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2025年度の「税制改正大綱」で“減税&増税”になるポイントを解説! 実質的な「退職金増税」で、iDeCo利用者が退職金の受取時に控除を利用できなくなる恐れも

2025年2月5日公開(2025年5月22日更新)
ザイ編集部
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2025年度版の「税制改正大綱」から“増税&減税”になるポイントを解説!

ダイヤモンド・ザイでは、毎号巻頭の「ZAiニュース・チャンネル」で、マネーに関する”最旬“トピックを取り上げている。発売中のダイヤモンド・ザイ3月号のテーマは「2025年の税制改正で【iDeCo】が大幅増税に!」。

2025年度版の「税制改正大綱」が2024年12月に公表された。小幅ながら減税になる項目も多かった一方、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)や、たばこに課される税金は増税に! この記事では、iDeCoを中心に税制改正大綱のポイントをまとめているので、ぜひチェックを!
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2025年度版の税制改正大綱では「減税」も多いが、
内容は小粒であり、大きな恩恵を受けられる人は少ない

 税制改正大綱(2025年度版)が与党から提示され、今後の税制改正の動向が見えてきた。項目は多岐にわたるが、多くの人にとって身近なものに関する主な改正は、下の表のとおり。今後は、国会での法案通過を経て施行されるが、今年は与党が過半数を割っているため、法案がそのまま通過しない可能性も。国政の動向を注視する必要があるだろう。

 順に改正のポイントを見ていこう。増額する防衛費の財源として狙い撃ちされたのが、たばこ税だ。シェアが高まっている加熱式たばこが、2026年以降に2回にわたって増税。2027年には加熱式たばこに加え、紙巻きたばこも増税となる。

 一方、注目されていたガソリン税の減税は「中長期的な視点から、検討し見直しを行う」にとどまった。また、大綱とは別に2024年末の自民、公明、国民民主の3党会談において、上乗せ課税している暫定税率(1リットルあたり約25円)については「廃止」で合意された。しかし、こちらも廃止時期が未定のため、自動車ユーザーはぬか喜びとなっている。

 結婚・出産費用の贈与特例が延長されたが、もともと使い勝手が悪く利用も低調で、廃止が検討されていた制度なので、朗報とは言い難い。小型バイク減税は、50cc原付の生産終了に伴って代替となる小型バイクに、従来の原付の税金を課すだけの形式的な減税。住宅ローン減税も、期限が到来する子育て世代向け優遇の延長。このように、減税の恩恵は総じて”限定的”なものと言える。
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iDeCoの掛金は、企業年金のない会社員が大幅増額!
退職金の税制優遇のルールが変わり、受取時は大幅増税も!?

 たばこ税とともに増税になりそうなのがiDeCoだ。掛金の上限を増やす方針も掲げられている一方、実質増税の改悪も発表された。まず、具体的な掛金の引き上げ幅は下の表のとおりだ。

 もっとも変化が大きいのが、企業年金がない会社の従業員。掛金の上限は月額2万3000円から3万9000円も増えて6万2000円に。約2.7倍増となる。企業年金がある会社の従業員(公務員含む)は、掛金の上限が月額7000円増額され、企業年金とiDeCoを合わせて6万2000円に。

 注目は現状、月額2万円までだったiDeCoの上限が撤廃されること。「iDeCoは海外資産で運用したい」といった自分の裁量で運用できる金額が、大幅に増えることになる。

 自営業者やフリーランスも月額7000円増額。国民年金基金や国民年金付加保険料と合算し、7万5000円が上限となる。また、iDeCoに掛金を出せる期間も、65歳未満から70歳未満に延長される。掛金の増額と延長は、それだけ自助努力が迫られている証でもある。

 一方で将来、iDeCoを一括で受け取る際の税制優遇は改悪された。これまでは、iDeCoを60歳のときに一括で受け取り、5年後の65歳で会社の退職金を受け取る場合、両方に「退職金控除」という大変有利な税制優遇が適用されていた。これは「5年ルール」とも呼ばれており、5年空けることでダブルで税制優遇を受けられ、iDeCoも退職金も非課税にできる人が多く出現していた。

 この5年という期間が、2026年1月の受け取り分から10年に延長される。最短の60歳でiDeCoを受け取ると、退職金への税制優遇をフルで受けるには70歳過ぎまで待つ必要が出てくる。

 70歳までの就業機会はあっても、それ以前にいったん定年で退職金を受け取る人は多い。だが、iDeCoを先に受け取って退職金控除を利用すると、その際に退職金控除は使えないケースが多発しそうだ。かといって退職金をもらう時期を自由にコントロールできる人は少ないので「実質、退職金増税だ」という不満の声が噴出している。

 仮に、60歳でiDeCoの一時金500万円(加入期間20年)、65歳で退職金2000万円(勤続年数35年)を受け取る場合で考えてみよう。退職金への課税対象額は現在だと75万円だが、改正後は325万円と約4.33倍に拡大する。

 ちなみに、iDeCoより退職金を先に受け取る場合には、通称「19年ルール」がある。こちらはさらに厳しく、退職金受け取りから20年経過しないとiDeCoに退職所得控除を満額利用できない。

 早期退職して55歳で退職金を受け取った場合でも、75歳まで待たないとiDeCoで退職控除を満額利用できないことになる。なお、今回の税制改正では、19年ルールの改正はない。
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 最後に、国民の大きな関心事である”手取り“に関する改正だが、人によっては控除額が増えて手取りも増えるものの、全体としては小粒な内容にとどまった。まず「103万円の壁」は「123万円の壁」に引き上げ。大和総研の試算では、年収500万~600万円の単身者で年1万円、800万~1000万円だと年2万円の手取り増になる。

 大学生の子がアルバイトする際に適用される特定扶養控除も、アルバイト収入が「年間103万円以下」から「年間150万円以下」に増額された。これは、今年の世帯収入の増加に直結するうれしい改正と言えるだろう。

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