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【1】今日の株式相場早わかり!
米国株は反発も日本株5日続落、銀行株の買い続く
日経平均株価は5日続落! 20日の米国市場でNYダウは5日ぶりに反発。ただ、日銀が長期金利の変動幅を拡大したことを受け、世界的な金融引き締めによる景気悪化が懸念されて上値は重かった。また、NY為替市場では一時1ドル=130円台まで円高が進行。今日の日経平均株価は朝方、下げ幅が一時300円に迫った。その後、プラスに転じる場面もあったが押し目買いは続かず、後場になると再び弱含んだ。昨日に続き三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株が買われる一方、トヨタ自動車などの自動車株が軟調だった。
今晩の米国では7~9月期経常収支、11月中古住宅販売件数、12月消費者信頼感指数の発表がある。また、半導体のマイクロン・テクノロジーが決算発表するが、景気減速の影響が見られるか気になるところだ。
【日経平均】26387.72円↓(-180.31円)
【マザーズ指数】721.85↓(-4.98)
【NYダウ】32849.74ドル↑(+92.20ドル、20日)
【ナスダック】10547.112→(+1.080、20日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
投資枠の大幅拡大で注目される「NISA人気銘柄」
税制改正により2024年からNISA(少額投資非課税制度)の投資枠を大幅に拡大し、非課税期間も無期限に延長されることとなった。個別株が買える成長投資枠は2倍の年240万円となる。NISAで人気のある銘柄は新規マネーが流入し、しかも長期保有されることが期待できる。
参考にしたいのは、SBI証券が毎週公表している同社のNISA口座での買い付け金額ランキング。傾向としては大型優良株と大型高配当利回り株が目立つ。年間の投資枠があるNISA口座は短期売買向きではないし、配当金も非課税な点が背景にある。
1位の日本郵船はコロナ禍に端を発した運賃バブルで利益も配当金も急増。異常に高い配当利回りも、「一時的なもの」と市場が判断した結果だ。実際、コロナ禍の落ち着きとともに今年後半は運賃バブル終えんとみられて株価も下げていたが、意外にも海運市況の需給(需要と供給のバランス)が締まり、株価は再び上昇トレンドを描いている。2位のトヨタ自動車は長期保有向けの大型優良株、3位のJTは大型・安定高配当株として人気だ。
注目は4位の任天堂。日本有数の超優良株だが、長年、最低投資額が数百万円と高額だった。それが、待望の株式分割(1:10)によってNISA枠で買えるようになったため、買い付けが増えたものと思われる。ようやく手が届くようになった任天堂を新規にNISA枠で買う傾向は、新NISA移行後も続きそうだ。
■日本郵船株価チャート/日足・6カ月
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【3】水曜連載「投資の疑問に答えます」
国民的ファンド「ひふみ」は復活なるか?
(ご質問)
「ひふみプラス」の運用成績が悪化しています。今後も保有し続けてもよいでしょうか。
(答え)
断定的なことは言えませんが、復活に期待してみてもよいでしょう!
過去、高パフォーマンスで受益者を増やしてきた「ひふみプラス」(レオス・キャピタルワークス)ですが、足元は得意とするグロース(成長)株運用に厳しい相場環境ということもあり、苦しんでいます。冷静に過去の運用を振り返ってみましょう。下のグラフは「ひふみプラス」より運用期間が長い「ひふみ投信」と「東証株価指数(TOPIX)配当込み」を比べたものです。「ひふみプラス」と「ひふみ投信」の残高合計も折れ線で示しています。
設定直後から安定的に指数を上回っていましたが、2018年は成績が悪化しました。テレビ番組に取り上げられたこともあり、残高が急増し、中小型株で超過リターンを獲得する従来の方法がうまく機能しなくなったのが、不振の主な理由です。
しかし、ここで(1)一部海外株への投資、(2)中小型株分析体制のさらなる強化による投資銘柄の分散、という2つの工夫を施します。結果、2019年、2020年と指数を上回りました。2021年以降は厳しい状況が続いていますが、今年後半以降、景気の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄やインバウンド(訪日客)関連銘柄への投資が奏功し、リターンが指数を上回る月も増えています。
「ひふみ」はグロース寄りの運用ですが、必ずしもそこに固執していません。運用内容を見直し、改善につなげられるのが強みとも言えます。情報開示が充実しているので、まずは過去の月次リポートを熟読し、ファンドの考えていることを探ってみましょう。納得した上で、復活に期待するのもアリだと考えます。
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