所を見に行って、新しい情報をキャッチするといいですよ。
普段の生活からもトレンドはつかめる!
④自分の生活から世の中のトレンドを読む
値上がっていく株を見つけるためには、これから何が流行るのかという、時流を読む力が必要です。
世の中の大きな流れの流行り廃りを探して行くのももちろん大事ですが、それはちょっと難しいなという人は、今自分が興味のあるものから見つけるのが一番の近道でしょう。私の場合、現在は子育て真っ只中なので、教育について関心があります。ベビーシッターと習い事がセットになっていたり、外国人の先生が英語でシッティングしてくれるといいなと思って調べると、すでに始めている企業があったりするんです。
自分が「こんなのがあったらいいな」と考えることって、意外と自分以外の人も必要としています。そういう企業に投資をすると、アーリーアダプターになれる可能性があるのです。ただ、同様の事業内容の会社が何社もあったりしたら、アーリーマジョリティやレイトマジョリティになる可能性もあります。そのため、投資する場合には、「まだ競合他社がそれほどない」「この1社しかない」というところを探せるといいでしょう。
生活の中で有望株を見つける
私がアーリーアダプターとして見つけた銘柄をいくつかご紹介しますね(いずれも目標としている利益が取れたので、すでに売却しています)。
1つめが「ステムセル研究所」(7096)です。
これは母親と赤ちゃんをつないでいるへその緒に流れている血液、臍帯血を培養してくれる会社です。赤ちゃんが生まれたときに臍帯血を採取して保存し、自分や子どもが病気やけがなどで血液が必要となったときに、培養していた血液を使えるというサービスを提供してくれます。 私は出産を控えて臍帯血保存を検討していたので、調べていたらステムセル研究所のことを知りました。ちょうど上場するタイミングだったので、すぐに株を購入。私自身が出産する時期だったからアンテナに引っかかったのだと思います。
2つめが「Lib Work」(1431)です。
熊本県、福岡県を地盤とする注文住宅のメーカーで、不動産の会社をチェックしていて、地方の不動産会社なのにSDGsに積極的に取り組んでいていいなと思って株を買いました。
3つめが「バルミューダ」(6612)です。
ちょっとおしゃれな家電メーカーで、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
雑貨屋さんで売っている家電がバルミューダ社製とわかり「これは来る」と思って株を買いました(スマホを出す前に売りました)。ほかにも、アメリカの「ビヨンド・ミート」(BYND)という、植物由来の人工肉の生産、販売を手掛ける会社の株を買ったこともありました。温室効果ガスによる地球温暖化・人口増加による食糧危機・動物由来の感染症リスクといった問題意識から、今後は代替肉のニーズが増えてくるだろうと考えたからです。
自分が今まさに渦中にいること、ライフスタイルのタイミングで、「ちょっとこれ流行ってきているかも!」「こういうのがあったら便利なのに」と思う瞬間が、誰にでもあると思います。その瞬間こそ、あなたがアーリーアダプターになれるチャンスです。すかさず投資先を探してください。ここぞという企業を見つけたら株を買ってみましょう。もたもたしているとあっという間にアーリーマジョリティになってしまいます。動き始めの早さってすごく必要ですよ。
今回は、儲かる株の探し方を4つの種類に分けて紹介しました。これから株式投資を始めたい人は、「これから注目のセクター」「IPOスケジュールで面白そうな会社を探す」「最先端のショップで次に来る波を見つける」「自分の生活から世の中のトレンドを読む」ということを、頭に入れておいてくださいね!
●八木エミリー 投資家&事業家。野村證券では最年少講師に。26歳で辞めた後は、不動産投資を開始し、7棟の不動産を所有(購入額7.5億円)。現在はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として中立の立場で金融商品のアドバイスなども手掛けている。20代30代を中心に経済的自立を目指すお金ビギナーを救う活動を「マネ活」としてメルマガ配信などを行なっている。著書に『今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!』『元証券ウーマンが不動産投資で7億円』(ダイヤモンド社)など。
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