成長する米国&世界に投資する最強のFIRE計画(プロジェクト)

世界経済はある程度弱肉強食で、今後もそれは加速!地道な投資により、富を増やせる可能性は高いーカリブ海の島々を巡るヨット旅で考えたことー

2024年4月3日公開(2024年4月3日更新)
ポール・サイ
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 今回は、私がヨットの知識を習得した過程や、ヨットでのカリブ海の旅の模様、その旅の感想やそこで投資家として得られた洞察について書き記してみたいと思います。

[カリブ海をヨットで航海中に公開された参考記事]
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私は自己学習でヨットの知識を習得した

 私は2009年にある雑誌を通じて、30フィート(約9.1メートル)のヨットが80万円弱で手に入ることを知り、購入を決めました。

 その後、ヨットに関する本を読んで、セイリングは直感的な理解が重要であることを知り、自学が可能だと考えました。霞ヶ浦にヨットを低料金で保管できる場所を見つけ、湖上なら安全に学べると判断し、自分で学ぶことにしました。

 初めはヨットの知識がほとんどありませんでしたが、販売業者が2日間かけて霞ヶ浦で基本的なヨットの操縦方法を教えてくれました。

 ヨットに関するYouTubeを見たり、ヨットの書籍や雑誌を熱心に読んだりしました。また、マリーナのベテランたちにヨットの整備方法も教わりました。このようにして私は約1年で、ヨットに関するかなりの知識を身につけることができました。その後、ヨットは東京湾に移しました。

 さらに、上海へ転勤することになったのですが、その際、新しいヨットを購入し、それを福岡へ置いたのです。そして、上海から帰国する際には福岡へ立ち寄って、九州でクルージングを楽しみながら知識をさらに深めました。

 こうした経験から、正確な情報源を見極めることができれば、現代では自己学習が大変有効であるとわかりました。

カリブ海を1ヵ月半、ヨットで航海

 時が経ち、2017年に私はフィデリティを辞めてFIRE(早期経済的リタイア)して、日本からシアトルへ移住しました。

 そしてその後、2019年にカリブ海のグレナダでヨットを購入しました。ただ、コロナの問題があり、ヨットでの航海の計画は2年間延期せざるを得ませんでした。

 その後、時間を見つけては家族や友人とカリブ海でクルージングを楽しみました。

ヨットでカリブ海のアンティグア島からネイビス島へ航行中ヨットでカリブ海のアンティグア島からネイビス島へ航行中 写真提供:筆者

 2024年にはカリブ海がシアトルから遠いと感じ、シアトルへヨットを戻す決断をしました。そのため、アメリカ領ヴァージン諸島(USVI)のセントトーマス島までヨットを運び、そこから貨物船でシアトルに輸送することにしました。

 グレナダからセントトーマス島までは約500海里(約926キロメートル)あります。私の両親が3月と4月の前半に孫の世話をしてくれ、私はこの間、1ヵ月半の航海に出ました。

 

 

 

カリブ海の島々の歴史と現状から感じたこととは?

 この旅で、グレナダ、セントビンセント、セントルシア、マルティニーク、ドミニカ、グアドループ、アンティグア、セントキッツ・ネビスなど、多くの島国を訪れました。それぞれに独特な特色がありました。

 この旅から得た感想は以下のとおりです。

ネルソンズ‐ドックヤードアンティグア島にあるイギリス海軍の造船所跡「ネルソンズ‐ドックヤード」。2016年に世界遺産に指定されており、同島の観光スポットで一番の見どころ。その名称は、世界三大提督の1人に数えられるイギリス海軍のネルソン提督にちなんでつけられている。 写真提供:筆者

(1)植民地制度や奴隷制度は残酷なものでしたが、過去の世界観ではあり得たことです。今日では、アメリカ主導の世界秩序のもとで、そういったことはほとんど見られません。

(2)過去に原住民が全滅したケースでは、武力で滅ぼされただけでなく、持ち込まれた疾病が原因だったことも多いです。

(3)奴隷解放は、表面上は奴隷に利益をもたらすように見えますが、実は元の所有者にとっても有利でした。解放されたあとも元奴隷は働く場所に困り、低賃金で元の所有者に再雇用されていたのです。所有者は補償金も得て、ヨーロッパでぜいたくな暮らしをしていました。

(4)現在に至るまで、カリブ海の島々では教育資源が不足しており、農業、漁業、観光以外の産業はほとんど発展していません。

世界経済はある程度、弱肉強食。今後もそれが加速する

 次にこれらのことから、投資家として得られる洞察は…

(1)世界経済はある程度、弱肉強食であり、今後もそれが加速すると思われます。円安はその一例です。経済の変動は富の創出と再分配をもたらします。

(2)細菌やウイルスが経済・社会へ衝撃を与えることは、コロナ禍が最後ではないでしょう。

(3)表面上、民衆にとって良いと思えることでも、最終的には富裕層の利益につながる傾向があります。

(4)教育と学習は、個人の進歩において重要な手段です。

 地道な投資により、富を増やせる可能性は高く、資本主義のもとでは、すでにお金を持っている人ほどさらにお金を稼ぎやすいのです。これはトマ・ピケティ氏(書籍『21世紀の資本』の著者)も指摘しています。

 私はヨットの知識を自己学習で得ましたが、投資の知識もそのように自己学習で得ることが可能です。私はみなさんが投資の自己学習を行っていく一助になるような情報発信を続けていきたいと思っています。

 そして、みなさんには、富を増やす道を歩んでいただきたいと思います。

 

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。

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