トヨタ・ソニーG上昇/第5次ブーム到来「ドーナツ」関連株/日経平均反発【今日の注目株＆日本株市場見通し】「デイリーZAi」5月29日号

【1】今日の株式相場＆話題株 早わかり！
大幅反発、エヌビディア決算や米関税判断を受け

【今日の相場】
　日経平均株価は大幅反発！ 28日の米国市場では、5月の連邦公開市場委員会（FOMC）議事要旨で利下げに慎重な姿勢が改めて示され、相場の重荷となった。取引終了後に半導体大手エヌビディアの決算発表を控え、主力株を中心に利益確定の売りが優勢となって主要株価指数は下落。しかし、エヌビディアの決算は良好な内容で、同社株は時間外取引で急伸した。さらに米国際貿易裁判所がトランプ関税について違法との判断を下し、朝方に円安が急速に進むとともに、今日の日経平均株価は3万8000円台を回復して始まった。その後も終日、堅調な相場展開が続き、日経平均株価は取引終盤に3万8454.07円（＋731.67円）まで上昇する場面があった。

　今晩の米国では1～3月期国内総生産（GDP）改定値が発表されるほか、家電量販店のベスト・バイや会員制量販店のコストコ、衣料品のギャップなどが決算発表する。トランプ関税の個人消費への影響を確認しておこう。また、日本では明朝に5月の東京都区部消費者物価指数（CPI）が発表される。

【日経平均】38432.98円↑↑（+710.58円）
【グロース250】740.39↓（-2.55）
【NYダウ】42098.70ドル↓（-244.95ドル、28日）
【ナスダック】19100.938↓（-98.225、28日）

■日経平均株価チャート／日足・6カ月

（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます

【今日の話題株】
◆トヨタ自動車（7203）
2734.5円（＋103円）
　朝方に「トランプ米大統領の関税措置を巡り、米国際貿易裁判所が違法の判断を下した」との報道が伝わった。この報道を受けて為替相場が一時1ドル＝146円台まで円安に振れたほか、関税を巡る不透明感から不安定な値動きが続いていた自動車株にも買いが入った。

◆ソニーグループ（6758）
3970円（＋149円）
　一時5％を超える上昇となり、2月18日以来およそ3カ月ぶりに上場来高値（株式分割考慮）を更新。同社は今日、10月に予定している金融事業の「パーシャル・スピンオフ（部分的な分離）」について説明する「金融インベスターデイ」を開催したが、期待感から事前に買いが入ったようだ。なお、このスピンオフでは金融子会社ソニーフィナンシャルグループの上場が計画されている。

◆SBIホールディングス（8473）
4421円（＋319円）
　持分法適用会社の住信SBIネット銀行をNTTドコモが子会社化する方針などと報じられ、買収価格のプレミアム（市場価格への上乗せ）を期待した買いが先行した。また、日中にはSBIHDとNTTが資本提携するとの報道も伝わった。NTTがSBIHDに1000億円程度を出資し、通信と金融の融合を強化するという。

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【2】木曜コーナー「今日の注目株」
米人気ショップの日本上陸で「ドーナツ」市場が熱い！

　ロサンゼルスで大人気のドーナツショップ「ランディーズドーナツ」の国内1号店が15日、東京・代官山にオープンした。日本初上陸を記念した限定商品など様々なドーナツを販売しており、現在も混雑緩和のために整理券で入場制限を行う人気ぶりだ。

　ここにきて本場米国の人気ドーナツ店が日本に進出したのは、日本のドーナツ市場が大きく成長していることが背景にある。一部調査によれば、2025年の日本のドーナツ市場は約1500億円と、5年前の約1.5倍に拡大。「第5次ドーナツブーム」が到来した指摘も多い。進化系ドーナツも続々と登場しており、今回のブームの火付け役となったのが「生ドーナツ」だ。

　日本が独自に改良して作りあげたドーナツに世界も注目しているようだ。日本発の生ドーナツ専門店「I'm donut ?」を展開するpeace putは、4月に海外1号店を米ニューヨークのタイムズスクエアにオープンした。オープン前に200名以上の行列ができるほど、反響は大きかったようだ。このドーナツブームを受けて、異業種からの参入も相次ぐ。うどん店「丸亀製麺」を展開するトリドールホールディングスは、うどんから作ったドーナツ「丸亀うどーなつ」が好評。不二家はドーナツ専門店「ペコちゃん milky ドーナツ」を展開する。

　上の表には、注目のドーナツ関連銘柄を挙げた。ダスキンは掃除用品に加え、フードサービス事業の「ミスタードーナツ」が事業の柱。6月4日から「ミスタードーナツ」55周年を記念し、新食感ドーナツ「もっちゅりん」全4種を期間限定で販売する。

　前述のトリドールHDは2024年12月の登場以来、好評だった「丸亀うどーなつ」チョコ味を6月3日から復活させる。不二家の「ペコちゃん milky ドーナツ」は、2024年9月に神奈川県海老名市に1号店をオープンしたのを皮切りに、常設店舗を増やしている。

　セブン＆アイ・ホールディングスの「セブン－イレブン」では、ふわっと食感が特徴の「お店で揚げたドーナツ」を提供。バンダイナムコホールディングスは人気ゲーム『パックマン』とクリスピー・クリーム・ドーナツがコラボ中。ほかにも同社IP（知的財産）とドーナツチェーンのコラボ商品は多いようだ。さらに、業務用のケーキドーナツミックスなどを手掛けている昭和産業や、ドーナツフライヤーシステムなどの業務用厨房機器を扱っているマルゼンも、ドーナツブームの恩恵を受けることが期待される。

■ダスキン株価チャート／日足・6カ月

（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます

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