ダイヤモンド・ザイでは、人気毎月分配型投資信託100本について半年ごとに「本当に利回り」をチェック。ザイでは過去1年間の本当の利回りを掲載し、各投資信託の運用状況などをわかりやすく分析しているが、ここでは、その100本を投資対象資産別に8タイプに分類し、利回り上位5本を取り上げてみた。果たして各タイプ別投資信託の利回りはどうなっているのか(記事中のデータは2016年6月末時点)。
*本当の利回り⇒基準価額の下落分を分配金総額から引いた正味の分配金を分子とし、1年前の基準価額を分母として算出。基準価額が増加していたら、分子は分配金の合計額とする。
円高進行で海外投資は散々な成績も
リート型やバランス型には光明も
表は人気投資信託100本を8タイプに分けて、それぞれ本当の利回りの上位5本を掲載したものだ。株式型、ハイ・イールド債券型、豪ドル債券型、グローバル債券型の4タイプは、1位でも利回りがマイナスだった。
特に100本中20本ある株式型の平均利回りはマイナス21.2%と、8タイプ中で最も低い。
*表中の矢印について→6カ月前に比べて本当の利回りが上昇していれば「↑」、下落していれば「↓」
14本あるハイ・イールド債券型は平均利回りがマイナス14.6%と、こちらも厳しい。
高利回りで人気を集めた豪ドル債券型の平均利回りもマイナス13.5%、しかも利回りはまだ低下中だ。
グローバル債券型(為替ヘッジなしのみ)17本の平均利回りはマイナス12.0%。ただし、16年1月末時点でマイナス26.4%から今回マイナス6%台になったエマージング・ボンド・ファンド・ブラジルレアルのように、大きく改善した投資信託もある。
100本中5本のバランス型で利回りがプラスなのは、国内資産に投資する円奏会の1本だけだ。
Jリート、国際リート型はこちら。
この結果について、ファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦さんは「ひとえに為替の影響」と分析する。
「日米のリート価格は上昇しているし、債券も株式も世界的にはそれほど下落していません。しかし、円高で日本が一人負けの状態に。その背景には米国のドル安政策があり、当面これは続きます。高分配投資信託の利回りの大幅回復は望み薄でしょう。保有投資信託に為替ヘッジありがあれば、スイッチもありです」(深野さん)
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